はじめに
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 はじめに

 誰にでもあった何かに夢中になった昔の熱中時代。今想い出せばそれは少年時代に馳せる懐しい世界である。その記憶の中から時折蘇ってくるのは、黒光りしていた、あの空気銃である。
 私が銃というものに関心を持ち出した1950年代頃の時代背景は、日本がまだ貧しい時代でもあった。しかし、だからと言って決して恵まれていない環境ばかりではなかった、と私は今振り返っている。
 多くの欲望が満たされなかったからこそ、そこにははっきりとした目的と価値観があった。それは「諦めること」を当たり前の習慣の中に押し込んでいたからこそ、納得できた時代でもあったのである。
 昔から空気銃の存在は、一個人の楽しみというより、家族の暮らしに密着した生活圏の中におさまっていた。ハンターである一家の主人が持ち帰る獲物を、ごく当たり前に食卓を飾ることができた時代であった。
 一方、現在の豊富な食料事情からは、それほどの期待感は家族から得られない状況で、むしろ主人の個人的な趣味として認められているのが現状である。
 周囲からの期待感が薄い状況下で、一人のハンターがどれだけ狩猟に熱中できるかは、その個人のやる気如何にかかっている。よほどの目的や使命感、そして人生観を持たない限り、周囲と自分自身までをもその価値観を維持することが難しい環境をわれわれは共有しているのである。
 熱中の意味するところは、今まで経験してきた多くの環境とまったく異なる価値観を発見することにある。そこには大きな感動が鮮烈に蘇ってくる。それは年齢とも関係なく襲ってくる。思わず、ゾクッとする一瞬であり、その体験は後の生活の中にも蘇ってくることがある。
 「狩猟は原始への郷愁である」とも言われる。空気銃猟への回帰と同時に、現代のアウトドア・スポーツの花形でもある狩猟にいささかでも関心のある方は、ぜひ空気銃を入手されることをお勧めしたい。
 現行法では満18歳で空気銃が所持できる。用途は標的射撃だが、満20歳からは狩猟ができる。愛銃を肩に冬枯れの山野を跋渉する気分は最高、大自然のフィールドを舞台に捕獲本能も満たせるとあっては、日頃の精神的ストレスも解消できる。まさに狩猟こそ、いまで言う癒し系スポーツの代表格である。その近道が、気軽にできて、安全な空気銃狩猟というわけだ。
 本書の発刊にあたり、どこまで、どの分野までを網羅しようかとしきりに考えあぐねながらの執筆となったが、狩猟を主体としている限りは、ゲームを獲るための銃、獲る方策に繋がる基礎的な課題を広範囲に取り上げたつもりである。特に読者諸氏には、銃についての造詣をより多く得られれば幸いである。
 また、ハンターの中には「弾道」という、話しとしては聞いているが、その現実の理解に対しての習慣がついていない諸氏も多いのではないかと思われる。どうか本書に記されている弾道の特性がいかに重要であるか、「弾道表」を辛抱強くご覧ごいただければと思う。
 さらに著者の真の願いとするところは、獲物が獲れることにとどまらず、そこにいたる道筋に充満しているプロセスを理解してもらうことにある。あわせて本書の範囲から逸脱しても、そのハンターが新たなる分野への発見にも果敢に挑んでいただければ、これほどの感激はない。
 一連の記述を単に平面的な感覚でとらえるだけではなく、読む人の心の深いところに一筋の光がいつも発していることを感じていただければ、著者としては本望である。 そして、本書が20世紀末までのポンプ銃中心の空気銃猟からプリチャージ銃への架け橋になればと心から願ってやまない。

 狩猟行為の意義
 人はなぜ狩猟をするのか
 人という一見特別な生き物と思っているが、人も大自然の生態系のひとつであり、その循環態系の役目のひとつに狩猟という行為が不可欠な存在になっている。
 植物を草食動物が食い、その草食動物を肉食動物が食い。その肉食動物が死ぬと、死骸にバクテリアが繁殖し、その結果植物の肥料となる。この循環システムをハンターが意識することが狩猟行為の意義であり、第一原則となる。
 環境保全に重要な役目を持っている
 例えば特定の種が異常繁殖した場合、大自然には均衡を保とうとする力があるが、時としてその役目が果たせないことが起きる。そのままに放置しておけばそのダメージは深刻な自然破壊へと急速に悪化の一途を辿ることになるが、ハンターにより正常な生態系に回復することが可能なのである。
 欧米には昔からレンジャー機構が発達しているが、我が国にはこの問題を的確に遂行できる団体は今だ存在していないのである。
 ハンター自ら自腹を切って、適当な生息数、雄と雌のバランスに直接携わっているのである。
 狩猟は生態系のバランスに大事な役割を持っており、バランサーとしての役割を求められ、我々ハンターは誇りを持って行動しなくてはならないのである。
 バランスのとれた山野には、適度な食物連鎖が営まれ、野生鳥獣の生息に適した環境が保たれるのである。そしてその自然は我々人間には最も尊い環境なのである。
 狩猟という行為は現代生活にはそぐわない のではないか
 狩猟の醍醐味の中核をなすものに、動物の命を絶つ、殺す行為が必ず存在する。
 確かに文学的な感傷をそこに持ち込めば、その行為は野蛮な行動になる。
 しかし、生き物全てが生きる為には他の命と引き替えに、自身の命を食いつないでいくしか方策は無いのである。その中にも人がいるのである。
 人がよく言う言葉に、家畜として飼育された動物を、生活の為に食す行為と、レクレーションで殺す行為は違うと言いうが、生命の意味を考えればまったく同質で、同等な価値観である。
 むしろ現代生活の中にある飽食の事態は、我々人間が最も慎むべき行為であり、見た目の価値観に気をとらわれている行為などは犯罪にも匹敵する自然破壊の温床である。
 ハンティングとは、自らの判断、決断で、大切な蛋白源を確保する超自然行為である。
 そして現代社会では唯一の、生命の尊さに触れる行為なのである。
 狩猟とはスポーツなのか
 スポーツの原点である。
 普通スポーツと言えば監督、チーム、規則という一定数の人数の中で行動する事が多いが、個人の判断と他人からの指示により訓練や競技に臨むが、装薬銃での狩猟も同等な価値観が存在しているが、空気銃猟の殆どは個人の判断でその殆どをこなさなくてはその醍醐味は決して生まれないのである。ここに空気銃猟のすばらしさがある。
 他人の判断を待たず、自らの決断によりその成果ははっきりとした結果になるのである。
 まさに現代生活から忘れ去れた、野性への回帰なのである。
 人間という地球上の動物として生まれながら、生と死の意義を見つけられるたった一つのチャンスになるかも知れない狩猟。それはあなたの人生観をまったく違う方向に導くかも知れない。そしてそこに見えて来る大きな価値観はきっとあなたを大いなる男へと変貌させてくれることになる。


  空気銃の口径
 口径(Caliber) という呼称の本来の意味は長さを指す。例えば20口径と書くと20という長さ、距離を示すことになるので、われわれの使い道からすると、口径.22 とすれば直径が.22 インチ、すなわち口径の大きさを指すことになる。
 口径.177(4.5mm)
 .177とは0.177 インチのことである。(以下の口径も同様)
一般的な狩猟用空気銃においては最小の口径である。世界中の空気銃をみても一番使用されている口径になるが、そのお国柄によって少々異なってくる。
 空気銃王国であるイギリスでは.177が最も多く使用されているかは定かではないが、日本より多いことは確かである。それは獲物の種類と空気銃がおかれている役目の位置づけによってその違いが生じており、欧米の一般的な社会的環境から推察すると.22 リムファイアー(口径.22 装薬銃)が気軽に使用できるので、大口径ハイパワーの空気銃には期待する必要性がないのである。そして12ft-lbs以上の空気銃はFAC 仕様と称して、特別な許可を必要としているために、どうしても小口径にして高速弾を撃つ空気銃が多くなる。つまり上限を12ft-lbsとされた場合は大口径の12ft-lbsと小口径の12ft-lbsとでは、その効果、使用勝手を考えると、相手がウサギや鳥類であれば小口径でも、その速い弾速の方が遙かに有利に事が運ぶのである。
 小口径が多くなる原因には、銃自体の特性も影響してくる。
 欧州で今なお盛んに使用されているピストン銃は、特別強力なものでない限りそのパワーに見合った口径を選ぶとすれば、やはり.177か.20 の小口径が主な使い道となる。
 我が国においての環境は.22 リムファイアーは狩猟には禁止されていることと、元々厳しいその規制によって管理されているので、あえてパワーの規制は布かれていないので.22(5.5mm)の割合が高くなっている。
 口径.177の良いところは、精度が維持しやすいところであり、その一つの要因は、それ程のクリーニングを実施しなくても、その精度は保ってくれることが比較的多いことである。また、小口径であるが故の低伸(低く伸びる)弾道は、一定距離までの狙い越しが比較的省略し易いのである。
 この口径での銃種によってのおおよそのエネルギーは、ガス銃で7ft-lbs 前後。ポンプ銃で12ft-lbs前後、ピストン銃で15ft-lbs前後。PCP(プリチャージ)で20ft-lbs前後が国内での通常エネルギーである。従ってこれ以上のハイパワーになるとその弾道特性は大きく変わってくる。
 例えばハイパワーに見合った重ための弾を使い。.22 に匹敵するエネルギーを絞り出せば、今までの.177の常識からは想像できないくらいな弾道になるのである。
 この分野は空気銃の世界ではかって経験したことのない領域である。
 今までの.177のパワーについての常識は、獲物のサイズ別にその口径を選んできたが、例えば.177で30ft-lbsのエネルギーになると、とてつもない弾道となり、バラクーダ弾では1150フィート/ 秒(以下f/s と略す)であり音速を超えてしまうのである。ここで注目することは、10Gr.(グレイン) 台の重ためのバラクーダを使用してのハイスピードにある。ここまで来ると獲物が鳥類で有る限り、それ程の選り好みをする必要はなく、低伸弾道は更に加速し、その慣性力は口径.22 の30ft-lbsをも凌ぐ弾道に変貌するのである。
 口径.20(5mm)
.177と.22 の中間の位置にある口径であるが、昨今のハイパワー化に伴いこれからの空気銃猟に一番期待されるべき口径である。
 この口径の良いところは、弾速は.177に近く、エネルギーは.22 に近い、何と都合の良い口径なのである。この現象は数値的な結論より、むしろ実際の射獲率での結果が物語っている。そして鳩もしくはそれ以下のサイズの獲物に対しても大きすぎるダメージとならない汎用性の高い口径なのである。
 この口径のエネルギーはPCPにおいては20ft-lbs前後の銃が多い様であるが、35ft-lbs前後のパワーにすればカモ撃ちなどには使い易い弾道になる筈である。
 この口径の弱点は、弾種が極端に少ないと言われているが、バラクーダ、コーディアック、クロスマン、CTCスーパーマグなどのブランドに、重ための大変精度良好な弾があるので、それ程の心配はない筈であるので、もっとこの口径を利用すべきである。
 口径.22(5.5mm)
昔から空気銃の大口径と称されている口径であるが、前世紀末に.25(6.35mm) が国内に登場して以来その地位が揺らぐかの様な風潮が拭いきれない。
 しかし、この口径の不動の地位は揺らぐことはない筈である。それは第一に、弾種が最も多いことでは他の追随を許さないことと、この特性により色々な弾種を撃てる楽しみも空気銃の醍醐味の一つであるからである。
 銃の基本的性能には、第一に弾の集団性が上げられるが、大きな弾を撃ち出すので弾速は低くなり、その弾道は大きく湾曲して使いにくい弾道となるかも知れないが、射距離や弾種を選別して狩猟自体の完成度を高めればそれも大きな楽しみになり、空気銃の醍醐味に触れることになる。
 エネルギーはPCPにおいては、70ft-lbsまで出しても高水準な集団性を得られる可能性はあるが、通常の仕様勝手の良い状態では40ft-lbsが上限と考えるべきである。
 この口径ともなると、パワーを増すほどその取り扱いが煩雑になってくる。確かにこれだけのサイズともなると、エネルギーは簡単に増強できるが、銃腔内に鉛の付着は顕著になり、クリーニングの習慣なしにはその精度は維持できない。始めは良く当たったが、数百発ほど撃ったら精度が気になってくるのもこの口径からが断然多いのである。
 そして一発当たりの空気消費量も極端に増えて、エネルギーによっては、50M での精度を五百円玉に集弾するには、5 発以内に限定される場合がある。このクラスの作業になると、銃によっては一円玉の精度を維持できることもあるので、銃に依存するところは大きい。この精度を操作可能なのはPCP銃であることが条件になるが、この細かな要素を駆使して成される成果は正にPCPの醍醐味である。
 PCPの項で詳しく説明しているが、要は当たる圧力領域を充填圧力と弾速及び弾種の吟味によって成される訳である。勿論その弾速領域によって弾種の変更も当然起きる。
 CTCのVIPER やCareer707 などの韓国銃が持つパワー可変はこの時にその即応性が発揮されるのである。
 残念ながら欧州銃にはこのレベルに耐えられる可変装備は見当たらない。
 口径.25(6.35mm)
数年前に本狩猟界社に紹介記事を書いてからこの口径の認識は国内を一巡した要であるが、少々勘違いされた状態で全国に普及してしまったのは残念である。口径が大きいだけではそう多くの狩猟シーンに耐えられるものではない。一部のベテランハンターには使えるので、それで獲ってしまうので、この口径は当然獲れる口径としての道を歩んで行ってしまうのである。高々30ft-lbsや40ft-lbs程度のエネルギーでは、その弾道は大きく湾曲し、50M の距離ともなると、僅か3〜4Mの距離の差で、カモなどの大型ターゲットでも弾道修正を頻繁にしなくては弾は急所に落ち着いてくれないのである。数メートル距離を見間違えば半矢になるのである。
 どうしてもこの条件で射獲率を得たければ、同じ距離で撃つか、どの距離にも対応する様に弾道補正機構装備のスコープを駆使し、獲物までの距離を距離計によって把握する必要がある。距離計はどの様な時にも使う意義は大きいが、特にこの様な大きく湾曲した弾道の持ち主には必須条件となり、操作、アクセサリーの煩雑性からは逃れることはできなくなる。
 弾種は.20 より少なくなり、その適合性はより偶然性に頼る条件となる。
 これを打開するには、やはり弾速を50% またはそれ以上上げる必要性があり、そのエネルギーはもはや空気銃の概念がら遠くなって行く。
 初心者には決して薦められない口径である。
 しかし、遅くても重たい弾を撃ち出す気分は、他の口径にない魅力を持っていることも確かである。小口径の様な跳弾はまったく陰を潜め、ターゲットにヒットした時の着弾音と、はっきりした着弾手応えは使いこなすハンターにとっては、誇りにも通じる感触である。
 その他の口径
 国内の規定は8mm 以下となっているので、口径は.32 あたりまでが許容範囲になる。
 米国のあるカスタムメーカーでは口径.44 まで扱っているいるが、国内では口径.30 を僅かに越える程度までを許可している。
 参考にこのメーカーのデーターを見ると、最高200 ヤードまで習慣的に撃つその集弾性は3 発で装薬ライフルと同等な結果を出す。
 驚くべき結果に思われるが、当然なことで、
弾道の安定とは、質量が高い(重い)程有利になる。そして弾底面積が大きいほど圧力を大きく受け、重い弾の割にはそれほどの弾速は落ちない。ただしそれに見合った条件を満たしてのことである。
 その一つの条件は3〜4発毎に一回の徹底したクリーニングを実行することである。
 発射に必要な空気圧はさぞかし高い圧力が必要ではと考え勝ちだが、さにあらず。通常の200Kg-Cm2 またはそれ以下なのである。
 ちなみにそのエネルギーは数百ft-lbsに達する。その内容は、200Gr のスラッグ弾を700f/sの弾速であり、計算上は200ft-lbs を少し越える。ここで着目すべき点は、以外と低い空圧で大きなエネルギーを生み出せるところである。闇雲に空圧をかけても無駄食いするだけで、精度が落ち、パワーにも結びつかないことを知っていただきたい。


 空気銃弾の形状と特性(別表の弾一覧を参考)
 弾の形状によってその弾道に個性が出てくるのは極自然な事実である。
 世界一その形態を擁しているビーマン社の空気銃弾を例に話しをすすめる。
1.ワッズカッター(Wadcutter)
呼び名の通り紙的を弾が貫通したときに、きれいな丸い孔が生まれるように、周囲をエッジ状にしている。主に射撃用として開発した弾であるが、この形状は獲物に対してインパクトの強さと、跳弾し易い角度で獲物に着弾した場合でもそのエッジが食い込み易くなる。ただし形状からくるその空気抵抗は大きく、30〜40M までが精度を維持できる限界距離である。従って高速には不向きである。
2.ポインテッド(Pointed)
昔製造精度が悪い時代には、当たらない弾の烙印を押されていた弾であるが、今となっては使い方によっては何の遜色もなく、前述の弾とはほぼ逆の性質を有し、スピード、エネルギーにおいては問題はない。ただ形状から来る大きな質量は、それに見合った弾速があればつり合う。また貫通性は良いが跳弾しやすくオールラウンドとは言えなく、一部の狭い範囲での使用に耐える弾種である。
3.ホローポイント(Hollow Point)
先端に大きな穴を有しているタイプであり、前述したワッズカッターを限りなく狩猟用に改造したデザインである。
 その形状から推察すると、比較的短い距離に対応し、大きなその破壊力はひとサイズ大きめの弾と同等のインパクトがあるが、やはり長距離、高速には向いていない。30M 位の大物には大変小気味よい結果が期待できるが、鳩以下の鳥に対しては少々オーバーロード気味となる。
4.ラウンドノーズ(Round Nose)
我々が最も手軽に使う弾種であり、従って一番多くの種類が存在しているので、そのテストに忙しいハンタも多い筈である。
 先端形状が丸みを帯びているものであり、ポインテッドに丸みを持たして細長い形状のもの、かなり扁平性の強いタイプ、完全な半球に近いものまで揃っている。
 その銃を試射する場合はまずこの種の弾から始めるのが無難である。
 狩猟とは個性的なものより、日常的な感覚の中にほんの少し個性が潜んでいるものである。どのタイプが一番良いかなどということはとても言えないくらいメーカーによっては多くのデザインがある。ただこのラウドノーズ形状がどの様な条件にも比較的対応し易く、その頻度が実績を物語っていることは確かである。
 弾に対しての基礎意識
 弾の存在価値は空気銃にとっては銃の分身ぐらいの重要性を秘めている。当たらないと信じ込んでいた銃も、弾を替えた途端名銃となりかねない位い重要なポストを占めているのがこの弾なのである。 
 従って、今はやりの高性能銃を売りながら、弾の種類が2〜3種類しか置いていない販売店には注意が必要である。また、自社の銃に専用弾と称して銃と同じブランド名で弾を販売しているものがあるが、基本的には銃とはそれほど関係ないと考えるべきであり、確かに良く当たる場合もあるが、パワー、距離、弾速の全てにオールラウンドである製品はないのである。たまたまその銃と条件に巡り合わせが良かっただけであると考えるべきである。そうでなければ他の弾を試す以前に、銃の性能がそれだけに固定されてしまい、大変危険な考え方である。銃メーカーに聞けば、恐らく自社の銃を優先したければなおさら他種の弾を試してもらうことを望む筈である。
 昔からの基本設計は、弾に合わして銃を実験するそうであったが、現在の様な豊富な弾種の存在はそこまでの必要性より、むしろ広い汎用性を求めている筈である。
 弾のコーティング
 弾に対しては誰でもその性能に期待しているが、更なる作業を付け加えることでその性能を高める方法がある。銃身の管理は言うに及ばず、弾に何らかのコーティングを施し、銃身腔内の鉛の付着を少なくする方策がある。
 弾の表面の変質と滑らかさを望み、成分的には、テフロン系からモリブデン系と様々なパウダー、練りものがある。
 ただし適度な頻度、量に留めないと返って精度が安定しない場合があるので要注意である。要するに何か余計なものを添加することは、その安定した同じ量、状態にしない限りいつでも同じ条件、復元性には期待できないのである。一握りの領域だけの精度では狩猟には耐えられないことは多いものである。
 銃とは普遍的な状況を望んでおり、その先に安定した精度が潜在しているのである。


口径とは
 よく話される言葉に、何何口径と呼ばれることが多い様であるが、正式には口径何何と呼ぶべきである。例えば.177口径と呼ぶと.177の長さを意味し、口径.177と呼べば直径が.177 の数値の存在を表すことになる。
 .177とは0.177 インチの意味であり、メートル法では4.5mm になる。順を追って言えば、口径.20は5mm 、口径.22 は5.5mm 、口径.25は6.35mmであり、ここまでが行内における一般的な口径である。
 我々ハンターとは無関係な世界には、行政の人間にだけが許され使われている空気銃があり、保健所などの人家周りで行われる害獣の捕獲行為に使われるガス銃などは、法定外の大きな口径でダーツ(吹き矢)と呼ばれる注射器つきの弾を発射する。
 装薬銃のライフルとなると少々話しが面倒になり、同じ口径.30 でも何種類にも及ぶ呼称が存在している。それは薬莢(カートリッジ又はケース)と呼ばれる火薬が入る容器の形状、容量が異なっているからである。その呼び名の基準もまちまちで、インチ標示の実寸法、メートル標示の実寸法、製作年代などと、数種の基準での表示であり、非常に分かりにくくしている。
 その点空気銃の標示は、インチとミリメートルに統一されているので大変シンプルである。
 我が国において空気銃に許されている口径は、8mm (.32)であり、昔空気銃に散弾銃が許されていた時代の名残である。この大口径で空気銃を作るとすれば、製作は簡単であるが、その用途に苦慮することが一般的な考え方である。将来において社会的な空気銃への考え方に変化があればその用途も開ける可能性はあるが、いずれにしても空気銃の本分を決定づける大きな要素は、一般社会が受け入れない限りその反発は大きいものである。
 
 

 情報に対する順応―1
 我々は近年希に見る情報化時代に遭遇しております。
 一昔前に未知との遭遇という映画が有りましたが、その鮮烈な描写に我々は大変な感動をしたものです。
 しかしよく考えてみると、これら宇宙に対する情報の予備知識は相当前から我々には備わっておりました。
 未知との遭遇が与えたその感動は、この情報がより現実的な実写に近い情報にすぎず、ただその描写環境に圧倒されていたに過ぎない様に今となっては思い出されます。
 そして今現在我々を圧倒的に支配しているものは、実生活を動かす道具にあります。
 それは情報の頂点に立つコンピューターの世界です。
 仕事や娯楽でもその日のうちに必要な情報が世界中から手に入るすごい時代です。
 その情報の海の中でどの様に対峙して、どう対処するのか、私達は選択を迫られております。
 対処の仕方は人それぞれで、始めからこの環境には無縁としたいタイプの方、最低のレベルで関与を認めるタイプ、可能な限り使いこなしたいタイプ等のそれぞれの思惑は色々でしょうが、どの様な人にもこの世界はどこかで接触しているのが現実です。
 空気銃もこの情報化に曝されており、その恩恵にも授かっているのです。
 銃の情報に関しては幼稚な我が国では常識的に考えている知識も、実務的には知らない事と同じレベルに留まっている事実が多く見受けられますので、ここで欧米では当たり前に使われている銃用語の中でRifleとAir Rifleの相違点と同一点とを簡単に説明致します。
 勿論ご存じの方も多くいらっしゃるでしょうが少々我慢下さい。


 .22 ロングライフルとエアライフルとの関係
 .22 ロングライフルとは、.22 のリムファイア実包を発射するライフルを指す。リムファイアとは、発火部品としての雷管(プライマー)を持たなくとも発射できる最小のライフルと考えていただきたい(もっと小さい口径で数倍のエネルギーを持つセンターファイア実包もある)。またリムファイアと表示すると、実包自身を指す場合と、ライフルを指す場合がある。
 .22 ロングライフルの主な用途は、スモールボア(Small Boa) 50m射撃競技と、小動物対象のハンティングになっている。ただし、日本では猟用に使用できない。
 この銃は一番エアライフルに近い条件であり、スコープのマウントベースは3/4 インチ幅(Vグルーブ)が共通して使うことができる。従って、リムファイア用スコープマウントはエアライフルにも使える。
 ただし、スコープはリムファイア用でも、エアライフルには使えないものが一部あるので注意が必要である。それは50m 以下の近距離でのパララックスが同調してくれないタイプであり、いくらフロントフォーカスが付いていても、50m 以上の距離でなくてはパララックスが起きて正確な射撃が難しいのである(詳しくはスコープの項を参照)。
 銃身のライフリングについてもエアライフルとほぼ同様のツイスト、つまりツイスト1−16インチ前後になっている。従って、スモールボア銃身のほとんどはエアライフルに使える。ちなみに、センターファイア(薬莢のセンターに雷管を装備する実包)を撃つライフルのツイストは1−10前後が多い。


  空気銃のライフルツイスト
 ライフルツイストとは、(銃身内で弾丸が一回転するのに必要な長さである)エアライフルのほとは、1-16というツイストに統一されているのが現状である。これだけのエネルギー種が存在するのに、あまりにも一辺倒過ぎる考えである。
 装薬ライフルでは、当たり前に様々な数値のライフリングが存在するのに、空気銃に関しては、この程度で良いということなのであろうか。まったくナンセンスな話である。
 また、そのライフリング条数は、4.5mm には12条、他の大きな口径には8 条という具合に、口径の大きさによって、その条数を変えているのがほとんどであるが、条数が多いほうが良い効果をもたらすわけではなく、むしろ、その生産工程上の問題である。従って、口径.22 に12条を施したからと言っても、性能に生かせることにはならないのである。
 

  空気銃の初速と存速
 空気銃の初速とは、銃口速度と同じと考えてよいであろう。つまり、銃口に近い位置で計測した弾の速度である。
 銃そのものを性格と性能を決定する、銃にとっては命に値するものであるが、その目的を達成するために必要な精度を維持することを条件にされることはもちろんである。
 存速とは、各距離における弾速であり、同じ形式の銃や、弾のデザイン、重さによって、その違いが現れる。
 存速は、初速より遥かに直接的で、具体性をおびた重要な要件である。それは、狩猟や射撃における到達すべき対象は、銃口の1m
や1.5mもの、きわめて接近した位置での目的はほとんどなく、少なくとも数m から始まり、数十m におよぶ距離が日常の条件となっているからである。つまり、ターゲットまでの距離が伸びるほど弾速が下降していくので、その距離によってどのくらいの弾速(エネルギー)が残存しているかが、本来知るべき数値なのである。それは弾種(銘柄)によってすさまじい違いが起きている。この事実は、ほとんどのハンターは知っていないようである。
 例えば、ダイアナ54型のピストン銃で、ダイラ(弾の銘柄)を20m の標的に撃ちこみ、
次いで、同じ条件で、コーディアックを撃ち込むと、なんと遥かに重たいコーディアックのほうが、上の位置に着弾するのである。ほとんどのハンターは、この事実を信じられないようであるが、事実である。
 上に着弾する弾は、それだけ優秀な弾の証であり、当然BC値(空気抵抗値のような係数)も優れており、結果として弾速の減衰が少なく、各距離における弾速も速い。
 重たい弾だからと言って、必ずしも着弾は下になるとは限らないのである。逆から推察すれば、軽いくせに弾速の伸びが悪い弾が、存在しているのである。もちろん精度を維持しての結果であり、精度が悪い弾を比べても
何の意味も成さないのである。
 われわれは、初速を一定の基準にしたがるが、完成度の低い弾を使いざるを得ないわれわれにとって、初速とはそれほどの基準とはなりきれず、ほんの目安ほどに考えたほうが妥当である。それゆえ口径別および銃種別に列記することは、あえて避けることにした。
 この要件で最も大切なことは、自身が所持している銃と弾が作り出す、各距離における存速を正確に把握することである。一般論をいくら聞いても、意外と自身には当てはまらないことは、多いものである。


  空気銃の有効射程と到達距離
 有効射程とは、目的の獲物が取れる距離ということであるが、表現のしかたによっては、誤解を生む項目である。
 銃種によって分類することは誤差が大きすぎるので、エネルギーにより検証してみようとすると、狩猟対象や弾種、口径、重さはハンターそれぞれまちまちであり、無理にひとつに限定した条件下では、そのデーターはどれほどのハンターに通用するか、その判断を大いに戸惑うことになり、ひとつの規範となり得るデーターを書くことの意味はないだろう。
 従って、この項も、自身が所持している銃と弾とが潜在的に持っている性能を、自身で調べ、判断することが、重要であろう。
 到達距離に至っては、最も難度は高くなり、前文同様常識的な見識で、考えるしかなく、必要ならば、個別に聞き正すべきである。


 インターネットへの対応
 最近インターネットを活用して世界のAir Rifle 事情を知りたいと思って居る人が増えている様ですが、自分が考えていたほどの成果が上がっていない場合が多い様ですので、ここで簡単につながるアクセスサイトの一部を紹介いたします。
 検索方法の決め手は、基本的には検索エンジンの選択から始まりますが、その前に検索欄に入れる言葉を考えてみましょう。
 検索欄に入れる言葉は簡単な単語をいくつか入れます。その場合アメリカのサイトに切り替え、Air Rifle と入れてみましょう。そうすると狩猟用と射撃用の銃又はそれに関係する項目が数種から数十種出てきます。その中にAirgun Letter と書いてある項目が運良く有りましたなら、ここをクリックして開いてみます。出なかったならダイレクトにAirgun Letter と入れれば必ず出てきます。それ程アメリカでは有名なサイトです。開きましたらWeb Links をクリックすれば相当の数のメーカー、銃砲店、クラブ、用品などがABC 順に列記してあります。熱心に翻訳機能を使って検証すると一日がかりとなります。
 各サイトの中でも別のサイトに飛んでくれるものも多く有りますので、これを辿って行けば相当な深さと広がりが期待出来ます。
 更に違う国のサイトを検索したり、銃以外のアクセサリーを調べる事も出来ます。
 実行してみると分かりますが、別の国へサイトを移動してもそこに列記している内容は殆どがアメリカへつながるサイトになっており、如何にアメリカが銃社会か分かります。
 段々分かってきたならば、検索に使う言葉を考えてみましょう。
 サイトに辿りつくメカニックは目的のサイト中に記入されている言葉や単語を探して行く事なのです。非常に簡単な要素で動いておりますので、相手の電話番号でも即座に反応してくれる場合も多い筈です。ですから入れる内容は言葉と云うよりパスワードと成り得る単語を空欄で区切って入れます。例えばBarrel AirgunとかAirgun Pellet の様に目的のサイトに入っていると予想される単語を入れます。目的になかなか到達しない場合は少々違う角度からの単語を考え、そのサイトの奥に潜むものから手を回すのも一つの方法です。
 良いサイトとは、その人にとって必要な情報が一つの箱にいっぱい入っている事で、そこを見る事でどれだけの満足度が得られるのかが目標となります。
 しかし、いくら検証しても入手する事は初心者にとっては容易な事ではありません。
 その時間と経費を考えると決して割りに合う状況ではなく、ましてメンテナンスを考慮するとそれ程のメリットは多くはありません。
 そして実際に見たこともない品物を購入する事は大変な勇気が必要となります。
 その際の写真と仕様データーからの情報を自身がどう判断するかにかかって来ますので、その判断材料の一部を紹介致します。


 ポンプ銃
 ポンプ銃の仕組みは、ピストンで圧縮された空気を、気室(チャンバー)の中に封じ込め、決まったポンプ回数によって、固定された空気圧を蓄気し、バルブ開放により弾を発射するものである。
 ポンプ銃ほとんどはアンダーレバータイプであり、一部製品にはサイドレバータイプがある。
写真で見ると、銃身の下にシリンダーが配置されており、このシリンダーが判断材料の決め手となる。
 シリンダーの太さ、長さおよびそれに付随したレバーの長さが大きく長いものがハイパワーに見合った設計になる。逆に短く小振りなものは、パワーより精度や取り回しに重点をおいた設計と一応考えよう。
 ここで注意が必要なのは、ハイパワータイプである。それは容積を増すために長く太いシリンダーはそれだけ体力が必要であり、必然的に豪腕の持ち主でなければ、かえって扱いにくくなる。最強のポンプ銃は国産ポンプ銃の2倍程度の容量を有しており、国産の半分のポンプ回数で同等のパワーを発揮する。
 国産のポンプ銃は世界的にみるとハイパワータイプではなく、精度重視のタイプに属するが、世界的にみて決して劣る銃ではない。むしろ精度とパワーをバランスよく結集して作られた、誇り高い優秀なポンプ銃である。
 国内におけるポンプ銃の繁栄はこの点がハンターに受け入れられていたのかも知れない。
 このポンプ銃を構造的に改造したり、過剰なポンプ回数を実施しても決してながい付き合いができる道具とはなり得ない。
 物理的に作動する機械のほとんどは、一つの決まった法則の範囲でしか現実性はないのである。確かに希にごく一部のハンターが使いこなしているようであるが、あまりお勧めできない条件となる。ハンティングにおいては極端な体力を消耗してまで使う道具はバランスの悪い動作がどうしても伴ってくる。国産のポンプ銃は、その点、常識的に収まる手頃な銃であろう。
 給弾構造はほとんどが単発であるが、希に連発機構を備えたものがあり、それほどの思考をもって作られた製品は今だ存在しないようである。連発銃の主な原産国は中国である。
 ピストン銃の内部機構と機能性 {ガスラム構造図}}
 通常、スプリング銃と呼ばれているが、現在ではスプリングを使わず、代わりに気体を封入したガスラムタイプがあるので、共通な構造箇所はピストンだけなので、ピストン式として表現する。
 この銃もアンダーおよびサイドレバータイプがあり、さらに銃身を折る中折れ式(Break Barrel)がある。海外では今だに根強い人気のある空気銃である。
 内部機構は、ピストンとシリンダーの組み合わせによってパワーを得るが、強力なスプリングまたは、密閉式圧搾空気の反発を利用している。
 中折れ式は、銃身をレバーとし、サイドレバー式は、ピストンに連動するレバーが、横に装備してある。アンダーレバー式は、銃下部にレバーを装備して、おのおのこのレバーを折ることにより、ピストンとスプリングを後退、圧縮する。
 現在のピストン銃での傾向は、レベルの高い高級銃ほど短い銃身を装備している。反対に旧式タイプほど細く長い銃身を装備していこと事が比較的多いようである。
 ピストン銃はピストンのワンストロークだけの空気量で済ます希な極少空気量タイプなので、その音質のほとんどは機械的な音質に終始致するので、結果として一番小さい音のタイプに属すことになる。
 銃身には注目すべきである。衝撃の大きいこの銃では、銃身の質量が最終的な精度に結びつく可能性を秘めており、高性能な銃のほとんどが太めの銃身を装備したり、インナーとアウターの各部品を複合した銃身まである。
 短い銃身の意味は、弾が銃腔内を短時間で通過することが有利な条件とななる。
 特に衝撃の大きいタイプは、この考え方が主流となっており、ピストンクラウンがシリンダー底に激突する寸前に、弾は銃身から離脱することが、精度を維持する基本構造となる。従って、よほどの弾速を有していない限り、長い銃身はナンセンスになるわけである。
 このショックの大きな銃に安物のスコープをセット販売している場合が海外には多く見られるので注意が必要である。販売側の意図は、ユーザーの不勉強に乗じて、面倒なスコープ選択を省いているがごとくの言い回しで収益を確保したいのである。
 このタイプの衝撃に耐えられるスコープは安物には存在しないことを憶えておくことである。
 また、押しつけがましい販売方法には決してバランスのとれたセッティングはあり得ないと考えたほうが妥当であろう。思慮深い業者は決して押しつけはしないものである。
 ガス銃
 構造は、PCPとまったく同じであり、違う点は、パワーソースに炭酸ガスを使うことである。
 海外には、それほどの高性能ガス銃はない。それはこの銃に対しての期待感が薄いことの証拠でもある。
 ヨーロッパにはほとんど存在しないが、アメリカの一部カスタムメーカーで高性能ガス銃がある。しかし、アメリカの一般的なガス銃は数十ドルのオモチャに近いものがほとんどで、その多くの生産国は中国である。
 プリチャージ銃
 海外の専門家のあいだではPCP(pre charged pneumatic) という呼称で扱われている。この呼称の意味合いはニューマチック(Pneumatic) と呼ばれるスプレイガンや釘打ち機などの圧搾空気を利用した道具の構造的総称であり、本来ポンプ銃もこの仲間である。
 仕組みは、乾燥させた圧縮空気を、密閉されたシリンダータンクに封じ込め、墳気口付近のバルブシステムにより、この空気圧を一時停止してあり、引き金に連動しているハンマーで、バルブを叩き、開放された空圧を弾に伝達する構造である。
 外見から見ると、ほとんどが銃身の下にポンプ銃のようなシリンダータンクを蓄気室として配置してある。一部の製品には大きな400ml のずんぐりとした太いタンクを装備したものがあり、比較的高価な銃となっている。
 この形式の最大な武器は、そのタンクの大きな容量にある。前者の細めのシリンダータイプの容量は、100~250ml 容量が大多数であり、容姿には不満を残すが性能的には後者の400ml ボトルにはとてま適わないであろう。
 容量が大きいということは多くの発射弾数が得られるということであり、精度を維持した状態での弾道を多く保持できるということになる。
構造的にはガス銃と同じであり、大きな作動部分はなく、精度、耐久性、エネルギー,デザイン性など、どこをとっても優等生である。しかし、高価なものが多くなる。
 最近圧縮空気の供給に、手押しポンプを使う場合があるが、あくまでも一時的なものと考えたい。通常親タンクとして使うダイビングタンクは、乾燥空気を充填することが、世界的な常識であるが、手押しポンプでは、大気中の水分を、銃シリンダータンク内に混入させることとなり、銃の基本的性能と安全性に疑問が残る。
 現に、われわれが銃を、修理、改善のために分解して見ると、シリンダータンク内にケーシングが見られ、ひどいものは腐食し始めているものさえ見られる。ガス銃ほどの圧力ならいざ知らず、200kg-Cm2 もの超高圧にさらされているものに対して、余りにも無頓着な考え方である。


 狩猟の世界
 ある人の話を引用すると、人間にとってのスポーツの起源が狩猟であったそうであります。
 生体を死に追いやる事がスポーツなどと表現すると少々疑問視してしまいますが、よく考えるとなんとなく解る様な気がします。
 その頃、その時代は恐らく文明がメソポタメアに発生する遙か前の時代だとすれば、その頃は人の持つ大らかさと残虐性が混在一体とした、いわば古代感覚の基礎の上に、当たり前に常識化していた考え方だったのでしょう。
 この頃の精神生活では、殺す事は食べる事い直結しており、そのプロセスの中には、殺された動物に対しての哀れみなどは微塵も無かったでしょう。それは動物達との立場上の違いが殆ど無い、人類史上希に見る自然体の生活であった筈です。しかし現代生活を営んでいる我々にはこの精神構造が無いかと云うと、消してそうではなく、我々の感覚の片隅には必ず潜んでいるものなのです。
 その代表格はハンターなのです。そして世間ではこの行為を残酷の一言で片付けようとしております。人間も自然界の摂理で生きている事実からは遠い感覚になっているのでしょう。自然の摂理とは決して無駄は有りません。無駄を平気で行うのは、人間の社会生活が形成された時点で否応なしに発生してしまうのです。
 そして太古の時代とは、殺す行為が生活であり、生活の為に大切な蛋白源を確保している内に、誰かが楽しみの一つとして行った行為が今で言うスポーツ感覚に近い原点であったのではないでしょうか。
 人類が動物的感覚から楽しいと思う、より人間らしい感覚へと時を経るにつれて楽しいレクレーションとしての遊び感覚が育ち、定着していったのではないでしょうか。
 楽しむ事が出来る生き物、それは人そのものである筈です。
 恐らくこの頃から目覚ましい道具の発達をみた事と考えます。人にとって楽しいことは発想の一つの起源であった筈であり、これは知的生物の辿る道でもあります。
 同時に競争意識の起源でも有ったでしょう。この競争意識の芽生えは文明社会への架け橋へと更に複雑な社会形成へと進んでいった筈です。

 中世の人々の生活
ヨーロッパ中世の生活様式それは人々の生活から多くの形が読みとれます。
 この頃には完全な階級社会がこの生活をコントロールしており、極一部のブルジョアと聖職者、そして多くの労働者階級によって成り立っておりました。
 ブルジョアの特権階級の人々による狩猟も紳士のたしなみ、勇気と強さの象徴としてこの階級だけに許されていたスポーツだったのです。
 しかしこの階級同士の人間的な接点は以外と日常的に有ったようであり、日本とは少々の年代の違いは有ってもこの特権階級と労働階級との接点はかなり類似していた様であります。
 しかしどの国にも宿命的に起きる階級の違いによる争いも絶えなかった時代でもありました。
 この頃の貴族は農民に借地として貸してある領地からの産物と借地料を得て、戦士を抱えており、時代とともに趣味的な要素の遊びに興じる様になって行きました。
 中世後期には領地で穫れた消費しきれない農作物、羊毛、肉などを売る様になり、武器、装飾品、日用品,香料などを手に入れておりました。
 この頃にやっと洗練さつつあった戦士はまだ騎士道などという程のものではなく、とにかく勝てば勇気と強さがアピール出来る時代であり、卑怯な手も戦術の一つであった様であります。
 この頃の食料の王様はもっぱら肉であり、これはどの階級にも圧倒的な地位を占めていた食品であった様であります。畜産から得る肉は労働者階級につくらせ、製品として特権階級が売ったり、自分たちも食し、更に貴族はハンティングによって得られた肉を食い。誇りと勇気を堅持しておりました。
 我々が行っている狩猟は社会背景に違いは有ってもそう大きな違いはない様な気がいたします。
 特に獲物を追いつめ確実に死に追いやり自分の物にする感覚は同種の価値観に常に支配されております。
 いつもの平穏な暮らしからはとても考えられない特殊な環境がそこには存在しており、
考えている暇もなくその行為が、行動が瞬時に繰り出してゆくその様はいったいどこから来るのでしょうか。たぶんそれは遙か古代からの野生の意識なのではないでしょうか。
そうなのですハンターとは地球上の人類の中では一番野生に近い人種であり、人としての立場を極めて素直に向き合っている数少ない人々なのです。
 近代狩猟の出発点は考え方によて違いはあるでしょうが、戦前の1940年以前からとしますと、その頃の手法と現在の手法の違いは殆どないでしょう。それは欧州から始まった手法であり、おもに犬との共猟が基本になる事が多く、犬の芸で楽しむ傾向が大変強い様式であります。その狩猟文化を世界のハンターは承継している訳であります。
 そこ行くと我々エアハンターは随分と逸脱したハンターに属すかも知れません。
 欧州から発した近代狩猟の原点と比べるとエアハンターにはこれと言った形式的な様式は有りません。
 何か底が浅い分野の様に思えますが、違うのです。形式がないから個人主義を基本とした独立独歩の気風が自然に芽生え、そこが話しを深く、楽しくさせるのであり、安全意識を自身から芽生えさせるのです。エアハンターは他人からの指図をあまり受け入れません。しかし、だからと言って勝手気ままでは意味がなく、自由だからこそそこには一定の常識的な規制を自身で見つけるチャンスに恵まれる事となり、自己啓発の場が与えられ、人生で大切な基本的右腕がそこに横たわっているのです。
 空気銃で狩猟をすると言うことは自己啓発の舞台なのです。決して人からの命令で動かされるのではなく、全て自己の責任において遂行されてゆく行為なのです。
 何とすばらしい環境では有りませんか、これ程ドラマチックな趣味はないでしょう。


  日本における空気銃の変遷
 国内での空気銃猟の歴史は欧州と比べるとそう長い歴史を辿っていることはなく、本格化したのは第二次世界大戦後である。
 もちろん戦前もごく一部の人達により使用されていたことは確かであるが、この頃はまだ玩具の色彩が強く、本格的なものではなかった。
 戦後の復興期での銃産業は、その当時としては、盛んになりつつある一つの産業であり、ユーザーとしても、蛋白源の供給には手っ取り早い道具でもあった。ある意味では一番楽しい、充実感のある空気銃猟だったと思われる。
 一家の主人がその日の獲物を持ち帰るのを家族が待ち焦がれている様は何ともほほえましい光景であったに違いない。
 もちろん今でもそのような雰囲気が日常的にあるご家庭も存在しているはずであるが、昔ほどの必然性はなく、むしろ珍しさが先に立っていての環境が多いように感じられる。

 わが国の空気銃の歴史
 わが国と空気銃の接点については、その歴史上に輝かしい一ページを担った人物がいる。
 国友一貫斎籐兵(1778〜1840)
一貫斎は鉄砲鍛冶としての技術に抜きん出ており、その頃に藩の受注を一手に引き受けていた彦根藩御用鍛冶を退けて、彦根藩が幕府の許しなしに、一貫斎起用に決断した歴史からも、当時の銃への重要性がうかがわれる。
 その後、世にいう彦根事件に発展してゆく。
 この事件以来、一貫斎は江戸に移り、松平定信などに出逢いにより、科学者としての道を歩むことになる。
 この頃に彼が傑出した鉄砲技術を公開するとともに、気泡(空気銃)が世に紹介された。
 一貫斎はこの他に、望遠鏡や万年筆なども手がけ、天体観測上で太陽の黒点観測は世界的にも、当時としては高い評価の対象である。 彼の別名が、東洋のエジソンと呼ばれるのもうなずける。
 わが国の近代空気銃の始まりは、戦前の空気銃からであろう。
  日本における空気銃の変遷
 国内での空気銃猟の歴史は欧州と比べるとそう長い歴史を辿っていることはなく、本格化したのは第二次世界大戦後である。
 もちろん戦前もごく一部の人達により使用されていたことは確かであるが、この頃はまだ玩具の色彩が強く、本格的なものではなかった。
 戦後の復興期での銃産業は、その当時としては、盛んになりつつある一つの産業であり、ユーザーとしても、蛋白源の供給には手っ取り早い道具でもあった。ある意味では一番楽しい、充実感のある空気銃猟だったと思われる。
 一家の主人がその日の獲物を持ち帰るのを家族が待ち焦がれている様は何ともほほえましい光景であったに違いない。
 もちろん今でもそのような雰囲気が日常的にあるご家庭も存在しているはずであるが、昔ほどの必然性はなく、むしろ珍しさが先に立っていての環境が多いように感じられる。
 写真「日本における戦後の空気銃」では、戦後日本に輸入された、代表的メーカーと国産化された銃を列記したが、いずれの銃も、輸入銃から何らかのヒントを得て製造されたことは、拭いきれず、しかしながら、それがごく自然の成り行きであろう。
 国産空気銃の推移
 写真の「今は生産されていない国産空気銃」を見ながら説明しよう。
 戦後の空気銃生産が盛んな時期から、数十年まえまで生産していた銃を、代表的なメーカー別に、列記してある。この頃はスプリングピストン銃の全盛時代であり、特に初期には、ほとんどのメーカーは、スプリングピストン銃が主な生産品目であったが、しばらくしてポンプ式、ガス式とその波紋は拡大していったようである。
 近代空気銃狩猟の導入に、戦陣を切ったのは、ポンプ銃であった。その卓越したパワーと、精度によって、一層の空気銃ファンを増大させていったのである。
 主にアメリカ製のシェリダン社の製品に着目し、その製品より優れた空気銃を目指した結果、発射時の振動をおさえた機構が、高精度と、ハイパワーにつながり、みごと世界一のポンプ銃となり、今もなお君臨して、空気銃の奥義をまっとうしているのである。
 しかしながら、各部分的な改良を数カ所残したままで、現在に至っているのは残念なことである。


  ポンプ銃からプリチャージ銃へ
 21世紀の現在、われわれの環境はコンピューターを主軸とした生活環境が整いつつある。その中で銃器の発達はわれわれが使う範囲ではそう大きな変革はみられなかった。特に精度の点では、昔、樹立された精度と現在の精度の違いは狩猟という目的を考えると違いが目に見えてわかるほどではなく、大きな違いは精度の良い銃が手に入りやすくなった点である。
 昔でも精度が高い銃はあったが、一般庶民、特に戦後の日本人にとっては外国から来る輸入銃に手が届く人達は希に存在した程度であり、昭和半ばくらいから数社のポンプ銃が近代空気銃狩猟の担い手とななった。
 このポンプ銃の出現は確かにその精度を高め、能率良いハンティングへ導いたことは事実である。しかし、それと同時にポンプ銃以外の様式に対する関心が薄れていったことも事実である。世界的に見てもこれほどポンプ銃に偏り、依存している国も希な存在であった。
 20世紀末からプリチャージ式がやっと国内にお目見えしたが、時すでに遅く、相当な金額を覚悟しない限り入手できないまでになっていた。つまり、もう数十年早くこの方式が当たり前に使われていたとしたならば、当然、国産品が生まれていたはずであった。  現在、このプリチャージを数社で輸入しているが、願わくば輸入する立場の者と、銃砲店が惜しみない努力の下での販売に当たっていただければ幸いと願っている。
 このプリチャージ銃を使ってのハンティングは、研究すればするほどその頼もしさ、ひいては楽しさに触れるチャンスが増大してゆく。そして少しずつその道のエキスパートも増えてゆくことであろう。その道の先にはプリチャージ銃に固執しないで様々な形態の空気銃を使いこなす人達も出現し、この世界が幅広いものとなっていきたいものである。
狩猟を話す場合今となってはどの方式の銃でハンティングするのかでその手法も微妙に変化して行く筈でありますが、細部に渡って書き示すには少々無理があるかも知れませんが、可能な限り分かりやすく進めて行きたいと考えております。


国産空気銃の特徴と精度
 ポンプ銃
世界では数社が今だ根強く生産している空気銃であり、アメリカのシェリダン&ベンジャミンの足跡には努力と輝かしい栄光の跡が現在においても残されている。それは数十年前に発行された数々のアメリカの資料から伺える。
 そのデータ量の蓄積には目を見張るものがあり、白人圏の人々がいかに辛抱強く一つの課題に取り組んでいるかが推察できる。恐らく近代空気銃の基礎を築いたのは、この形式銃に携わった人々の努力あっての事である。 日本人が一時他国の製品からヒントを得て改良した結果、世界に冠たる製品としてしまい世界の批判を浴びてきたが、意外とその原点はこの形式の銃が始まりであったのかも知れない。
シャープ千葉 山梨県韮崎市韮崎町上ノ36        75   Tel:055130-6257
 (株)東京ライフルは昭和27年の創業、世界のエアライフル界に名を轟かせた「シャープ」の開発者千葉謙介氏が平成13年に他界されたことで、社名を「シャープ千葉」に変更して再発足、そして工作技術なども承継し、従来の製品群を生産している。
戦後の日本における空気銃の雄とまでなった輝かしい実績があるだけに、ポンプ銃の領域ではまだ根強いファンは多い。
 構造から検証すると、組み立ての復元性の悪い点は拭えないものの、その精度とパワーはまさに世界の雄である。
 今だかってシェリダンは、この性能には及んでいない。恐らくこれ以上資金と時間をかけても、それほどの期待を自国民が持っていないと判断していたのではないかと思われる。 シャープでの弾速は5.5mm でポンプ回数によっては14gr. の弾で700フィート 以上可能で、ネルギーは18ft-lbsフットポンドほどが通常の限界である。 ヨーロッパのFAC(強力な12ft-lbs以上には国で定めた許可が必要となる銃の呼称) に属する。つまり強力な空気銃に入るわけである。そして故障に対しての即応性は高く、メンテナンス環境には定評がある。
 人によってはこのポンプ銃に惚れ込み、改良を施す場合が希に有る。たとえその効果が微細なものでも改造すべき箇所は、まずレシーバーブロックを新たに新設し、そのまま銃身を包むか、ほとんどのプリチャージが採用している形態である給弾口(ブリーチ)までを銃身とし、その後をアクションとして分離する。
 他には銃身先端の止め物を外してフローティング銃身とするか、止め物の内壁にOリングを内包させて軟接合とするかである。
 ポンプ回数をできるだけ多くしたい場合の耐久性を考えてポンピングレバーの形状の変更または熱処理した部品と交換する。
 銃身の交換も考えられ、軽量化または軽量化しながら銃身長を増加させる。もちろん精度の改善できる範囲での改造でなくてはその価値はないだろう。
イノバポンプ銃 他にエースハンター
{銃写真}

 諸元:口径4.5mm、5.0mm、5.5mm
全長910mm、 銃身長510mm

UD-2ガス銃 Co2(炭酸ガス)
 {銃写真}


諸元:口径4.5mm 5.0mm、5.5mm
全長928mm  銃身長530mm
ホーワ55GDX
  豊和工業株式会社
愛知県西春日井郡新川町須ケ口1900
Tel:052-408-1234
ホーワ55GDX ガス銃
   
       {銃写真}

 諸元:口径4.5mm、 5.5mm
全長982mm 銃身長532mm

 国内最大手の軍需ライフル・メーカーである。技術的にもライフルでは世界レベルに達しており、そもそもこれだけのメーカーがガス銃などを製造していること自体が今となっては不思議である。
 このメーカーにより傑出された55G ガス銃は、文句なしとは言わないまでも、間違いなく世界一の狩猟用ガス銃である。もっとも世界でも高レベルの仕事ができる技術と設備を持っているのだから当たり前のことである。
 いくつかの難しい時代背景を背負いながら
数十年前に私もガス銃を手がける機会があって今にえたっているが、現在であったなら、決して日の目を見ることのない名銃であったことを考えると、奇跡のガス銃という表現が良いのかも知れない。
 それほどのクルミ材を使ったストックではないが、当時の日本にとっては最高のストックであり、今でも流麗なデザインは少しも見劣りすることはない。もちろん構造的にも素晴らしく、何回組み立てし直しても、その再現性に変化は起きな。パワーは5.5mm で14gr.の弾を使い600 フィート以上の弾速を維持できるガス銃は世界にはそれほど多くはない。
 様々な弾が輸入されている昨今にあっては、この銃に適した弾を摘出できれば、からりな性能アップが可能である。
 適合弾の摘出手法の一つは、まず右側にある排弾口からワイヤーなどを使って何とか弾を一発入れ、テスト射撃をする。10mで弾同士が重なる精度が出たなら完了である。今度は専門家に依頼して、その弾に合う給弾システムに改造してもらえば完成である。予算が許せばプリチャージ化も可能である。
 この銃で残念なのは口径に5.0mm がないことであり、5mm に銃身交換すればこの銃は理想的な性能に近づくはずである。
 ガス銃は10ft-lbs前後のエネルギーであり、確かにひ弱な銃であるが、20m以内に近づけばキジバトはおろかキジやカモも獲れる精度を持っている。
 昔シャープUDミニガス銃口径4.5mm を何とか直し、4ft-lbs までのパワーしかない状態でカラスに20mまで接近して3 羽即死させ、15mのカモも獲ったこともあった。手前みそになるが紛れもない事実であり、ネックショットなどの急所にヒットすれば、このような極めて小さなエネルギーでも精度さえ確保できれば国内の鳥であれば必ず獲れるのである。
 空気銃猟はパワーではなく、精度で獲ることが最優先されるので、狩猟術を磨くことが最優先である。この銃の再現性の高いことは狩猟においても同様で、管理さえ徹底すれば、いつ撃っても着弾位置は変わらず、その安定性はポンプ銃も適わないであろう。このことがガス銃の最大の武器であることを知ったうえでの使用が条件となる。
 しかし、この銃を正確に理解していない限り、そのほとんどの手立てはかえって難しくなる場合が多く、そもそも扱っている銃砲店がきちっとした指導をしたうえでハンターに譲渡することを心がけてもらいたい。一昔前のような「この銃は故障の多い銃」などと、自らの研究心のないことを棚上げした状況が起きないようにしてもらいたいものである。
 当初の誤解の発端は口径5.5mm で17発以上発射したことに原因が一番多い。そもそもガス銃とは狩猟では20発以上撃てばパワーは堕ちてゆき、それ以上撃てば着弾は乱れていく銃なのである。これを理解しようともしないで、闇雲に発射を繰り返せばどの銃でもそうなるのである。
 このような事態に陥ったハンターに「それではあなたは何発撃てると考えていましたか」と聞くと、決まって「00発くらいは撃てると思った」などという答えが返ってくる。そもそもガス銃については「くらい」とか「思う」という不明瞭な考えはないのである。私の経験だと5.5mm、55Gの場合は17発が限界で、それ以上撃てば着弾と弾速は変化してゆき、獲れる獲物も獲りずらくなって行くのである。
 ここでガス銃の圧力調整機構を説明しよう。
 チャンバーの圧力生産の仕組みは、撃つことにより、消費した分だけ炭酸ガスが気化してくれる仕組みになっている。プリチャージ式は機械的に一定量の空気圧量を調整するのに対して、このガス銃はガスが気化することを利用した化学的反応による優れた方式なのである。しかるに反応が鈍る5 度以下では正常な反応が阻害され、生ガスが放出したり、気化によるバルブの凍結をきたし、ガス漏れになるのである。
 この事実を無視して発射すれば、どのようなガス銃でも同じ現象に見舞われるであろう。壊れたのではなく、使い方を知らないだけなのである。シャープの口径5.5mm UD-U は20発撃てた。
このひ弱なガス銃の最大の長所は、プリチャージ銃同様、連発機構が簡単に設計できる点である。

UD-U ガス銃 Co2(炭酸ガス)
 {銃写真}


諸元:口径4.5mm 5.0mm、5.5mm
全長928mm  銃身長530mm

MINI UDU ガス銃

{銃写真}

諸元:口径4.5mm
全長815mm 銃身長409mm

CTC カスタムテクニクス
本社工場:愛知県豊橋市神野新田町ヲノ 割41-1 tel:0532-34-6121又は042-736-0 990
わが国始まって以来の初めての空気銃カスタムメーカーである。空気銃、特にプリチャージ銃に関しては今までの製銃技術より高圧技術ほう方が性能にとっては不可欠の要素となるが、CTCにおいては元々高圧技術の専門家であり、オーナーは昔からのエキスパート エアハンターでもある。
 日本の空気銃界をどことなくひ弱にしている一つの泣き所は、そのメーカー、銃砲店自らが空気銃の所持をしていないことがほとんどで、狩猟者登録に関しては皆無に等しいことである。
 CTCの出現により、より高度な要求にも対処可能となった。もちろん海外ブランド銃も販売しており、全ての製品を検証して、壊れやすい部分や精度に影響する箇所について改善してから手渡すシステムをとっている。メンテナンスを含めたその信頼性と指導力には定評がある。
 CTCブルパップ
バイパー
{銃写真}

諸元:口径4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.35mm 
全長950mm 銃身長600mm(外観750mm)

 この銃はCTCの威信をかけて傑出した国産プリチャージ第一号である。価格は目が飛び出るほどの高価な銃であるが、その内容を知れば納得するハンターも必ずいるはずである。
 外観上75Cm、実寸60Cmの長い銃身を装備しても全長はわずか93Cmに収まる優れものである。銃身はすべての銃身材から選べ、口径は合法範囲ですべての口径から選べる。銃身構造においてはケプラー銃身であり、バックプレッツシャー方式を主に採用している。
 エネルギーについては精度が維持できる限り、どのようにも可能である。
 別表に各種銃による弾道の違いを表したが、弾はコーディアック21.1gr. と少々重たい弾を使用しており、現実的な弾道かどうかはハンターの使用弾によって違いが起きる。ガス銃だけは無理な条件かも知れない。別にもう一本14grの軽量弾での弾道を追加添付してある。またゼロインについても表ー2によってそれぞれの適したゼロインにして表してある。


  最近、注目されている外国製空気銃点描
 RWS・ダイアナ
ダイアナというと、国内のオールドファンには懐かしい響きと余韻が今も蘇ってくることと思う。ダイアナ自身は今でもドイツの雄として変わらぬ王者であるが、時の趨勢には逆らえず、RWSのブランドに依存せざるを得ないようである。ダイアナはピストン銃の最後の王者に相応しい作品の数々を、世に傑出しているが、その中でも特に馴染み深い52および54型について記しておこう。 
 52型は古くから国内で根強いファンに支えられ、その改良型の54型が最近国内に正式輸入されたことは大変嬉しい限りである。そのたびに卸元に輸入の要請をし続けてきたが、6 年越しの願いが叶い、私個人としても大いに喜ばしていただいた。
 54型は、リコイルレス、つまり衝撃を緩衝する装置を組み込み、最小限の衝撃で精度を確保しようと考えられた銃である。
 私が一番多くの使用機会があったのはこの銃である。重いのとスプリングのへたりを上手くコントロールできれば大変使いやすい銃となる。
 できればスペアスプリングを手に入れて自分でスプリング交換できれば最高のコンデションを保つことが可能となるであろう。
 口径5.5mm ・弾コーディアック(Kodiak)21.1gr. 新品の銃で200 発撃ち込んでいる銃、すなわちある程度スプリングが少々へたった状況での弾速を650fe.とすると、そのエネルギーは20ft-lbsとなる。それでは1000発くらい撃った場合はどのくらいのエネルギーがスプリングにあるのかというと、結論は条件によりバラツキが大きく、はっきりしないのが現実である。
 スプリングのメカニズムは、この場合非常に難しく、そのスプリングが製造されたロット、使い方、期間によっても違いが起きる。
 また銃という特別な目的により、数あるスプリング使用製品の中では希にみる酷使を強いられているスプリングなのである。専門家に言わせると、この使い方は無茶であるとのこと。100%縮めて瞬時に解放するこの使用は元々無理であり、折れ、へたりが生じないものなど、この地球上には存在しない。例え20% くらいのダウンで安定してくれれば良いからと言っても、それも無理である。
 昔、私は何とかもっと良いスプリングができないものかと思い、様々な業種、専門家に相談したが、まずヨーロッパだけで産出されるバージン鋼と称される純度の高いものなら可能性があると聞き、材料の入手を調べていくと、トン単位でしか取引できないとのことで終止符を打ったことがあった。その間も有名なメーカーと聞いては作ってもらったが、もちろんすべて徒労と終わった。
 このヘタリ問題を可能な限り少なくするには、スプリングの剛性を数十パーセント取り除いたものにすれば、飛躍的な改善となるが、初めから減衰状態にあるダイアナでは、あの重たい思いをしてまで所持する意味はないであろう。
 しかし減衰しきった状態 (中にはスプリング折れに気づかない場合もある) でも、その弾道はそれなりの大きく膨らんだ使いにくい弾道となるが、肝心のその精度は相変わらず高い評価となっている。
 私は猟場に着いたなら必ず着弾確認と調整をするが、その都度微量に変化しているのがわかるときと、そうでないときがあり、減衰していることは確認できても、弾速を計らなかったために、600 フィートまで落ち込んでいる事を知らずに使っていたことがあった。まことにお恥ずかしい話しである。しかし、そうであったからこそ、77mと70mという途方もない遠射でキジを撃ち獲るなどという、この銃にとってとんでもない仕事を強いてしまう事が起きてしまったのである。
 獲れるように調整し、可能な限りハンターに有利となる環境を整えることができれば、自信と経験に裏付けされた、安定した弾道が得られるのである。
 しかしながら、この銃で口径.25 は余りにも銃とハンターへの荷が重すぎる。心ある銃砲店ならば、そのところを考えて、ハンターに接していただきたいものである。この銃を使いこなしていくと、無性に口径5mm が欲しくなってしまうのは、私だけなのだろうか。
 ピストン銃への口径選びは、5mm 以下が定番なのである。
 以下の各空気銃の文章は、できるだけ簡潔に結んであるが、狩猟用空気銃の全体像の要点を、このダイアナに託して、引用したことをご理解下されば幸いである。
 ソーベン・ラピッド
 イギリスを代表される、比較的ハイパワーな銃である。独特なスタイルで、その個性的な雰囲気を持っており、性能的な改善も少なからず行っているようである。
 最近は、特別製のレギュレーター装備のタイプも販売し、弾道の安定性をはかっている。
 しかしながら、空気銃にとっての一番の問題点は、空気銃の弾の精度がおよぼす影響が、大きいことである。この難題を解決しない限り、圧力の一定化によって、弾速を安定しても、その安定性の割には、それほどの効果はないであろう。
 この銃で優れているところは、大きなタンク容量であり、その大きな容量による効果は、レギュレーター以上の効果が期待できる。
 機構的には、比較的近代技術を多用しており、斬新なデザインと適度のマッチングが見られ、精度の良い着弾は気持ちよい射撃感を味わえる。しかし、大きなタンクにより、スコープを含めた総重量は、4kg 前後になる。
 ストーカー・レパード
 すばらしいそのスタイルには、誰もが所持したくなる唱導にかられることであろう。
 軽くスリムなストックは、どのメーカーにも真似のできないデザイン性を秘めており、予算が許せば、フィールドでの夢が叶うかも知れない。
 性能は、かなりのハイパワーでも、安定した発射弾数を得られ、このメーカーの技術の高さが伺える。しかし、その価格には驚かされる。
 これからの課題は、国内ですべての修理を可能とすることであろう。飛び抜けた超高級品には、かゆいところにも手が届くくらいな配慮は必要であろう。
 デイステイト・ハンツマン
 このメーカーの代表作がこの機種であろう。ストックとアクションそしてバレルの配置は適度な設計によって、完成の域に達しているように見受けられる。
 ただし、この銃には、連発式は似合わない。この銃ほど、一発必中のハンターに似合う銃も、珍しいであろう。それだけ精度への心遣いが込められている空気銃なのである。
 イギリス製空気銃に、全般に言えることであるが、連発マガジンに設計は、それほどの期待をもって考えられていないように感じる。この銃の連発式を擁しているが、その給弾操作と弾の包括されかたを見ると、どうしても不安が残る機構である。その原因は、複雑な作りと固定式にあるようだ。しかし、この銃を扱うほどのセンスを持っているハンターであれば、単発で、十分な猟果に期待できるであろう。
 エネルギーについては、このメーカーは、それほどのハイパワー主ではないようであり、12〜30ft-lbs前後までが、その主力となしているようである。
 デイステイト・ハリアー
 この銃は、連発が似合う銃に感じる。その軽快性と連発性からくる価値観は、中距離以内の狩猟をどうしても連想してしまう。
 軽くて小さいということは、ハンターの行動範囲を広げてくれる。また、元々そのような行動様式で狩猟をこなしている場合は、この上ない銃となる可能性を秘めている。
 心配な連発マガジンなどは、少々の加工を施すことにとって、給弾がしやすくなったり、弾と回転部品の相性を、改善できる可能性もあるだろう。
 バイラーク・HW77K
 ドイツが誇る伝統的な様式と、価値観を兼ね備えた代表的なピストン銃である。ダイアナ同様、頑固に守り抜いてきたそのメカニックは、ピストン銃としての究極を追い求めてきた集大成である。そして、この銃の着弾精度として、見事に具現化されている。
 トリガー(引き金)も、すばらしい持ち味を持っており、この引き味が、あの精度に結びついているのかも知れない。
 しかし、重さも昔と変わらなく承継されていることは、この銃のイメージを、重たい銃として位置づけていることも確かである。Kタイプはカービンの意味であり、一番短いタイプに属すが、銃身の短さは弾速には、ほとんど影響していないので、この銃がお勧めとなるのである。また、初めから装備してあるオープンサイトは、ドイツ製らしく小型ながらも精巧にできており、各距離へのBDC機構にもなっているので、視力さえ確保できれば、一度はこのサイトで獲物を獲ってみたいものである。
 RWS・レイピア
 RWSが本腰を入れて、初めてプリチャージ銃を扱うきっかけになった空気銃である。原産国はスエーデンであり、アメリカでは違うブランド名で販売されている。
その精度は、100mにおいても、条件さえ整えば、数センチにまとまり、50m 射撃では大いに楽しむことができる空気銃である。
 デザインを見ると、今までのイギリス製に見られるような、一辺倒なストックから脱し、装薬ライフルを思わせる、雰囲気と形態を持っている。そして、軽量化にも意欲的に取り組まれた痕跡が見られる。
 この銃のスコープ・マウントベースを見ると、レシーバーブロックの高さと、バレルまでの高さが肉薄しており、その差がほとんどないので、スコープ・マウントは少々高めのマウントにしないと、対物口径の大きいスコープでは、バレルに接触してしまう恐れがあるだろう。
 エアアームズ・S410
 今国内で、一番積極的に販売されている空気銃の代表格であろう。この長い外見上のバレルは、何とも頼もしさも感じてしまうが、実際に内包されているバレル長は、50Cmに満たない。その先には、長く伸びた空間があり、この二重構造によって、発射音を極端に小さなものにしている点は、人家周りでのハンティングをスムーズにしている。しかし、販売丁数が多くなることは、修理依頼も比例してくるので、なお一層のメンテナンスの充実に心がけていただきたいものである。
 エアアームズ・S200
 誠に奇妙な形態を成しているプリチャージ銃であるが、元を正せばガス銃から設計を起こした銃に見受けられる。価格を見ても半額、長さ、重さに至っても、かなりなスリム化をはかっており、小鳥撃ちの王者に成長することに期待は大きい。
 ウエイブリー・レイダー
 先のレイピアとは双子のように似ているプリチャージ銃である。ストックの形状は微妙に異なっているが、相当似かよったコンセプトを感じざるを得ない銃である。構造的に違う点は、ボルトの設計と、その給弾システムであり、さらにセフティまで異なる考えかたを持っており、似て非なる物となっている。同一の製作者からの供給か、どうかは不明であるが、どちらとも極端なハイパワーとはせず、30ft-lbs前後を主なエネルギーとしている。
 BSA・スーパーテン
 イギリスでは、今なお健在な銃器総合メーカーである。戦後における国内の空気銃ファンには、誠に懐かしい響きをかもしだす名前であるが、近年の空気銃に対しては、少々出遅れた感じは否めない。
 ピストン銃一辺倒の考えを一新して、初めてこの会社が作ったプリチャージ銃が、この銃である。少々無骨なデザインであるが、その繊細な構造に裏打ちされた性能は、どのメーカーにも負けないものを持っている。
 射撃銃を意識したような、トリガーの引き味は、なかなかなものであり、その命中精度も高いレベルを維持している。
 手にとると、実際の重さよりも、軽く感じるのは、全体のバランスが先軽になっていることがその要因であり、結果としては、軽快な使いやすいものに仕上がっている。
 この銃の全シリーズが、回転弾倉の連発式となっており、その独特な連発システムは、近代空気銃における革命的存在である。
 通常の回転システムは、銃本体からの何らかのアクションが必要であったが、この弾倉は、弾倉自体に回転装置を内包している方式である。つまり、ボルトの抜き差しによる、ボルトの往復運動だけで、回転と停止を繰り返してくれるのである。
 この方式は、単発弾倉を連発に改造する場合に、大変便利なものであるが、残念にも、この繊細で複雑な動きには、ある程度弾種を選ばざるを得ない内容が存在していることは、残念である。
 繊細ゆえに、そこには精密性が当然要求されるが、その製作精度が追いつかず、結果として給弾口と弾倉軸線が一致せず、弾種によっては、無理な装填となり、弾の変形に至ることがある。
 この銃の潜在的精度を、ある適合弾をもって果たしたいのならば、連発弾倉を使わず、単発に、少々の改造を加えて使用することも一つの方策であろう。 
 サムヤング・サーバー7000(韓国製)
 韓国製というと、国内では不評を買う状況が今だあるようだが、韓国には様々なメーカーが存在し、この銃は、ヨーロッパの銃には全くひけをとらない精度と、パワーを持ち、その構造はヨーロッパを凌ぐ部分が随所に見られる。
 銃身先端はOリングを巧みに使い、軟接合しており、銃身の給弾口にはOリングを内包し、Oリングの摩滅を最小にしてある。パワー調整機構を備え、しかも対処療法的なスプリング調整ではなく、バルブダイレクト方式になっており、より復元性の高い安定した方式になっている。これもヨーロッパ銃にない優れた部分である。
 また使いにくいボルトアクションとはせず、一番操作性に優れているサイドレバー式を採用している。そしてプリチャージの大原則であるそのタンク容量も固定シリンダー式の中では最大級である。
 CTC・バイパー
 国内では初めて誕生した、プリチャージ専門メーカーがCTC(カスタム・テクニクス・コーポレーション)である。
 このブルパップという、世界でも稀な方式の空気銃であるが、最近になって、アメリカでは、このブルパップ化が装薬ライフルに盛んになってきており、カービンより、さらに短くコンパクトにできる、このブルパップが注目されている。
 給弾口当たりが、チークピースの頬付けとなり、全体の長さが、25Cm前後短くできるのが最大の特徴である。
 今回傑出したバイパーは、世界的にもずば抜けた性能を誇っている。10〜60ft-lbsのエネルギーをハンター自ら、簡単、自在に変更でき、50m で60ft-lbsの実用発射弾数を、20
発以上としている点は、世界でも類を見ない。
もちろん、その最高エネルギーでの精度は、50m 7発で、一円玉に的中するのである。重さは3kg 以内、長さは90Cm前後であり、バレル長は、外見上75Cm、実際は60Cmであり、二重ケブラー銃身を採用して、軽量と長いバレルの搭載を可能にしている。従って、80Cmまでは、簡単に短縮化が可能である。
 しかしながら、まともなプリチャージ銃を二丁以上変えるほどの高額銃であり、自ずと、この銃はハンターを選ぶ結果となってしまうことが難点である。

 RWS・キャリア707
 RWSが韓国銃を、少々肉付けして、販売しているプリチャージ銃である。基本的には、海外で通常出回っている、良質な韓国銃と変わらないすばらしい性能の持ち主である。
 機構的な特徴は、ウインチェスターのような、アンダーレバー式と、キャリア707の本体を合体したような、空気銃に仕上がっている。本来は、リボルバーの回転弾倉ならば、申し分ないのであるが、チュウブ弾倉に収まってしまったのは、残念なことである。


 別表に各種銃による弾道の違いを表しましたが、弾はコーディアック21.1Gr. と少々重たい弾を使用しており、現実的な弾道かどうかはハンターの使用弾によって違いが起きます。ガス銃だけは無理な条件かも知れませんので、別にもう一本14Gr. の軽量弾での弾道を追加添付してあります。またゼロインについても表ー2によってそれぞれの適したゼロインにして表してあります。


 ハンターと住民との接点 {写真}
ハンターには色々な考え、価値観をお持ちの方がおります。同時にそのフィールドにお住まいの住民の方々もいらっしゃいます。
 今の時代、ハンターと住民とは間違いなく平等な権利を保障されております。
 しかし双方とも一歩たりとも引かない言い分も持っており、これがいつもいざこざの原因となっております。
 これを判定するのが法でありますが、出来る事なら法の厄介になる前に穏便に済ませたいと願うのは誰も同じ筈でしょう。
 いざこざの原因の多くは、どちらかと言うと、ハンターに起因している事の方が多い様に私は感じております。
 {そもそも仕事でもないのに音を発し、異様な行動をして飛び道具を持って家の周りでわざわざやる必要ないでしょう}彼らの言い分を、自分がその立場だったならと考えると確かに頷ける点は有ると私は思っております。
 法の原則に弱者に法が味方する部分があります。私は当然な価値観だと思います。
 ハンターにとって銃器とは弱みとなり得るのです。まるで鉄砲を持っているから自分が何かの得体の知れない権力者にでもなったかの様な態度に、住民から見られてしまう可能性がハンターには有るのです。
 はっきり言ってハンターとは社会的にみて
そう高い理性と優しさを持っている人達とは思われていないと思って行動し、言動には細心の配慮を心がけた方が得策と私は考えております。
 銃を持ったままで住民と話しをしているハンターは間違いなく住民からはそう感じられているでしょう。
 住民から見れば、銃を持っているだけで恫喝されている事になってしまうのです。
 勿論この様な双方相容れない現象は日本人独特の、狩猟に対しての無知からきている事が一番の原因でしょうが、残念ながらそういう国民性になってしまっているのです。
 そしてハンターが家に帰ればその住人と変わらない生活がハンターにも有るのです。
 特に初めて行った猟場には細心の気配りが必要であり、場合によってはある特定のハンターしか許されない猟場、つまり特定のハンター以外は危険なハンターが多いのでお断りと言う住人の住む猟場も有るのです。
 そこに人が居ると云う事は猟場と云うより、猟がまだ出来る場所と云うニアンスでいつもとらえていた方が良いと思います。
 ある特定のハンターだけを許し、他のハンターが来たら警察に電話すると言われたなら、これを聞いたハンターは、その不公平に対して抗議したいと思うでしょう。しかし許されているそのハンターは長年に渡るその地域に大きな信用を持っているのであって、その地域に迷惑をかけたハンターが他にいたので
他のハンターはお断りとなったのであります。
 いつも気配りを心がけていたハンターにはきちっとした礼を尽くす住人も居る代わりに厳しいのです。
 闇雲にハンターの権利を説く前にハンターとしての気配りを身につけない限り社会的立場はそう回復しないでしょう。
 毎年自分が連れ回していた猟犬を無惨なかたちで猟場に置き去りにして行くニュースを聞く度に、ハンターの社会参加は遠のいてゆきます。もしこれがイギリスで起きたならばそのハンターの社会的信用は間違いなく失墜してしまうでしょう。
 イギリスとフランスは昔から日本への猟犬輸出は断り続けております。この事実は日本国民のイメージを形づくる1つの要素ともなっております。
  空気銃猟と弾道
 現在の狩猟は、昔とは少し違ってきている。様々な面でその違いはあるが、特筆する点は獲物の個体数の減少であろう。地方によってはまったく逆の希な地域もあるようだが、一般的には個体数が減っている。特に都市部周辺の猟場では極端にゲームが少ない。
 大物猟の状況も同様の実態である。せっかく出現した獲物を確実に仕留めない限りそう多くの猟果は望めないと思うと、勢いハイパワーな銃で、少々急所をはずしても何とか回収まで導きたいと考えるのはハンターとして当然かも知れない。
 われわれエアハンターの獲物と比べると、大物のほうが追跡しやすく、また放血割合にも相当な差がある。一方、エアハンターにとってゲームの追跡チャンスはそう期待できるほど多くはない。それだけにハイパワーで勝負と思うハンター諸氏は多いのではないだろうか。
 基本的には大きな間違いではないが、勘違いしている部分がある。キジやカモ程度のサイズでは、そほどのパワーは必要がない。ポンプ銃が最大18から20ft-lbsのエネルギーだとすれば、このエネルギーで十分である。
 ただ問題になるのは、獲物までの距離である。われわれハンターにとってこれほど悩ましい課題はない。その人の技量、装備によっては50mまでは有効な初弾を送れるであろう。
 技量とは、自身がおかれているフィールドという環境を、いかに自分に都合よく整えられるかということである。つまりハンターにはその距離を克服できないのであれば、可能となる距離まで接近できる技術が必要となる。どうしても50mで仕留めたければ、正確な距離の把握と、湾曲するその弾道にどのようにして獲物と接触させるかが、道具を使いこなす技量ということになる。
 すなわち弾道そのものはその個人が作り、所有している固有の道具なのである。例えば、正照準(スコープの中心ポイントで撃つための狙点)で撃つことができる距離(通常ゼロインした距離と言う)が25mや30mだったり、または35m、40mと、弾速によっても、また、それぞれのハンターによっても異なっており、銃種、整備状態によっても弾速の違いが起きてしまう。{表ー弾速の違いによる弾道} {絵ースコープクロスと標的及び各距離に及ぶゼロイン}
 従って、他人が考えている、または所有している弾道とは微妙な相違点が存在している事実を早く感じとることも重要なエアハンターの資質である。
 この弾道にどのように獲物を導くか、または固定した距離にどのように獲物を合致させるかがエアハンターの醍醐味となる。
 確実性を考慮したうえで距離50m以上となると相当の困難が考えられる。風はできるだけないときを待つしかなく、こうしなければ良い環境が整ったとは言えないだろう。このような状況でもポンプ銃で仕留めている人もいる。しかし、その効率、つまり半矢を限りなく少なくすることを条件とすると、風ほどの大敵は存在しない。風があっても獲れると言いきる御仁は、よほどの修行者か、歩留まり計算できない人と、私は考えてしまう。
 風を計算に入れてという話しになると、30mならいざ知らず、50mまたはそれ以上の射程となると、前記と同様となる。弾速がそれほど速くない銃の宿命であり、どうしようもない現実である。ここで初めてハイパワーを考えるわけである。
 ハイパワー、何と頼もしい響きを持つ言葉であろうか。弾速が速いといことは、ほとんどそのデメリットはない。弾を安定させたままで遠くまで弾丸を導き、ターゲットを捕捉する役目を持っているからである。
 「遠くであったから不正確」では力の持ち腐れとなるので、弾速と合致した重たい弾が使われることが一般的である。例えば口径5.5mm、40ft-lbs までは21gr. の少々重たい弾で十分であるが、これ以上のエネルギーにはさらに重たい弾でなくては精度の維持は期待きたいできない。
 ヨーロッパの空気銃のほとんど、またはすべての空気銃は、弾倉のキャパシティが、最大の弾として、バラクーダ21gr. 弾に合わせてあり、それ以上の重量弾は装填不可能に作られている(小口径の場合に限って包括できる弾倉はある)。これはどういうことなのであろうか。50ft-lbs. もエネルギーがある銃を販売しながら、適合弾がそう気楽に手に入らない状況は、そのような強力な銃はほとんど売れない証拠なのである。
 売れない理由は、いつでも手軽に買える.22 ロングライフル・リムファイアがあるので、ほとんどの白人圏では強力な空気銃は必要ないのである。わが国のお国事情とはまったく違うのである。
 この事実と現状のヨーロッパが考えている空気銃への思い入れは、我々が思っているほどのものはなく、むしろ商業ベース優先の考えですべては動いているように私は感じてならない。
 次に、弾速によってはバランスのとれた銃身長も考えなくてはならない。お仕着せの量産型は、取り回しの良い銃が売れるので、どうしても短い銃身を採用しがちである。目安としては40ft-lbsまでは50Cmの銃身でも使えるが、それ以上のエネルギーでは少し長めのほうが弾速は延びていく。しかし、最長でも60Cmが妥当な長さである。それ以上延ばしても抵抗値が増えていくばかりである。
海外に存在している口径.50 などというものは、70Cm前後の銃身を多く使う。この手の銃は僅か数発で銃腔クリーニングを実施しなければとても精度が維持できない。口径が大きく、パワーアップするほどに銃身クリーニングは頻繁に行う必要がある。


 クリーニングの必要性は口径の増大によってもその頻繁性が比例的に増して行きます。
 4.5mm や5mm 程度の小口径でも20ft-lbs以上のエネルギーの銃はある程度の実行は必要であり、5.5mm でポンプ銃又はそれ以上の口径、エネルギのものには日常的に習慣付けた方が得策です。
 口径6.35mmに至っては数十発に一回は必要であり、精度を最優先したい場合には10~20 発ごとの実施が条件となります。
 ここまでお話しますとお分かりの様に、大きな質量になる程にクリーニングへの配慮が必要になって行きます。
 従ってそれ程の手間をかけたくない御仁には小口径低エネルギーの銃が一番適す事になります。
 今までポンプ銃が殆どの狩猟で活躍した時代にはそれ程の問題にはならなかった訳ですが今となってはこのクリーニング技術は是非とも会得すべき項目なのです。


  空気銃弾(Pellet)『詳しくはペレット欄  を参考にして下さい。』
Pelletを辞書引きしてみると、「小球または小粒」となっている。ライフル(Rifle)の弾丸がブレット(Bullet)に対してはっきりと区分けしており、記述中は弾(たま)と略して表現している。
 世界中に存在する弾の種類は一見大変な数になるようにみえるが、意外と感じているほどの種類はない。それは一つのブランド名がついていても、他社で名前と容器だけを変えて売っているものが多いからである。これは工場生産品の最近の傾向であり、できるだけ一つの工場で集中的に生産しなければ今のコストが維持できないのである。そうは言っても世界中のメーカーの数は恐らく数十社あると思われる。
 生産地域はドイツ,イギリス,スペイン,アメリカ,韓国、中国、フィリピン、日本。細かく調べればもっと多くの国で作っているであろう。確かに白人圏以外の弾を入れれば相当な数になるが、品質や取引条件を考えるとあまり効率的ではないので、ここでは取り上げてない。
 国産空気銃弾の特性
 わが国における空気銃弾の変遷は、戦前の一般大衆への供給が始まった時期であり、様ざまな形態の弾が考えだされた試行時代であった。先輩格であるヨーロッパでは、その歴史の深さからみると、丸弾(BB弾)を使っていた期間が遙かに永かった。その理由の一つには、実際の軍需装備としての時代背景があったことは否めない。特に装填に対しての構造が、比較的簡素であり、結果として連発機構がこの時代における空気銃の代名詞となったのである。つまり、連発で実戦に使用したのは、大多数が空気銃であった時代なのである。
 装薬銃での連発機構の完成期は、後のブローニングによって成された回転式が、その集大成となって、定着の時代を迎える。
 そのころの空気銃の連発機構は、上部に貯めてある丸弾を、落下式により装填口に導いた構造であり、簡単な様式である。
 わが国においての空気銃の大衆化は、ヨーロッパに比べると、相当な期間をまってのデビューとなった。
 戦後における空気銃の本格的大衆化により、弾の生産も当然発生したわけであるが、発想のほとんどが、ヨーロッパの模倣から始まっている。
 メーカーは、ホワイトイーグル、ツル印、ハト印に始まり、ジェット、シャープと続くわけである。
 弾の生産会社では、様ざまな時代的変化を何とかのり越えて現在に至っているが、新たなる種類の傑出には至っていない。
 現在出回っている銘柄は、ジェット弾とシャープ弾である。この弾達が担ってきた役割は、ポンプ銃全盛時代の申し子とも言われたポストは、現在のプリチャージ銃出現により、その対応性は薄らいでいることは否めない。
 現在の空気銃弾への期待は、もっぱら輸入弾への依存が根強く、ポンプ銃派への刺激も大きく、輸入弾の中から、軽量弾や比較的重たい弾への使用変更しているハンターは多くなっているようである。
 しかし、この2種の国産弾の利用価値は、薄らいだとは言え、まだその用途は歴然として存在しており、ポンプ銃やガス銃には充分使用に耐えるものだと、信じている。
 特に連発式ガス銃には、国産弾以外では装填できない輸入弾がほとんどであり、弾速の遅いガス銃には、最も適した弾である。
 しかしながら、国産弾の地位は、わずかな用途にしか存在価値を見いだせないのが現実であり、より一層の努力を求めたいところである。
 輸入空気銃弾の代表メーカー別特性。
 現在入手できる主だったメーカーは、H&N、ビーマン、RWS、クロスマン、ビズリー、BSA,チャンピオン、エアアームズ、ガモ、エレイ、マークスマン、ミルボロー、ペレットマンなど、全体としては多くの銘柄がある。この中には同じ製品なのに異なったブランド名で販売されていることも充分考えられるが、銘柄で選ぶよりは、その弾がいかにその銃に適合しているかが、本質的な目的であるので、あえてその実態を話すことは控えるが、その一つの例を話すと、バラクーダとコーディアックの関係である。
 どうみても同じ弾である。以前拡大鏡でスカート底を検証してみたところ、まったく同一な機械的痕跡が認められた。これは同じ機械または治具により傷つけられた証拠であるので、この二種の弾は同じ弾である。
 しかしその製造時期、ロットの違いによりその痕跡は微妙に変化しており、当然微妙な着弾の差となって現れるのである。
 しかしながら、どちらかというと、コーディアックを指定してくるハンターが多いのも現実である。
 「基本的には同じ弾」といくら伝えても、マニアから言わせると、着弾の安定と精度がコーディアックが勝っているというのが、大多数のハンターの評価である。
 H&N(ドイツ製となっているが、現在世界的な生産体勢のほとんどは、いつ原産地が変更なるか分からないのが現状であり、原産国を特定することに価値は見いだせないのが現実であるので、以下については原産国の特定は控える)
 世界的にみて、これほど空気銃弾に対して熱心に取り組んでいるメーカーもめずらしい。わが国においてはバラクーダという呼称の弾が一番一般的で、普及している弾の一つである。
 コーディアックとならんで、その性能はトップクラスに属している。その大きな理由に、ほとんどの銃に適合し、稀にはずれたとしても、ビギナーには判断できない範疇に、その精度は常におさまっていてくれる優秀弾である。
 弾の形状からくる原則は、できるだけズングリした形状が良いとされることが、低速銃種の基本概念であったが、この弾種の出現で、その概念は脅かされる結果となっている。
 長細くても精度が維持できるのである。
 もっとも、昔ジェット弾を二つ合体して飛ばしても、その精度は維持していたことで証明済みであった。
 クロスマンプレミア
 世界の空気銃弾を二分していると言っても良いくらいな優秀弾であり、口径.177と.20 にバラクーダとほぼ同等な重量弾を輩出し、口径.22 については、14グレイン(gr.) 代の軽量弾となっいている。
 ビーマン
 直接製造しているメーカーではないが、その形状の多さでは、他を圧巻している。
 H&Nや国産のジェット弾なども包括されている。
 RWS
 独自の形状の弾を多く輩出しており、ほとんどが、軽量弾である。
 シャープポンプ銃の推薦弾と称して、スーパードームを販売している。
 現在まで比較的頻繁に使われてきた3種を説明したが、弾それぞれの特性については、細部にわたる解説はしにくいところである。
 もし、強引な説明に及べば、使う銃、頻度、レベルなどについてに、矛盾を増やす結果となり、本題の趣旨とはかけ離れてくるので、避けることにする。
 つまり、あるハンターにとっては、この上ない弾も、違うハンターにとっては、何の価値も感じられない結果があり、決して銘柄で銃との接点を同一化することはできない。
 弾の殆どが軽量弾に属し、30m 前後の近射用で、一部ブランドの中には比較的重たい部類の、いわゆる重量弾と称すべき弾種が存在している。
 ここで言う軽量弾とは、5.5mm の場合国産のジェット弾、クロスマンプレミアなどの14gr(グレイン)程度の重さである。一方、比較的重い弾とは、4.5mm のクロスマンプレミア、ビーマンコーディアックの10gr台の弾、5.5mm ではH&N、コーディアックなどの21gr 台のものになり、稀な存在としてエレー、ペレットマンや韓国弾に5.5mm で30gr台の弾がa
るが、30ft-lbs程度の銃にはとても使えず、ひどいときには横転弾が起きる。この重量弾の一部は完全なブレット弾であり、典型的な先軽、高速用である。しかし、国内での使用となると、ほとんどは不合理な使用勝手になるはずである。
 超重量弾の中に、スーパーマグナムという弾があり、CTCカスタムテクニクスはら販売されているが、何と20grが口径.177に存在しており、いったいどの様な用途に使うのかと、考えてしまう御仁も、経験者ほど多いことと思われるが、今だ世界的にも開発途上の分野であり、その理解に及ぶことはなかった領域であろう。
 小口径高速、つまり、口径.177でどこまでの低伸弾道が可能なのか、その効果はどのようになるのか、その道に詳しい人ならばこそ知りたい世界である。
 口径.177で、20grを30〜40ft-lbsで撃ち出すと、今までの、口径.22 で40ft-lbsを遙かにしのぶ弾道がある。
 口径.20 では、26grがある。この弾で高速で飛ばせれば、その弾道は、最も汎用性の高い使い方に発展していくことだろう。
 口径.22 に至っては、28gr〜32grがあり、かなりの大物に対処可能となる。
 口径.22 ブレット弾は、数年前、テストしたところ、ある程度以上の弾速があれば50m
で4 Cmぐらいには集弾し、軽い弾より2 Cmほど上に着弾した例がある。この弾に巡り合う数年前に、重いペレットの後端に軽いプラスティック球を接着して撃ったところ40m で2Cm も上に着弾したことなどを懐しく思い出される。
今では多くの弾種が手に入るにようになっているが、その頃のは、数少ない弾種で何とかポンプ銃でもっと良い弾道ができないものかと様々な試行を試みた時代であった。実行するたびに落胆の連続で、とても他人には言えない試行錯誤もあったが、今振り返ってみると、思い出のいっぱい詰まった、懐しい体験である。
 重たい弾なのに、上に着弾する事実は、ブレット弾の形状が、空力的にペレットより勝っている証である。ペレット(鼓弾)の形状は、空力的には決して適しているとは言えない。そのほとんどの原因は、スカート部が大きくえぐられており、空気の流れの処理は極めて不利な条件ということである。
 しかし、対象となる獲物や、「空気銃はこのていどの威力」と思われている社会通念を考慮すると、ペレットの形状にしかその道は開かれていないのが通例である。
 要するに、社会的な同意なしに、意外性を持った空気銃の威力では、今だ社会からは認められにくいというわけであり、一般的な社会通念を無視してまで実行できるほどの、一般化は現在では今だむずかしいと考えたほうが無難である。


  弾と銃身との相性
世界には数種の優秀弾が有る。優秀な弾と言うのは、どのような弾なのであろうか。それはそのハンターにとって、また、その銃にとっての優秀弾が基本となるであろう。つまり他人が使っても精度が出ずに使いたくない弾でも、そのハンターにとっては限りなく頼りになる弾はあり得る。一つは、その銃身に相性がよく、ハンター自身の猟法にも適合する点が上げられる。
 例えば、接近術の高度なハンターには、それほどの精度はいらないが、破壊力を重視したものがよい場合がある。狩猟とは、当てる以上に獲れることが目的と心得ているハンターである。正にハンターらしいハンターである。
 逆に精度どおり獲物に着弾しなければ面白くないハンターには、精度優先の弾を選ぶことになる。
 ほかには、一般的によく当たる弾がある。
それはほとんどの銃に相性がよく、パンチ力にもそれほどの不満は起きない弾である。コーディアック、プレミア、H&Nなどがそれにあたる代表格だと思う。
 ハンターのタイプは様々であるが、その中で弾についての意識では、いくつかのタイプに分かれると思う。
 一つは、弾には無頓着に徹しているタイプ。
 一つは、弾はそのとき所持している中から一番適している弾で実猟をしているタイプ。
 もう一つは、何がなんでも自分が信じた弾でなくてはその日の狩猟はやりたくないタイプ。
 そのほかのタイプもあるだろうが、いずれにしても獲物に当てて回収できなければ狩猟は成り立たないので、ある程度の精度がない限りエアハンターの体裁は保たれないことも事実である。願わくば、ハンター諸氏には弾選びを習慣づけることに期待したいものである。
 いかに適合弾を選ぶか{ベンチレスト姿勢図}
 落ち着いて射撃できる環境が、ぜひとも必要であろう。それには、射撃場が最適の環境であることは言うまでもない。
 この作業での一連の流れは、ベンチレスト射撃の環境をつくることになる。
 ベンチレスト競技というジャンルが、装薬ライフルの世界に存在しているが、この競技の目的は、射手とライフルが生み出しうる集弾性を競うことである。あくまでも競技である以上、勝つことが最大の目標となるので、微妙なテクニックを駆使しての内容であるので、ここで求められる主旨とは少々の違いがある。そして、競技の場合は、弾の選出が、すでに完了していることが条件で行う行為であるのに対して、この行為は、その前段階である、弾自身の集弾性を求める行為である。
 アクセサリー類の充実を考えておくと、一連の操作がよどみなく進行していく。
 まず、数種のペレットを受けて入れておける皿を、テーブル上のじゃまにならない場所に配置しておく。次に肘をついてもソフトに肘を受けてくれる、クッションシートを、要所に敷いておく。寒いときなどは、やせ我慢せずに手袋や、衣服に配慮しよう。寒さでふるえがきたならば、精密射撃は取りやめにすべきである。
 パームレストを設置し、銃にとって一番自然で、安定のよいポジションをさがしだす。以外とこの操作が大切であり、めんどうがって、いい加減にことをはこぶと、すべての操作によどみをつくり、その日の重要課題のほとんどを、無意味なものにしてしまうので、充分留意してもらいたい。
 パームレストで、先台のどの位置を支持点とするか、数種のポジションでの射撃で、その精度と、着弾点が違ってくることに気付くはずである。
 あまり違いが、はなはだしい場合は、専門家に相談すべきである。
 先台の支持ポジションによって、着弾点が変化することは、大変深刻な問題であり、精密射撃の意味自体が軽薄になってしまうこともありうるのである。
 ほとんどの原因は、銃身とシリンダーが固定してあり、さらにシリンダーと先台の木部と接触していることによるものである。
 この原因の要素は、レシーバーブロックから伸びている銃身に、下部で受けている圧力は銃身に伝わり、長い銃身がたわむことでおきるのである。
 したがってこの問題を解消するには、ストックの剛性を増す方策と、シリンダーに接触している先台部分を削り込み、シリンダーと先台を切り離す、フリーフローティングにする方策がある。
 据銃は、まず両腕の肘の位置をさぐるように、無理のないポジションをきめる。右利きの場合は、上から見たとき、両肩の線は、標的とは、並行ではなく、すこし右にねじり、下半身もそれに連動して自然に無理をしない程度に、少々ななめにポジションをとるのが、通常の形態になろう。
 先台をパームレストで支持し、銃把を自然に握り、左手は右肘の付け根の固定に使えば、精神的な余裕の得られる構えかたになる。
 ライフルマンによっては、微妙に違う形態もあろうが、要は、ほとんどの時間は、楽な自然に近い体型を求め、緊張は一瞬にだけ求められるための姿勢と環境づくりである。
 そう思いながら行えば、おのずと分かってくる行為であろう。射撃していて、肩がこったり、筋肉の痛みなどがでるような姿勢では、いくら基本であっても、その人には適していない姿勢であることは、明白である。
 適合弾を選ぶのに、大変な横道にそれたように感じるかもしれないが、このくらいの内容をもって実行しなければ、本来の目的は、達成できないくらい、適合弾選びは、慎重であるべき仕事なのである。スコープ調整などは、これに比べれば簡単なものである。また、このような配慮が習慣づけば、その後に幾度となく訪れる着弾調整は、非常に楽にできるようになることは、筆致である。
 射撃環境が整ったならば、撃ってみるのであるが、その前に、多くの弾の中に含まれている不良弾の摘出は、弾種によっては必要になってくる。まず、重量の違うもの。形状に変形が見られるものなどを摘出してから、はじめたほうがよいだろう。しかし、この仕事は、前もって家で済ましておくべきことである。
 試射計画
 標的紙は大きめのもを用意し、各黒点に番号をつけておき、標的紙上で、弾の銘柄、弾速を後で整理にできるように整理しておくことである。
 つまり、発射する前に、試射計画を明確にしておくのである。弾の銘柄、発射弾数、弾速、休息時間といった具合に書き込んだ用紙を見ながら順次撃ってゆくのである。
 射撃操作
 目的の黒点に向かって、撃ってみる。同じ銘柄、弾速で、5発を1ラウンドとすると、その1ラウンドごと銃にインターバル(休息時間)を与えたほうがより正確なデーターと成りうる。これは非常に大切な項目であり、特に狩猟においては、銃が長いインターバル状態の末、突然発砲行為におよぶわけでありので、射撃条件も可能な限りそれに近い条件を再現したいのである。それと、銃自身もあまり続けざまに撃ち込んでいくと、機械的な物理条件に変化が起きてゆくのである。
 そして、射手自身の疲労回復も当然必要になる。
 プリチャージ銃の場合、圧力も一定にすべきであり、1ラウンドごと同じ圧力に回復して行うべきである。圧力=弾速(高圧になるほど弾速は上がるとは限らない)
 銃腔クリーニングを実施しよう。ハイパワーの場合は、1ラウンドごと、またはいつも習慣的にやっている頻度で、実施する。
 1発ごと慎重に撃ち、明らかに射撃ミスの弾痕については、どの弾痕かメモしておく。
 各ラウンド、弾種、弾速などにより、その集弾サイズ(C.T.C. 弾芯間距離)を分析していくことで、どの弾種が、どの弾速域に適しているか、不適弾はどの銘柄かを分析することになるが、1日では結論を出せないことは以外と多いものである。
 射撃距離は、10mから順次行い、最後には、50mまでを網羅すれば、大変充実した試射となろう。しかし、それにかかる時間は、相当なものとなることを覚悟すべきである。
 スコープ倍率は、10倍以上の変倍式が妥当である。4倍程度の倍率で、これほどの仕事には、おのずと無理があり、4倍で行う距離は、30mが限界となろう。
 そして、空気銃用スコープをぜひ使用すべきである。このスコープに装備されているフロントサイトで、その距離に対応すれば、少々の覗き位置のずれも、解消できるのである。特に50mでは、必須条件である。
 覗くたびに、疲労が蓄積していき、覗く視線のずれは起きていくものである。
 弾自身の問題を、何とか修正して、使える弾に変貌させようとした道具がある。それは、弾の周囲を少々削り落として、その目的に近づけようとする道具である。ペレサイザーと言い、口径ごとにいくつかのダイス(刃)を擁しており、そのサイズを選定してから、サイザーにペレットを通す。少々の抵抗で通過したペレットは、そのダイスサイズになる。この削り取る道具に対して、スカートを拡大する道具もある。
 数年前に様々なテストを試みたが、もともと当たる弾を習慣的に使用しているせいか、それほどの効果は認められなかった。
 尚、集団テスト表を参考に、自身で使いやすく変更してみよう。


 弾の取り扱い
 この複雑な形状の弾はみての通り傷つけやすく出来ておりますので、あまり多量を一つの容器に入れない方が得策であり、容器は金属製に限ります。
 また女性の化粧の如く満遍なく弾をコーティングするルイベも市販されており、これなどはこれからの国内エアーハンティングにどの様な存在のなるのか見守っているとくろです。これを使うと確かに銃腔内が汚れにくくなり、日頃の手入れには役に立つものだとおもいます。この手の製品にテフロン系のパウダーや粘性のものが有りますので研究の余地は有るでしょう。


  弾頭形状とその特性
弾をよく見ると、何ともひ弱そうなものである。その独特な断面形状は典型的な先軽テルテル坊主型である。スピードが遅く、慣性力のないものなので、飛行中は何とか真直ぐ前を向いたままで無事飛行を終えてもらいたい、と願って生まれた形状である。
 しかし、その形状はいかにも空気抵抗には不向きな形状にみえる。この形状の空気抵抗は相当なもので、その証拠に飛行中の風切り音「シュー」という音は考えている以上に環境を切り裂いている。「空気銃は音がしないから」などという考えは、 とんでもない間違いである。少々危険であるが、そこは何とか安全を考えて、一度風切り音を聞いてみていただきたい。 考えているだけではとてもわからない事実がここにある。
 この複雑な形状の弾は、見てのとおり傷つきやすくできているので、出猟時もあまり多量を一つの容器に入れないほうが得策であり、容器は紙製以外の、金属製または、プラスティック製に限る。
 携行品の中に、弾を入れ常に携帯するパウチがあるが、ほとんどの製品が、紐がついており、肩からつり下げる形態となるようだが、
これでは弾をさぐりとる際にパウチ本体が、自由気ままに動いてしまい、大変使いにくいので、ズボンベルトにしっかり固定できるものを自作すると良いだろう。これに格好の代用品がある。釣り道具にプラスティック製の餌箱が市販されており、バンドに装着できるので、この箱の中に、ハンモックのように垂れ下がって、箱の底に触れないように、柔らかい布を内装すれば、なかなか使いやすいパウチの完成である。また、これを小型化して、銃側面に、マジックテープで固定して使う方法もある。ジャラジャラ動かないようにしたいならば、ゴム板に適度なサイズの穴をあけ、弾を止めておく方法もある。
 また、女性の化粧のごとく満遍なく弾をコーティングするルイベも市販されており、これなどはこれからの国内エアハンティングにどのような存在価値になるのか見守っているところである。これを使うと確かに銃腔内が汚れにくくなり、日頃の手入れには役に立つものだと思う。この手の製品にテフロン系のパウダーや粘性のものがあるので研究の余地は大いにあるだろう。
 最近、モリブデンを銃腔と弾にコーティングすることがある。今まではもっぱら装薬ライフルの弾頭にコーティングしていたが、最近になって、銃腔内へのコーティングも、テフロンなどと同様に、考えられつつあるようだ。もともとこれらの方策は、その潤滑性に期待しており、表面の抵抗を少なくすることである。銃腔面と弾の金属質が異なると、電位差が生じることは、様々な世界で常識であり、電位差により、錆も発生するのである。
 モリブデンコートとは、二硫化モリブデンのコーティングのことであり、しっかりと金属組織に化学的な合体が可能となり、数十年前から、エンジン内部に添加剤として用いられ、内燃構造の抵抗を軽減する目的で使用されてきた。
 銃腔または、弾にモリブデンコートすると、抵抗軽減と、鉛の付着も防げるが、問題は、銃腔内での弾が動き出すタイミングが早くなる可能性があり、せっかくの加速器である銃身長さの効果が、半減する可能性もある。
 結果として、抵抗値が減って、加速したが、銃身有効長が短くなり、弾速への貢献より、メンテナンス軽減と、その効果によるクリーニングの安定性に期待される。
 しかし、銃腔に余計なものを添加することは、この添加物を、常時平均した状況を保たなくては、復元性と再現性が低くなるので、かえってクリーニング手法を、複雑化する可能性を擁していることは避けられない。
 空気銃の場合、装薬銃のような、高温での化学的変化は、ほとんどないので、むやみにコーティングすることは避けた方が得策かもしれない。
 挑戦することは、人間にとっての大いなる遺産となるが、中途半端な環境で実行することは、まるで意味を成さない事実は多いものである。最低でも、弾速計とクリーニング技術を身につけていなくては、その結論は出せないような、繊細な行為なのである。


やさしい弾道学と弾
 この項目になると、どうしても弾道学の基本から話さなければならない。筆者自身、物理学的な造詣には縁遠い立場であるが、簡単に説明する。
 弾道学(Ballistics)
 空気銃弾は、高圧の気体により、銃身腔内を移動し加速して行く。この銃身腔内での弾の動きを、腔内弾道学と呼ぶ。弾は腔内を離脱して、外に飛び出し、目標であるターゲット向かって、曲線を描いて飛行し、ターゲットに到達する。これが腔外弾道学である。
 つまり、弾道学とは銃から発射された弾についての学問なのである。
銃口形状
 我々ハンターがいつも銃に対して、期待と不安をいだく事項は、その精度であるが、現在の銃身における重要ポイントに、銃口(マズル・クラウン)の切断角度が11度が最も精度が良いとされる説がある。それが、どのような条件のとき良いのかは、定かではないが、弾が銃口を離れる瞬間は、弾の弾道を左右することは確かであろう。
 弾の精度と形状
弾底部の精度が、弾の離脱時に大きく影響することも事実である。弾が銃口を離脱したとき、すさまじい追い圧が、弾底部を襲う。このとき弾底部が均一に整形されていなければ、弾にかかる圧力も不均一となり、離脱した瞬間から弾は、予定とは異なった方向へ向かってしまうのである。
 空気銃において、この事実は決して見逃せない重要要件である。それは、ペレット(粒)などと呼ばれている程度の精度では、とても装薬ライフルには、太刀打できないのである。
 これからの空気銃は、弾をいかに高精度に作れるかかかっている。そして、もっと改善しなくてはならない点は、つづみ弾の形状から、いかに脱し、どのような形状を精度良く作れるかに、すべてはかかっているのである。
 例えば、重たいブレット(装薬ライフルで使用する弾の形状)を50m で撃つと、軽いつづみ弾より1インチほど上に着弾する。この事実は、いかにその形状が、腔外弾道に影響しているかを裏付けている。
 また、通常のつづみ弾の中でも、格差はあり、20m の至近距離でも、重たい弾のほうが2Cm も上に着弾する場合もある。これらの例で分かるように、上に着弾する弾は、低伸性の優れた弾であり、存速を高速に保ちやすい形状なのである。いわゆる優秀弾である。
 この優秀弾は比較的どのような銃種であろうとも、良く当たる傾向を持ち備え、空気抵抗係数であるBC値にも、はっきりとその結果がでている。
銃身の腔内で、高圧の気体により加速され、銃口を離脱し、空中を飛行して、ターゲットに到達する。このときに、弾が飛行していく過程は、曲線をえがいており、この曲線を弾道とよんでいる。
 弾道学とは、銃から発射される、弾に関しての学問であり、現在では、コンピューターや電子機器の発達にともない、宇宙工学や流体力学と深く連係している。
 弾道学は腔内、腔外、終末、過渡にそれぞれ4項目の弾道学によって構成されている。
 腔内弾道学(Interior Ballistics)
 弾が銃身腔内で、圧力エネルギーにより発動され、銃口から離脱するまでの学問である。
 弾の物理学的運動の他、気体の膨張、銃身の設計工学など、多くの分野に関係している。
 腔外弾道学(Exterior Ballistics)
 弾が、銃口を離れ、ターゲットに到達するまでの学問である。
 この学問の内容は、空気抵抗と重力がおもな要素であり、大気との関係を考える学問であるので、近代航空技術には欠かせない基本的な分野である。
 終末弾道学(Terminal Ballistics)
 弾がターゲットに到達し、ターゲット内での弾の活動(タンブリング)が、どのような効果、破壊をもたらすかを考える学問である。
 過渡弾道学(Trancient Ballistics)
 弾が銃身を離れたわずかな空間域で、どのような現象が起きるかを考える学問である。
このわずかな瞬間は、空中での弾の運動と、着弾するまでの弾道経路に、微妙な影響を与える。この分野は、近代的周辺機器の発達とともに検証できるようになってきたが、未だに解明されていない、多くの分野を包括している学問である。
 銃口(マズルクラウン)の切断面を、腔芯に対して直角ではなく、あるていどの角度を持たしたのも、この学問に入るであろうが、科学的な計算にとって、すべての解明には至らず、実施体験的によって生み出された数値がほとんどであろう。
 弾速の初速を計る位置では、最高速の位置は、限りなく銃口に近い位置と、1m前後離れた位置とに、学説上分かれている。
 
 われわれエアハンターにとっては、腔外弾道学が大いに気になるところであり、腔外弾道学概論図を見ながら話しをすすめよう。
 ある圧力によって撃ち出される弾は、銃口を離脱すると同時に、物理学的法則に、そのすべての運動が支配される。そしてその支配者は、重力と空気抵抗であり、弾は絶対的にこの支配者からの影響を免れることはできない。また、ライフリングをほどこしてある銃身であれば、弾の回転運動にともなう物理的現象である。
 重力は、空中に飛び出した弾を、常に落下させようとする力であり、ロケットのような、長い空間に使うものは、地表に対して垂直に力が作用すると、考えるが、小火器や空気銃などには、上下方向のみで考える。H=1/2gt2 (H=落下量、g=重力の加速度=9.8m/秒、t=落下時間)の公式は弾に対しても同様である。
 銃口からターゲットまでは、少々の時間が必要であり、その計算から割り出された落下量分だけ銃口を上向きにして発射準備する行為が、照準となる。つまり、標準あわせする場合は、その落下量に相当する角度だけ銃を上に向けて発射することになる。その装備が、照準器である。
 大気の抵抗を無視して考えれば、その弧は昇弧と降弧の形状は一致する。これをガリレオ放物線というが、大気の中で暮らすわれわれには無関係な原理である。
 図中の弾道図は、空気銃で撃ったときの、代表的な弾道図であるが、このときの弾の落下量は数十センチであり、弾速により大きく異なってくる。
 空気抵抗による弾への影響は、弾速が音速を超えたときに大きな障害となり、弾頭部直前の空間に、空気が異常に濃密になり、大きな抵抗を生む。そして高速で弾側面を通過した空気は、その摩擦により速度低下を生じ、弾後背面に真空に近づこうとする働きを生み、弾を後ろに吸引することになる。
 高速弾やジェット機などの、ボートテール形状は、この働きへの対処なのである。
 しかし、この形状も、秒速1000m を越えるとその方策も役にたたないために、ロケットなどは、単純に直角に切断したシリンダー形状になる。
 弾の性能を左右する着弾精度(集弾性)は、飛行中の弾にとっては、弾前部の圧縮抵抗、弾側面に生まれる摩擦抵抗、弾後部に作用する吸引作用が、ここぞとばかりに襲ってくるのである。空気銃に使用されるペレット弾の形状は、この力学をまったく無視した形状と言えよう。せめて横転弾にならないために、先重りのテルテル坊主になっているが、このテルテル坊主形状は、ライフルなどのブレット弾と比べると、途方もないくらいの障害児であるので、この条件を変えないで高度な要求を空気銃に求めることは、大幅な設計変更がなければとても無理な現状である。 
 以上のように、弾にとっての大気の力は、大気中での運動すべてに課せられており、その中での現象に、常に影響する宿命であるが、もし真空状態で弾を発射したならば、その到達距離は、何倍にもなるはずである。

  BC値(Ballistic Coefficient) と弾道  の 関係{ブレットとペレットとの形状       の違いによる空気の流れー図}
BC値とは、その弾丸固有の空気抵抗係数とでも表現しておこう。つまり、その弾が空気中に飛び出た瞬間から、このBC値によって常にその弾の飛行曲線は支配されることになる。
 今では一種のコンピューター用語のようになっており、弾道計算の際は、このBC値を必ず入れなくては正確な弾道は求められない。コンピューターの起源は、もともと弾道計算を目的に発想されたので、精度を追求していけば自ずと通らなければならない係数である。 昔、私も友人から貰った弾道ソフト入りのコンピュータを操作して、世界のライフル実包の弾道を調べてみたが、装薬ライフルについてのその精度には大変驚いたことがあった。
 BC値は、このコンピューター処理する際に多くの条件設定のために数々の条件データを入力するが、その際に必要なデータの一つがBC値である。必要な条件データの種類は通常、次の項目がある。
 弾頭種、弾頭重量、BC値、照準高さ(視線と銃身軸線間の距離)、ゼロイン距離、最高表示距離、気温、気圧、湿度、標高、風力、風向角度、射角度などが最低限必要としている条件設定である。この一項目変えても、その弾道は微妙に変化していく。
 例えば、射角度を水平でなく30度とした場合の着弾点は、口径.308のライフルで300mを撃つと40Cm前後上に着弾する。この角度で撃つと、ライフルといえども獲物の胴体分、着弾がはずれてしまうのである。
 このときもBC値は微妙に影響しており、BC値の高い弾ほどその空力特性は有利な弾道となり、低伸弾道という湾曲の少ないフラットに近い弾道となる。
 高いBC値を求める際に通常考えられる断面形状は、ボートテイルと呼ばれる形状が多く使われている。この形状は先端をスマートな流線型で、弾底部が絞られたものである。
 流体設計での常識は、弾底部から少し離れた後に帚星のような後に曳く空気の流れの処理が重要な項目となるので、これを素直な形で後方に空気を流し、可能な限り弾底部近辺での渦巻き現象を避けたいのである。この渦巻き現象が起きると弾丸の後ろが真空状態になり、結果として弾を逆に引っ張ろうとする大きな抵抗となる。空気銃で使われているペレットなどは、まさにこの影響を受ける形状であり、弾速の割には「シュー」といいながらの飛行音は相当なものである。
 昔のことであるが、どうしてもその証拠をつかみたくて、装薬ライフルの飛行音を、ある環境の中で確かめたところ、そのすさまじい弾速の割にはそれほどの音量ではなかったことを記憶している。従って、あのBC値の優れたコーディアックと.22 リムファイアーの弾頭のBC値を比べてみると、その差は歴然としており、以前の実験した結果である、重たいのにブレット弾のほうが50m で2Cm も上に着弾することが理解できる。
 BC値算出方法への考察
BC値= 9.8
    終端速度
地球上で落下する物体(飛行も含む)には常に9.8m/s2 の速度が加わっているので空気抵抗を考慮すると実際の物体には重力加速度を差し引いた値となり、以下のような計算となる。
 加速度=9.8-(その時の加速度X 空気抵抗 係数)
 空気抵抗係数は物体の質量、形、断面積で決まる。速度が増加すればするほど、空気抵抗係数の値は9.8 に近づいていく。「そのときの速度」は時間ごとに変化するが、速度がマイナスになることはないので、t=無限にすると、加速度=ゼロとなり、その状態では 加速度=9.8 マイナス(終端速度X空気抵抗係数)=ゼロとなる。
 つまり、終端速度とは無限時間後に到達する極限値のことであり、この考え方をペレットに当てはめると、加速度=ゼロになる点(時間など)の速度が判明すれば、本来は実験などの繰り返し行わなければ得られないBC値も「近似値」として求められると考えている。また、終端速度(=uとする)がわかれば、時間x と速度y の関係は -9,8X y=u( 1-e u )となる。実際の算出作業は、ある距離で弾速を調べることになるが、可能な限り長い距離とテスト件数を多くすることで、より近い「近似値」が求められるはずである。

  弾の最大有効射程と最大到達距離
 有効射程とは、目的をとげるために、つまり、狩猟においては、獲物が獲れる距離の限界点である。
 到達距離とは、一番遠くに到達させるための射角で撃ちだし、弾が飛行して到達する距離であり、射角によっては、獲る行為についての実務上の意味は、ほとんどない。つまり、大気中では射角35度で撃ったときが最も到達距離が長いとされているようであるが、このときの弾が落下して、地表に到達する寸前の弾の進入角度は、自然落下に近い角度であり、空気銃の弾程度の重さでは、生体に危害をおよぼす力には成り得ない。建築物については、この角度では、建物の窓には当たりにくく、そのほとんどは、建物の屋根に降ることとなる。しかしながら、人体に当たれば当然取締の範囲に入るので、この点の、安全上の問題はある。
 われわれの狩猟は、安全を先送りしては成り立たないので、自身の所持している道具の到達距離は知っていなければならない。
 空気銃で最も留意すべき項目は、その射角である。水平射撃に近くなるほど到達距離は縮小するが、充分な殺傷エネルギーを残したまま弾は着弾しているのである。
 空気銃でも、射角20度以内は、充分な危険弾道であることを、肝に命じてハンティングしなければならない。この角度はハト撃ちやヒヨドリ撃ちに最も使われている射角であり、最も危険な狩猟と考えて行動すべきである。以上のとおり、最大到達距離とは、危険性への警鐘の数字である。
 最大有効射程距離、何とも頼もしい言葉である。銃によって、その差は大きく、また、ハンターの技量、特に接近術の差により、銃の有効性は、はなはだしい結果となる。
 つまり、有効射程20mのガス銃でも、接近できれば正確な射撃が可能となり、キジでもカモでも充分獲れるのである。
 もしハンター諸氏の中で、いくら正確に至近距離から撃っても、たかだか10ft-lbs程度のエネルギーでは獲れないと断言するのであれば、そのハンターは「へたくそ」を棚にあげた、エネルギー主義者であろう。
 空気銃の醍醐味は、限りなく少ないエネルギーで、いかに獲るかであることを一度は考えてほしい。この事実を一回でも体験すれば、その後に使うハイパワー銃の使い方、その意味も見えてくるはずである。
 しかしながら、気軽にパワーを変更できる銃が少ない現状では、いきおいハイパワーの方が、無難な銃と成り得る現状は、誠に残念な事態である。
  弾と銃身の関係
装薬ライフルには薬室(チャンバー)と呼ばれる部屋がライフリングの手前に控えているが、空気銃にはこれが存在せず、直接ライフリングに指で押し込むピストン銃や、ボルト先端によって機械的に送り込まれるプリチャージ銃やポンプ銃がある。
 指で押し込む場合は、銃身軸線に沿って挿入しなくては精度に期待できないだろう。この挿入口は給弾口(ブリーチ)と呼んでいるが、本来は適度のボアアップを施したほうが無理なく挿入でき、より正確な挿入が実現するであろう。{図ー3ブリーチ構造図}
 ポンプ銃やプリチャージ銃はボルトを介して機械的に行う方式であるが、これにも二種類の方式がある。一つはボルト先端の弾に触れる部分を細くしてある先細ボルト型は、深くえぐられた弾底部まで触れるようになっている。もう一つは、ボルト先端は細くなっておらず、ストレートボルト型であり、弾の一番手前の弾尾にあるスカート周囲全面に接触するようになっており、当然、空圧が通るようパイプ状となっている。
 各社の製品には微妙な違いがあるが、そのほとんどが装薬銃ほどの配慮が見られないことは残念である。世界中でも空気銃生産はイギリスにほとんど集中しており、世界の空気銃の老舗のような期待観があるが、われわれ日本から見て感じるほどのものは以外とない。それは、あくまでも仕事の範囲から脱してまでの思考は、今やないということである。仕事であるから当たり前なのだが、昔、耳にしたクラフトマンシップの本流からは、遥かに反れて、生産性重視型になっている。
 生産工程上と売りやすさを重視したあまり、軽薄とも思える、加工技術や過度な小型化と軽量化が進み、それにともなう配慮に欠けている点が目立ち、それほどの高級銃ではないはずなのに、ストックをやたらと高級化して、目立ちやすくする傾向が強いようである。
 そこいくと、ドイツ製の本流をなすピストン銃は、価格、品格を適度なところでおさえているところは、さすがと言いたくなってしまう。本稿をお読みの皆様には、どうか空気銃の本質に触れていただければと、願ってなまない。


鉛弾から銅弾への考察 {改造銅弾図}
 数年前に海外で鉛散弾がカモに対して相当の被害があることを知ってからというもの、わが国でもあわてて調査した結果がワシへの被害報告であった。
 ライフルに遅れてスラッグも徐々にその規制の網がかけられていくが、その効果はともかくとして、空気銃で銅弾への移行は技術的に可能なのだろうか。代替材と経済的な面はクリアしたとしても、実際の使用に耐えられる可能性があるのだろうか。
 恐らく導入期には相当なダメージがあり、その世界は混乱が予想される。これを避けるためには適度な考察期間が必要なことは確かであるが、果たしてこの日本国が、空気銃ごときにそのような配慮ができるのか。また空気銃への見識と造詣を持とうとするであろうか。私はその部分が一番の心配事である。
 第二の技術的な可能性は、ある一定の必要猶予期間が確保されれば可能性はあると考えている。だだし、鉛を銅に替えて生産できればという、単純なレベルの話ではとうてい成功の可能性は皆無となる。確かに通常考える範囲はその程度が関の山であろうが、この問題だけはそうは行かな。
 第一の難関は、装薬ライフルのようにいきなり銅製の弾を撃とうと給弾しようとしても、エアライフルの場合は銃身のライフリングに食い込まないのである。構造的に給弾口の中に収まったとしても、さらに最悪な事態が待っている。銃身内停弾、それも装薬ライフル並みの抵抗をもっての停弾である。つまり銅そのままでは堅過ぎて抵抗が高過ぎるわけである。この問題を回避するにはまったく新たな設計から立ち上げない限り、まともな弾は日の目を見ないであろう。
 今現在の形状では抵抗が大き過ぎるので、圧力漏れしないレベルでの、最小の摩擦抵抗設計が必要なのである。どうせ新たな設計であるならば、ライフリングとの接触点を潤滑性の高い材質で弾の後部を薄い皮膜で覆うことが良いと思う。ただし、その質量の何割かは失われるので、これを取り返すためには弾の全長を増加するしか方法はない。
 なお、これと同じ構造の弾はすでに海外で販売されている。そしてサボットスラッグの形態も一つの方法であり、これも海外に存在している。これらの弾の良いところは、銃身が金属に接触しないため銃身がいつも清潔に同じ状態で保ちやすいことである。
 平成14年度に入手した情報では、H&N が銅弾を開発したということである。形状はバラクーダの代替版のようである。このような時期にメーカーとしての良心を表明したい気持ちは分かるが、造詣の希薄なわが国が安易なごり押しをしなければよいがと、かえって心配の種のような気がしている。


  銃腔クリーニングの必要性
 前記したように、銃腔クリーニングの必要性は口径の増大によってもその頻繁性が比例的に増していく。4.5mm や5mm 程度の小口径でも20ft-lbs以上のエネルギーの銃は、ある程度のクリーニングは必要であり、5.5mm のポンプ銃またはそれ以上の口径、エネルギのものには日常的に習慣づけた方が得策である。
 口径6.35mmにいたっては数十発に1回は必要であり、精度を最優先したい場合には10〜20発ごとの実施が条件となる。
 ここまで説明するとわかえうように、大きな質量になるほどにクリーニングへの配慮が必要になってくるのである。従って、それほどの手間をかけたくない御仁には小口径で低エネルギーの銃が一番適すことになる。
 今までポンプ銃がほとんどの狩猟で活躍した時代には、それほどの問題にはならなかったわけだが、今となってはこのクリーニング技術はぜひとも会得すべき事項なのである。
従って、これからの狩猟は、銃腔クリーニングの仕方、技術によって、その明暗が分けられると言っても過言ではない、
 射場でよく見かける光景であるが、以前、射撃したときには良く当たっていたのにとか、初めこの銃は当たっていたのに、今どうして当たらないのかしきりに首をひねっている御仁。たまには首ではなく頭をひねってみてはと思ってしまう状況が多く有る。
 以前の状況と本当に何も変わっていないのならば、変わってしまったのは銃腔内の変化である。見ればクリーニングセットは持参していない。自分の銃のことをどこまで知っているのであろうか。どうせなら5mm 程度の口径にしたほうが、今日も楽しく射撃できたものを。
 では、なぜクリーニングをしなければ精度を維持できないのだろうか。その大きな理由は、銃腔内を弾が移動して行く際に一発目と二発目または三発、四発目との条件の差を可能な限り少なくし、より同等な条件に整わせたいと考えるが、銃腔内には鉛や油、水分そのほかゴムや機械的な消耗に伴い様々な不用物質が付着、堆積していく。
 もちろん機械的な損傷から運び込まれるものは設計段階で配慮を加えればよいのであるが、これはさておき、この状況は撃つたびに蓄積の一途を辿っていく。この条件とは、撃つたびにその条件が変化していくことになり、必然的に着弾も変化していくことになる。
 物事すべてそうであるが、全く同じ条件に設定できれば簡単に精度は維持できるものは沢山ある。しかし、そうはいかないのが、この地球に暮らすものの宿命なのである。もし地球の引力、質力が大きく違っていたならばこの問題は簡単にクリアーできたかもしれない。
 何か非常に理屈っぽくなってしまったが、要は、その復元性なのである。銃腔内が少々汚れようが、まったく同等な復元性が確保できれば同じところに着弾してくれるのである。銃身は一番変化を嫌うのである。
 しかしながら、この問題をクリアーしても他の復元性に堕ちる弾などが悪さを引き継いでいることも確かである。空気銃の中には常時銃腔内を油まみれにわざとしておく方法もあるくらいで、前者をドライ法とすれば、後者のこの手法はウエット法とでも呼べるであろうか。要は、その復元性にかかっているのである。
 装薬ライフルなども、そのシーズン絶対にクリーニングしないハンターもおり、このハンターは経験的にこのほうが安定して使える条件を見つけたのかも知れない。
 一番影響すると考えられている鉛の蓄積が特に大口径、大エネルギーにある理由は、ペレットと呼ばれている、その断面形状にも起因している。{絵ーPellet形状図}
その形状はてるてる坊主型、先重りの典型的な遅い飛行物体独特な条件を持っている。
これは決して飛行条件には適合しておらず、しかし、これでないと総合的性能としてバランスがとれない、何ともやるせない理由なのである。つまり、ライフルのような猛スピードの飛行物体は、逆の先軽尖頭型という飛行には有利な形となる。ジェット機もそうである。
 ペレットは腔内弾道学的な配慮を優先しており、決して腔外弾道学的にはあまりむいていない代物なのである。だが、めったに横転弾は起きない。
 話を元に戻すと、腔内学的に考えたのは、可能な限り圧力漏れがないようにスカートを薄めにしている。このことは空気圧力により弾が拡大,膨張することを条件に作られているために大きな口径ほど弾底部に空圧はかかりやすく、重たいほど移動モーメントに要する空圧も大きなエネルギーでなければ動き出さない(初動時)のである。結果として腔内に鉛を多く残して移動して行くことになる。
 一番、鉛の付着率の高い部分は、弾のスタート地点付近になり、腔内の先端を絞ってあるテーパード銃身においては、さらに一番大切な先端数Cmが鉛の悪戯にあずかるのである。
 銃腔クリーニングのしかたは、簡単ですぐできる方法は、フエルト弾を弾と同じ条件で、撃ち出すことである。使うたびに習慣的なクリーニングを心がければ、効果はある。
 一般的な銃腔クリーニングは、棒の先にフエルトまたは、木綿布をつけて銃腔内を往復させて行うが、このときの抵抗がある程度ないと、その効果は薄れる。
 「クリ−ニングシステムの色々」の図を見ながら説明すると、主な種類は、ロット式、紐式、ワイヤー式となり、多くのメーカーがそれぞれに固有の名称を付けて販売している。
ロット式とワイヤー式には、それぞれ先端につける先金具が用意されており、布用とフエルト用がある。ナイロンブラシは直接ロットにねじ込んで使用する。
 ロット式は、銃の一部を分解しない限り、銃口からしか挿入できない。
 ワイヤー式は、銃口または、銃身元どちらからでも挿入できるが、連発弾倉が固定式場合は銃口からの挿入となる。
 紐式は、数年前から各社が盛んに販売し出したものであるが、使いかたによっては、大変便利である。この製品は、さまざまな形態のものがあり、金属製のブラシを巻いたもから、何も巻かないで、太めの先端紐をつけているものまである。
 ここで注意すべき点は、スチール製のブラシは使わないことである。空気銃の銃身のほとんどは、銃腔内はそれほど堅い処理をほどこしていないのである。
 長い間銃腔クリーニングしていなかった結果、多くの鉛カスがつき、なかなかクリーニングの効果が生まれない場合は、薬品処理をほどこす。これは鉛落とし用のソルベントであり、アメリカでは、ブラックパウダーと称される黒色火薬銃や、スラッグ銃に使われているものである。{クリーニングシステムの色々図}
 クリーリーニング技術とは、その行為の物理的、科学的な方法により、如何にして同一な復元性の環境を作るかにかかっている。それはいつの時点で、どのクリーニング手法ではどのような結果になるのか。つまり、ひとえにその人の分析力を基本とした予測能力にある。
 最後の仕上げは、きれいな布でふき取るのが通例であるが、ふき取る前に防錆効果のあるオイルを少量つけてから、ふき取る。
 この最後の仕上げをどうするか、昔から射手が悩むところである。
 ほとんどの人は、クリーニングはやったが、その結果の分析にはいたっておらず、まったくもったいない話である。


  弾道を理解する重要性
ポンプ銃の扱いの中で、この形式の良いところはポンプ回数によって、その撃つ距離を調節できると言われるハンターがいる。確かに、その方法で獲れこともあったであろう。
しかし、より安定した弾道を求めているハンターにとっては大変不合理な考えである。
 確かに必要もない距離では、この条件で獲れるはずである。問題は距離である。ハンティングとは、考えもしなかった事態に陥ることもしばしばであり、この条件を克服することもハンティングの醍醐味となるが、その場合には、いつでも同じ弾道をイメージしながら事態に対峙しない限り、確実性の高い狙撃は生まれないのである。あまり煩雑な思考はかえって邪魔となり、より良い精度は望めなくなる。
 プリチャージのように、もともと精度を保証されている機構を持ち備えている銃でも同じことが言える。ある記事に「スコープレチクルの目盛りを利用して着弾が下降した弾道に対処すればよい」と記されていたが、空気充填のできない状況ならいざ知らず、習慣的にこの方法をとることはプリチャージの一番の特性を省いてしまうことになる。
 プリチャージの可能発射弾数とは、その距離における下降変動のない範囲を示すはずであり、それを超越してまで訓練するより、自身の持っている固有の弾道をしっかり頭にたたき込むことが先決である。
自身の弾道を理解しているハンターは決して他の弾道への浮気心は持たず、もっぱらその弾道に如何にして獲物と合致させるかを考える日々を送るのである。
 特に将来、遠射を夢見るハンターはいつも同じ条件の良い弾道をいかに作り出すかに専念すべきであろう。このレベルになると、どの圧力、どの弾速が一番自身の狩猟に向いているか知らざるを得ないようになる。意外と多くのプリチャージは200Kg-Cm2 以下の圧力、170Kg-cm2 前後が精度良好の弾道となることが多いのである。
 良い弾道、つまり可能な限りフラットな低伸弾道で、そこそこのエネルギーを保った弾道、これを手中に納めたならば、あとは如何にして獲物の急所に弾をヒットさせるかである。。
  照準・サイト(Sight) の基本的要素
ものに弾を当てるためには、必ずある目安を考えてから、その精度をより高度なものへと考えていく。その一つが照準となる。昔の三八歩兵銃の照準(照尺)はまったく調整機構のない、固定された照準だったそうである。
神がかりのような名人と称される人が専門に調整してから固着してしまったようで、「この銃はこう云う癖が有るからここを狙えばこう当たると」教練されたそうであるが、今でもそう云う考えで銃器を扱っている人々がいるようである。
 私も以前何となく肯定していたが、いつだったか真剣にそのことを考えてみるようになった。
 結論は、撃った瞬間からその地点に向かって弾は飛んで行ったはずであり、弾それぞれに固有の性格が顕著でない限り途中でひん曲がることはなく、同程度の着弾点が確保されるはずである。また世界に冠たる命中精度であった銃であれば、銃身がおかしいなんてことはめったになかったはずである。要するに、照準の合わせ方も教えてもらえなかった時代の産物のような気がする。
 また頬付けについて空気銃ハンターにやたらと説教したがる人がいるようだが、この動作の意味を少々拡大解釈している向きがある。
 この頬付けの意味の一番重要な点は、射撃において一回目と二回目とに照準を覗く視線がずれないように、いつも同じ位置から照準を覗ける姿勢が、より安定して実行できる方法、つまり頬を同じところに付ける、同じ圧力が必要なのである。決してこれによって反動を制御したり、精度に直接影響したりはせず、間接的に復元性を良くする一つの手段である。そうでなければ、シューティングマシーンでのあの精度は理解できなくなる。
 そもそも人が銃を構えるその条件は、もともと左右均等には絶対になり得ず、それをなんとか均等の条件に近づけようと努力しているところに味が出てくるわけである。
 誰が撃っても当たりそうなプリチャージ銃も過剰な圧力を銃にかけたり、レストの位置を極端な位置にすると、当たる銃もとんでもない結果になる。一つの例であるが、ベンチレストの依託射撃でレストの位置をストック最先端にした場合、通常のレストと比べると5mで2Cm も着弾位置が上がってしまう銃があった。銃の構造によっては銃身に負担がストックを介して影響しているのである。
 このことでも推察できることは、銃身先端にあまり重いバランサーを装備すると、かえって不安定になることもあるということである。
  弾道とバイタルゾーン{表-6バイタルゾ             ーン}
 バイタルゾーンとは正照準のままで獲物の急所を狙い、それを許容しうる距離を意味する。射撃競技ではまったく縁のない、まさに狩猟だけに必要な言葉である。
 表では視線から上1.5Cm 、下1.5Cm とした上下あわせて3Cm の高さ範囲で伸びるその距離を言う。つまり面倒な狙い越しを計算しなくて済むエリアであり、この範囲に終始した狙撃は最も効率の高い猟法となる。
 表においての弾道では50m までがその人のバイタルゾーンとなる。もちろんそのハンターが狙う獲物によって、その急所のサイズは変化するので、バイタルゾーンもそのハンターが作り出す固有の弾道ということになる。


  正しい据銃から撃発まで
射撃競技においては、この課題の詳細な教本は比較的多く、その技術的な基本操作はほぼ完成の域に達していると思われる。
 競技は当たることを目的にしているのに対して、狩猟は獲物を獲ること、獲れことを前提に射撃技術について論じなければ意味がない。
 射撃競技は、ただじっと待っていてくれる、何の意志も持たない標的に向かうだけの行為であるが、狩猟は「命」という崇高な領域に赤裸々に踏み込む行為である。獲ろうとするハンターと「命」の間の空間には「神」が存在しない限り成し得ない行為に思えるほど、競技とはかけ離れた行為に思えてならない。
 殺すためにはどのような形態がより効率的なのか、なんていう表現をするわけにはいかないので、この感覚的な部分を飛ばしていきたくなる精神構造が、われわれハンターにいつもつきまとう課題である。恐らくハンターが一生かけても決して到達し得ない領域を、宿命としていつも維持し続ける運命をわれわれは持っているようである。
 銃の保持
 装薬銃とはまったく異なった要素を持っている事項である。銃を持ち歩いている間は、どの銃でもそれほどの違いはないが、いざ撃発の瞬間を迎えることになると装薬銃とは違い、柔らかく、優しく扱う中で弾は空中に飛び出すようにすべきである。
 頬付けはソフトにチークピースに接しながら発射し、ピストルグリップも可能な限り緩く握るので、引き金はできる限り安定したポジションを選ばなくてはならない。恐らく撃発までに一番筋肉に神経を行き渡らせる部分である。
 指の第一関節を曲げた状態で、しっかり保持しながら絞っていく要領は装薬銃のそれと同等な要素を共有している。特にショックの大きいピストン銃には、この一連の要素が不可欠であり、決して装薬銃ハンターが教授できる領域はそう多くはないのである。
 スーと銃口を移動してから、ここ一発と、グググと力むのではなく、ポンッと引く感覚であり、あまり緊張するやりかたより、できるだけ自然で素直な感覚によって、引き金が落ちるプロセスを発見してもらいたい。
 先台の保持は、銃の重みを垂直に近く構えた肘で支えれば良く、先台に接触する手の平に、過剰な力を加えないほうが良い。
 肩付けはやはりソフトにして、一連のスムーズな動きの中で淀みのないポジションが大切である。
 以上が、実際のフィールドのおいての基本であり、あまり筋肉を使いすぎないことを基本としている。
 次に一般的な射撃術の基礎的な内容を述べよう。
 銃把の握り方 「握り拳」をつくるように、確実に銃把を包むように握る。このときの引き金の位置が、自然に人差し指の第一関節に接することが基本である。空気銃のメーカーによっては、銃把が異常に太くできている場合があり、手の小さな人には、不適切な位置になる。
 銃把の握り方の重要性は、肩付けの圧着度を適度にし、引き金の安定した引き方に導く働きをもっている。
 銃の支え方 右利きの人は、左手で支えることになるが、銃を支えるには、できるだけ銃の重心部を支えることが基本となる。しかし、腕の短い人が無理にこの位置を確保することは、バランスが悪くなるので、少々手前に支持点をずらしたほうがよい。
 このときの肘の位置は、体の角度の基準点となるので、気軽に変更しないほうが得策である。
 掌は銃床の下部と密着し、銃床側面に軽く指を添える程度で、力をかけないことである。
 この銃を支えている手は、単に銃を支えるだけが役目であり、決して、衝撃の抑制や、肩付け、照準への役目はなく、これに力をかければ、照準は動揺する。
 引き金の指の掛け方 銃器の種類、引き金の重さ、ストック形状、目的により異なることがあるが、通常空気銃の狩猟においては、図に示す第一節根で確実性と、安定性を求めることが多い。しかし、ストックのグリップが太かったり、手のサイズが小さい場合は、第一節で引くこともある。
 例外として、重たい引き金への対応として、第二節まで回し込み、確実な引き金の絞り込みを行う場合もある。
 いずれにしても、不自然な引き方や握り方になる場合は、専門家に相談して、改善すべきであろう。
 基本的には、指の筋肉だけを独立させた引き方になるので、トリガーガード(用心金)には触れずに絞り込む。
 引き金に力をかける方向は、銃身軸と並行になるように心がけること。
 引き金もさることながら、銃の各部にかける圧力の基本は、すべて銃身軸線に沿った圧力配分が好ましく、過度の上下左右への圧力は、弾が銃身軸線に沿って移動しようとしている運動に対して、不均衡な振動や慣性力を発生させる原因となるのである。


 肩付けの基本 肩付けとは、据銃の際の安定をはかるものであり、装薬銃では反動を抑制する機能を求められるが、空気銃の場合は、もっぱら狙撃の安定につながる、支点の役割をもっている。肩への圧しかたは、自然に据銃できる程度で、意識的な圧迫は、かえって不自然な動揺を銃に与えてしまい、結果として、精度や操作にも影響してくるので、自身が一番素直に構えられる形態を、考えるべきである。
 初めは、人からの教授を受けるが、据銃の意味が分かってきたならば、自らその行為を、自身の体型や体力に合致するポジションを、探し出すべきであろう。


 頬付けの基本 頬着とは、頭の位置を素直なところ安定させ、銃を構えたときは、自然に銃床との一体感を生みだすのが目的である。
 従って、頭部の配置は、高さや前後の関係が常に一定であろことが求められる。
 頬付け操作でやってはいけないこと。
 狙う動作に入ってからは、頬付の位置を変更してはいけない。
 頭部は素直に接する部分に保ち、さらに調整しようと、位置を変更してはいけない。
 頬付けとは、あくまでも位置関係で成り立っており、そろをそのたびに変更することは、照準もその都度移動することのなり、結果として照準の意味が軽薄になってしまう。
 そして、一度頬付をセットしたのに、やりなおすことは、ほとんどの人が習慣として定着していまう恐れがある。
 頬付の基本は、スムーズな一回の操作で決着することである。何回もやりなおす行為は結果として安定した復元性は得られず、悪い癖としてハンターが将来に継承していってしまう。それを避けるためには、間違った位置に頬付したと感じても、操作をもとに戻さず行ってゆけば、そのハンターにとっての、自然で、スムーズな頬付が徐々に完成してゆくであろう。
 人によって体格の差があり、無理な矯正はかえって不自然な筋肉の動きとなり、恒久的な姿勢にはなりにくい。
 引き金を落とすプロセス 
 激発の重要なポイントに、引き金の引き方がある。その基本事項とフィールドにおける対応について述べよう。
 実猟野で動く標的に対し、自身の筋肉、脈拍、心拍、気持ち、すべてが動いている状況で決着をつけなくてはならないハンターは、どう対処したらよいのだろうか。ここで訓練によって補うことが可能なのは、動く標的と精神的な部分ぐらいである。射撃の達人ともなると、自身の心拍を制御できるそうであるが、われわれにとっては、それこそ神の領域に近い作業になるのでこれは省くとして、動く標的への対処は大いに必要である。それには足繁く射場通いすることが先決であろう。
 射場はフィールドにはない整った環境がある。精神的にも安定し、その技術に専念できうる環境であるので、まずそこで動く標的の実体に触れることが大切である。
 どんな方法をもってしても銃の動きは止まらない。もしも止まっていると感じたならば、それは自身が上手くコントロールできたと思わないことである。生体が銃を支持している限り、動かないなんてことはないのである。もし動かないと感じているハンターだとしたならば、そのハンターは狙う行為そのものを理解しようとしたことのないハンターかも知れない。
 つまり撃発の瞬間でも常に銃は上下左右に躍動しており、動いているコース上の途中で弾は発射されている。何かここまで表現すると、狙い撃ちするメカニックは偶然性の中で弾は標的を貫いているように思えるが、実は厳密に言うと、そのとおりなのである。しかし、その偶然性をできる限り必然性に近く導こうとするところが、その人の技術なのである。{動く標的と引き金のタイミング 図}
 図に示すとおり、目標となる黒点上を狙点の航跡は常に移動し続けている。上級のハンターほど黒点内または近くを、発射の瞬間にも動いている。初心者ほど黒点には縁が薄いがごとく自由気ままに航跡は走っている。この条件下で競い合えば、自ずとその結果は違ってきる。
 しかし、いくら下手でもタマには当たることもある。ここなのである。何回も反復していくうちに自身が固有に持っている航跡のパターンが一定のリズムの中の収まっているように感じたなら、しめたものである。このリズムを感じること自体が、射技につながるすべてと言っても過言ではない。
 あとは「どこの航跡ポイントで引き金を引けば、ここに着弾する」という反復操作を辛抱強く維持していけば、ある程度の精度は改善されていく。その頃には当然、その航跡は縮小されているはずである。
 ハンターにとっては射撃術があがるにこしたことはないが、とりあえずは狙撃する一瞬のタイミングを習得することが先決である。急所にヒットさせれば、それほどのエネルギーなしでも獲れることが、正当なハンターとしての道につながる。その先はその人の持ち味である。己がどのような持ち味で、どのような味付けが重要かは自身で見つけるしか方法はない。
 良き指導者についてある程度の行程を導いてもらうことは重要であるが、あまり踏み込まれ過ぎて本人の特性を欠く結果とならぬよう独自の手法も将来考えておくこともすばらしい独自性の第一歩となる。
 引き方のタイミング
 図のごとく初心者とベテランでは、相当な差が起きる。しかし、初心者でもたまには、黒点の中心部にヒットすることがある。「まぐれ当たり」と言うかも知れないが、まぐれではないのである。目標の黒点中心を狙って、当たる事実は、狙うべくして当たった事実なのであり、丁度良いタイミングで引き金が落ちているのである。たまに起こる出来事かも知れないが、確かな現実なのである。
 初心者でもタイミングがうまく合えば、当たるその感覚を感じとることが、この項目の最重要課題であり、その良いタイミングをどのようにして再現するかにかかってくる。
 多くの射撃行為を繰り返し行うことにより、どのような位置に狙点を置いたときに、着弾が黒点中心部にヒットするのかが、何となく感じてくることがある。しかし、そう多くは訪れることのないのが、初心者であるので、その感じるチャンスを多くするために、数多い発砲は必要なのである。
 このときの、精神的、肉体的な疲労にも大いにきを配る必要がある。疲労したままで、射撃を続行しても、悪い癖をつけるだけであるので、そう感じたならば、即座に休憩をとる習慣付けが大切である。
 どのスポーツもそうであるが、インターバルと実行の配分を考えて、緊張が可能となることを知っておくべきである。
 引き金を落とす瞬間は大切であるが、あまりこだわりすぎると、返って要らぬ緊張が走り、引き金を絞るのではなく、力んで落とす結果が待っているので、始めの内は気軽に引き金を落とすことから始めよう。
 スーと銃を的に寄せ、的の存在をあまり意識せずに、引き金を同じ早さで、徐々に絞っていき、ポンと撃つ。この時の指の力は、同じ圧力のまま絞っていき、的の存在とは関係なく引き切ってしまうのである。
 この方法では確かに初めのうちは当たらない。しかし、辛抱強く繰り返すうちに、的がハッキリ見えてくるのである。
 つまり、初めから的を意識するより、引き金を落とす行為に、神経を集中させることにより、より安定した引き金意識を認識させようとしたトレーニングである。
 初心者の通常の射撃は、的を睨み、狙点にサイトが接近した時を発射タイミングとしてしまうが、視覚からの情報が脳に伝達され、指の筋肉に初めてつながり、発射が完了するが、視覚から発した情報が発射までには、一定の時間が必要であり、この時間差は、宿命的に逃れられないのである。
 この時間差を可能な限り埋めるためには、前もっての予測行動が必要なのである。そのためには、いつも同じコースを辿って着弾に結びつけなくては、完成された激発を生み出すことはできないのである。精度の追求は、激発の瞬間ではなく、その前のプロセスの組み立て方に存在しているのである。

 引金の方向性は、銃身軸に沿って圧する。
 この銃身軸に沿った引き方が、グリップの形状や太さが原因で、軸線とは異なる方向に、いつも引かれていたり、用心金に指が、過度な圧力で触れているのであれば、銃床を改善すべきであろう。
 引き金を引く指(人差し指)の筋肉は、完全な独立主義である。いかなるものも、その影響を与えてはならず、最後まで引き切らねばならないのである。人差し指に課せられた約束ごとは、その方向、速度、圧力が常に一定なのである。
 激発後は、徐々に息を吐きながらそのままの姿勢で、直前の出来事の一部始終を、もう一度イメージしてみよう。今の激発タイミングで、この着弾の結果を確認することは、射撃行為では最も重要な項目であり、それを実行すると、しないでは、射撃の意味するところを、根底から異にするものである。
 度重なる訓練の結果は、銃口が正確に目標を捕捉している間に、特別に決断なくして、引き金は絞られていくことであろう。それは遠い道のりかも知れないが、苦しみではなく、何かの目的に指向している自分であれば、必ずその結果が見えてくるものである。
 呼吸停止の要領
 引き金を絞っていく過程で、射手は自身の筋肉以外にも、その障害となっている呼吸を何とかコントロールしようと考える。心臓は止められないが、呼吸は訓練次第なのである。
 射撃における動揺に、呼吸の占める重要性は、精密射撃する過程で、誰しも感じているはずである。
 呼吸停止のタイミングは、可能な限り引き金が絞りきる直前にすべきである。人によって差はあるが、4秒以上すべきではなく、それ以上無理を押し通すと、かえって筋肉の緊張を起こし、精度は期待できなくなる。
 その過程は、銃口を的に近づけながら、比較的大きく、静かに息を吸い、排気しながら狙点に近づけ、呼吸停止に入り、今まで絞り続けていた引き金が自然に落ちる。落ちた直後でも呼吸は止まっているように意識したほうがよいだろう。一連の流れが必要な行為には、常にオーバー気味の動きが無難なのである。この行程を、いつも一定のリズムで行うのである。
 この訓練は、ハンターが習慣づけなくては何もならず、時たま思い立ったときに猟場で実行する程度では、かえって狙う動作に淀みを来たし、照準の動揺になるので、そのたびに行えるよう習慣づける必要性がある。


  激発と実猟野での対応
 実猟野で動く標的に対し、自身の筋肉、脈拍、心拍、気持ち、すべてが動いている状況で決着をつけなくてはならないハンターは、どう対処したらよいのだろうか。ここで訓練によって補うことが可能なのは、動く標的と精神的な部分ぐらいである。射撃の達人ともなると、自身の心拍を制御できるそうであるが、われわれにとっては、それこそ神の領域に近い作業になるのでこれは省くとして、動く標的への対処は大いに必要である。それには足繁く射場通いすることが先決であろう。
 射場はフィールドにはない整った環境がある。精神的にも安定し、その技術に専念できうる環境であるので、まずそこで動く標的の実体に触れることが大切である。
 どんな方法をもってしても銃の動きは止まらない。もしも止まっていると感じたならば、それは自身が上手くコントロールできたと思わないことである。生体が銃を支持している限り、動かないなんてことはないのである。もし動かないと感じているハンターだとしたならば、そのハンターは狙う行為そのものを理解しようとしたことのないハンターかも知れない。
 つまり撃発の瞬間でも常に銃は上下左右に躍動しており、動いているコース上の途中で弾は発射されている。何かここまで表現すると、狙い撃ちするメカニックは偶然性の中で弾は標的を貫いているように思えるが、実は厳密に言うと、そのとおりなのである。しかし、その偶然性をできる限り必然性に近く導こうとするところが、その人の技術なのである。{動く標的と引き金のタイミング 図}
 図に示すとおり、目標となる黒点上を狙点の航跡は常に移動し続けている。上級のハンターほど黒点内または近くを、発射の瞬間にも動いている。初心者ほど黒点には縁が薄いがごとく自由気ままに航跡は走っている。この条件下で競い合えば、自ずとその結果は違ってきる。
 しかし、いくら下手でもタマには当たることもある。ここなのである。何回も反復していくうちに自身が固有に持っている航跡のパターンが一定のリズムの中の収まっているように感じたなら、しめたものである。このリズムを感じること自体が、射技につながるすべてと言っても過言ではない。
 あとは「どこの航跡ポイントで引き金を引けば、ここに着弾する」という反復操作を辛抱強く維持していけば、ある程度の精度は改善されていく。その頃には当然、その航跡は縮小されているはずである。
 ハンターにとっては射撃術があがるにこしたことはないが、とりあえずは狙撃する一瞬のタイミングを習得することが先決である。急所にヒットさせれば、それほどのエネルギーなしでも獲れることが、正当なハンターとしての道につながる。その先はその人の持ち味である。己がどのような持ち味で、どのような味付けが重要かは自身で見つけるしか方法はない。
 良き指導者についてある程度の行程を導いてもらうことは重要であるが、あまり踏み込まれ過ぎて本人の特性を欠く結果とならぬよう独自の手法も将来考えておくこともすばらしい独自性の第一歩となる。
 
 
 引金の圧し方 {引金を圧する食指ー図、第一関節に引金をかけた図ー図}
 第一関節根に引金をかけ、その位置を基準として他の四脂で銃把を確実に握る。しかし、重たいタイプの引金には、第二節を用いる。
 銃は頬側に傾くことが多いので、注意を要する。
 前記のように食指をもって引金にかけた位置を基準として他の四指で銃把を確実に握り、掌と銃把との間に空隙をできないよう握る。食指は他の四指とは関係なく、引金を圧することが大切である。
 引金の方向性は、銃身軸に沿って圧する。
 食指の圧し方と速度は、撃発の瞬間まで均等にやり通すこと。
 撃発直後は、すぐに銃を下ろすことを慎み、撃発がいかなるタイミングで成されたかを、確認すべきである。
 撃発においての考慮すべき点は、いかにして射撃時間の短縮をはかるかに、かかっており、照準ポイントが完全に希望の目的点に指向している間に、自然に撃発すべきであり、照準の完成と同時に撃発できない場合には、やり直す必要がある。
 訓練がたび重なるうちに、照準ポイントが正確に目標に指向している間に、意識することなく自然に、撃発するようになってくるであろう。それは遠い道のりかも知れないが、苦しみではなく、何かの目的に指向している自分であれば、必ずその結果が見えてくるものである。
  狩猟に必要な据銃姿勢 
 競技では三姿勢(スリーポジション)が細かな規制の範囲で、その射手に合った姿勢を考えているが、絵のごとく狩猟においてはその地形、射角に応じて対処しなくたはならず、基本的には筋肉のブロックと可能な限り骨の硬く血の通いが少ない部分を如何に利用するかにかかっている。
 呼吸の方法もあるが、いずれにしても躍動している双方のやりとりの中ですすめられていく環境なので、そのハンターに委ねられる難しい部分である。
 頬着 {頬着のー図}
 頬着は銃床に対し頬着するのではなく、頭を自然な位置に保ち、据銃により銃が自然に頬着するのである。
 銃床に対する頬着の位置、高さ、および前後の関係は、常に一定しなくてはならない。
 照準をはじめてから、撃発もでの間で、頬着をやり直したり、移動してはいけない。
 頭は自然の位置に保持し、頬着のために、これを移動してはいけない。そのたびに頭を動かせば、頬着も違ってきて、照準誤差が生じてしまう。
 頭の位置は、首の長さで異なり、短い者および肥った者は、頭は伏さり、首長く、やせて背の高い者は、頭が起きるのが通例である。
 引き金を落とすプロセス
 に引金の引き方の基本事項にふれよう。ともかく動く標的に対し、自身の筋肉、脈拍、心拍、気持ち、すべてが動いている状況で決着をつけなくてはならないハンターは、どう対処したらよいのだろうか、ここで訓練によって補うことが可能なのは、動く標的と精神的な部分ぐらいである。射撃の達人ともなると自身の心拍を制御できるそうであるが、われわれにとっては、それこそ神の領域に近い作業になるのでこれは省くとして、動く標的への対処は大いに必要である。それには足繁く射場通いすることが先決であろう。
 射場はフィールドにはない整った環境がある。精神的にも安定し、その技術に専念できうる環境であるので、まずそこで動く標的の実体に触れることが大切である。
 どんな方法をもってしても銃の動きは止まらない。もしも止まっていると感じたならば、それは自身が上手くコントロールできたと思わないことである。生体が銃を支持している限り、動かないなんてことはないのである。もし動かないと感じているハンターだとしたならば、そのハンターは狙う行為そのものを理解しようとしたことのないハンターかも知れない。
 銃に縁のない人がよく吐く話に、「机にガッチリ依託しているのだから、誰がやっても当たるはずだ」と。ハンターでありながらこのような暴言を吐く人はいないと思うが、しかしスコープを射場で覗いて動いていないと感じてしまうハンターの精神構造は、考え方によっては同等とも思える部分がある。
 撃発の瞬間でも常に銃は上下左右に躍動しており、動いているコース上の途中で弾は発射されている。何かここまで表現すると、狙い撃ちするメカニックは偶然性の中で弾は標的を貫いているように思えるが、実は厳密に言うとそのとおりなのである。
 しかし、その偶然性をできる限り必然性に近く導こうとするところが、その人の技術なのである。{動く標的と引き金のタイミング 図}
 図に示すとおり、目標となる黒点上を狙点の航跡は常に移動し続けている。上級のハンターほど黒点内または近くを、発射の瞬間にも動いている。初心者ほど黒点には縁が薄いがごとく自由気ままに航跡は走っている。この条件下で競い合えば、自ずとその結果は違ってきる。
 しかし、いくら下手でもタマには当たることもある。ここなのである。何回も反復していくうちに自身が固有に持っている航跡のパターンが一定のリズムの中の収まっているように感じたなら、しめたものである。このリズムを感じること自体が、射技につながるすべてと言っても過言ではない。
 あとは「どこの航跡ポイントで引き金を引けば、ここに着弾する」という反復操作を辛抱強く維持していけば、ある程度の精度は改善されていく。その頃には当然、その航跡は縮小されているはずである。
 ハンターにとっては射撃術が上がるにこしたことはないが、とりあえずは、狙撃する一瞬のタイミングを習得することが先決である。急所にヒットさせれば、それほどのエネルギーなしでも獲れることが、正当なハンターとしての道につながる。その先はその人の持ち味である。己がどのような持ち味で、どのような味付けが重要かは自身で見つけるしか方法はない。
 良き指導者についてある程度の行程を導いてもらうことは重要であるが、あまり踏み込まれ過ぎて本人の特性を欠く結果とならぬよう独自の手法も将来考えておくこともすばらしい独自性の第一歩となる。
 引き金の指のかけ方
 図を見ながら説明しよう。
 通常の指をかける位置は、第一節根であろう。第二節の場合もあるが、この位置はよほど銃把が細いか、装薬銃でしか使われない。
 空気銃の銃把は、比較的太めにできているので、無理に第二節にセットすると、肝心の銃把の形態があまくなってしまう。
 第一節根の良いところは、微妙な位置のずれがなく、いつも安定した同じ条件になることである。従って空気銃の場合は、繊細な引き味を体験、修得できやすいポジションとなる。
 どうしても第一節に指をかけなくては自然な銃把にならない場合は、専門家に銃床改造を相談すべきであろう。
 基本を守りすぎて不自然な形態をとるより、基本を無視して、個人の体格や筋力を優先する場合も充分あり得る。
  呼吸停止の要領方法
 狙いを定め、引き金を引いていく課程で、呼吸をコントロールして、銃の動揺を抑制しようとするプロセスがある。
 人間の身体は、呼吸することにより微細な動きをする。それは銃の動揺につながる。従って、照準の最終段階での撃発という重要な動作をするあいだは、呼吸を止めて身体の動揺を防ぐことが必要になってくる。
 呼吸を無理なく停止できる時間は、人によって異なり、無理な呼吸停止をすると、かえって銃の動揺を招き、疲労する結果となる。
 猟場では、呼吸を留める余裕は4〜5秒程度あればよいほうなので、引き金を引く際の呼吸の止め方については、練習により自分にあった停止方法と時間を把握する必要がある。
 理想的な停止方法としては、照準線が大体照準点近くにきたら、普通よりやや深く息を吸い、ゆっくり吐き出し、七分ぐらい吐き出したところで呼吸を止め、正照準になった時点で引き金が落ちるように、静かに引くことである。
 この方法は、ハンターが習慣づけなくては何もならず、時たま思い立ったときに猟場で実行する程度では、かえって狙う動作に淀みを来たし、照準の動揺になるので、そのたびに行えるよう習慣づける必要性がある。
  照準の基本知識
 獲物の体の「このへん」に弾を導き、結果として獲物が回収できることが、狩猟における照準行為の目的である。
 この世における絶対性は、そう多くは存在してしない。しかし、それは人間の行動圏に見出し得ないだけで、数学的には、絶対値が存在している。しかし、人にとっては、その程度で充分であり、その満足圏までを、人の努力や知識で到達させているのが、人の生活行動である。
 特に狩猟に関しては、相当いい加減な範囲に弾がヒットしても、目的が達成される世界といえる。それは相手が生き物であり、その体の急所の大きさは、数Cmの範囲まで許容しうるのである。
 照準で一番ハンターを悩ますことは、その獲物までの距離である。30m までの距離では、少々の照準のまちがいでも獲物は獲れても、50m となると、そう簡単にハンターのミスを許せなくなる。
 ここで登場するのが、「狙い越」という照準である。その意味は、正照準(ゼロイン)を30m に調整(30m のときスコープの中心点に祖点を合わせば、その点に弾が着弾すること)しているのに、50m に向かって撃つ場合、スコープの中心点を獲物の祖点に合わしても、弾は遙か下に着弾し、当然当たらないか、半矢となってしまう。これを補正するために、どの位い下に祖点をずらせば、希望の点にヒットするのかを調整することである。
 つまり、狙いどころと着弾点がくい違っているのを、補正するために、獲物の存在しない空間または、祖点よりずれている予想空間に向かって弾を発射する行為である。
 慣れないうちは、なかなか順応できない初心者が多いようだが、弾道上には二つの正照準(第一ゼロインと第二ゼロイン)が存在しているが、この二カ所の正照準点以外のすべての距離(地点)については、大なり小なり狙い越調整は、必要であり、その度合いは、距離と獲物の急所サイズで決まる。
 もしも着弾点のずれる範囲より、急所のほうが大きい場合は、狙い越なしの正照準で撃てることになる。別項の弾道図を参考にしていただきたい。
 冒頭に、いい加減な範囲に、我々ハンターが存在しているような表現をしているが、距離により湾曲する弾道は、このいい加減な数値を遙かに超えるところまでおよんでいるのである。
 スコープ調整する際の注意点
 前記したスコープ調整の際に忘れてはならないことは、ハンターまたは銃は生み出す精度を、前もって知っていなくてはならない。
 一般的には、それを集弾性(グルーピング)と呼んでおり、ハンターと銃が持っている精度のことである。つまり、銃本来が持ち合わせている潜在的精度とは、異なることが通例である。
 精度の確認射撃 
 まず標的に向かって1発撃ってみる。次にマーキングされた弾痕を狙って数発撃ち込む。
この行為を、数回に分けて違うエリアへ撃ち込み、各グループの集弾の大きさをみるのである。最後は各グループの大きさの平均値を算出して、今現在の集弾性とする。
 この行為についての意味あいの理解と、技術レベルが上がるほどに、その方法や発射弾数は変化していき、別の方法による精度確認も発見できることであろうが、まずはこの方法で試していただきたい。
 支持点による着弾の違い
 スコープ調整は、可能な限り、精神的、物理的に安定した環境で行うことが基本であるが、その目的である狩猟に順応できる方法でなければ、その価値は薄れてしまう。
 ベンチレストに近い安定性をもって、その集弾性が良好な結果としてえられたとしても、猟という環境と、かけ離れた結果ではならない。ベンチレストで撃った結果と、猟場との差は当然集弾のサイズの違いとして現れてくる。それは当たり前の現実であり、問題とはならない。問題とすべきは、集弾の大きさではなく、着弾位置の違いであり、通常上下の範囲でその差が起きてしまう。
 着弾の差が起きる原因
 テーブルに椅子を備えて、パームレストに銃の先台を置き、安定させた状況だけでも、猟場との集弾サイズの差は当然起きると、誰しも当たり前に考えるが、以外とその違いより、遙かに大きいのが、着弾点の移動である。これはハンターに相当なダメージとなって、その日の猟果に直接跳ね返ってくる。
 調整してあるのに、ほとんどが半矢になる。「銃のパワー不足か」とんでもない間違いでした。獲れないからと言って、何でもパワー不足にしないでもらいたい。
 ベンチレストでの結果と、猟場での違いを確かめるべきである。ハンターの射撃姿勢は、猟場と射撃場では相当な違いとなる場合がある。反動が大きな銃ほどレストに依託すると当然上に着弾する。一番素直に撃てる姿勢は、立ち撃ちだる。それは銃の振動、衝撃を体全体で素直に、柔らかく受け止められるからである。身をかがめたベンチレストの姿勢は、いやおうなしに、銃のすべての動きを受け止めてしまう。猟場での姿勢との差は歴然としている。しかるに、着弾点が違ってくるのが自然なのである。これは銃の性格を理解して臨めば、おのずと分かることである。
 そうわ言っても、立ち撃ちで、スコープ調整し、猟場でも立ち撃ちで終始することは、まずあり得ない条件であり、かえって不自然な状況である。
 世界一反動の大きい、カスラムピストン銃で、10m をレスト依託で撃つと、立ち撃ちとの差は2Cm 前後ある。立ち撃ちのほうが上に着弾するのである。それもたかだか10m の距離で起きる。この手の銃を扱いにくくしている一つの原因である。
 いくら正確な調整をしても、猟に使えない照準、ではどうしたらよいのか。
 そのほとんどの解決策は、パームレストに直に銃を置くのではなく、ハンターの掌を立ち撃ちと同じ条件で添える方法がある。
 初めはパームレストと一体化した状態から始め、慣れるに従い、少しずつパームレストにかかる圧力を軽減してゆき、集弾サイズが満足するサイズに落ち着いてきたならば、パームレストへの圧力を更になくしていきます。
 最後には、パームレストは取り去り、机に対しての膝の接し圧力を軽減していくのである。ここまでの完成度を増せば、猟場との差は相当是正されははずである。
 これは一つの対処方法であり、ハンターによっては、違う方法も見つかるはずである。
 結果として、その差を完全に把握できれば、猟場では、数値の違いとして調整可能となるのである。
銃のレスト位置、つまり、先台の支持点によっても着弾は違ってくる。最先端にレストすれば、着弾は上に、元に近づければ下に着弾する傾向がある。衝撃のないプリチャージ銃でも、50m ともなると、獲物の急所をはずすほどの違いがある。
 要するに、射撃環境の整備の第一歩は、いつも同じ条件での環境を保つことに精進することであり、そのときの気分で変わる環境などは、おおよそ低レベルでのハンターの辿る道となることを、憶えておいていただきたい。
 このレベルの仕事を成し得たハンターは、当然スコープのエレベーションのクリック数を、猟場で自在に使いこなしていくハンターになっていくことだろう。


  狩猟における射撃姿勢5態
  {狩猟における射撃姿勢ー図}
 実猟射撃の姿勢には射撃競技からきている三姿勢を参考とすることが多い。ただ射撃競技と違って狩猟ではあまり拘束性の高いスタイルはかえって余分な緊張感を引き起こしてしまうので、基本的には本人の体格、筋力、癖などを考慮したうえでの対応が一番大切である。このことを前提としてすすめててみよう。
 立ち撃ち(スタンディング)
一番活動的なスタイルで、即座に動ける躍動感溢れる攻撃的な姿勢が常に用意できている状態である。しかし、獲物となる動物達からは、ハンターが立っているその高さをハンターとして記憶、認識しており、このことをを常に意識しておくことが、ハンターとしてのセンスを育てていく方策となる。確かにその高さからの捜索は、ハンターにとっては広い視野が確保できるが、相手もまた同じ条件だと言える。
 ハンティングの極意には様々な形態が存在しているが、対峙する相手との感性をどこまで共有でき、その裏をかくためにどのように読みとれるかにすべてはかかっているのである。そしてハンターは攻撃側であり、ミスは圧倒的にハンター側に多くなるのが現実である。獲物からすると守りに徹しているので、双方とも完全な同じ土俵で対決したならば、われわれハンターはまったくかなわないであろう。獲物が獲れるケースは、相手が時たま不利な状況を背負っていたときが、実際には多はずである。
 ハンターにとっての攻撃方法は、相手のバリアー障壁が崩れたときが唯一の攻撃のチャンスであり、必ず運がその日の大半を占めていることも経験を積むにつれわかってくるものである。つまり、いつも獲れるということは、相手の弱みに遭遇するチャンスの時期、場所、環境を知っているからこそで、獲れる体勢と環境を自身が生み出した結果なのである。
 そのチャンスの多くは、獲物にとってハンター以上に関心を持たざるを得ない、何事かが獲物に起こっているのである。そして、それは本能的な悲しい性でもある。
 いつものように採餌中だったり、仲間がいたり、猫に睨まれたり、眠かったりと、考えてみれば、彼らも人とそれほど変わりない生活ぶりなのである。ハンターがここぞというときにそれを感じながらの捜索には無駄な行為は最小限になっていく。それが研ぎ澄まされたハンターの本性なのである。この一連の動作を実行するには、単独猟しかない。本当のベテランは、その価値を知っているのである。
 膝撃ち(ニーリング)
 立ち撃ちの次に、活動しやすい姿勢である。本来は、この姿勢が基本となるべき要素の多いスタイルであり、どのような姿勢にも切り替えやすく、一番フレキシブルな立場である。
 その安定感、確実な精度を得るには依託射撃に一番近い位置にいるので、そのハンターの猟場によっては、このスタイルを徹底して訓練することで、かなりの効率が考えられる。
このスタイルの基本は、身体の骨同士で支えことである。つまり肘と膝の骨に近い部分で、筋肉の部分は避けるということである。人の身体は上手くできているもので、自然とその形に収まってしまう。
 このスタイルほど多くの個性的な形を有しているものはないだろう。しかし、狩猟においての基本的な形態は、左膝を立てて、右膝はおり曲げて行うことである。そのときの左腕の角度は可能な限り垂直とする。それは垂直である限り筋肉は使わず、銃の重量を左右に振れないよう少々の筋肉で調整できるからである。
 射撃とは、可能な限り筋肉、つまり力を使わないことなのである。この点、立ち撃ちは筋肉で支えることが大半になり、安定させるには一番難しいのである。
 ニーリングで尻をついてまでのスタイルは、時間的余裕と、目的方向にその高さにとって障害とならない環境が条件となる。
 依託射撃のケース(姿勢)
 射撃場での依託の条件と効果に、限りなく近づけることが、その目的を果たす結果となる。しかし、フィールドでその環境を得るには、よほどの運と、その猟場の地形に対しての予備知識が必要となろう。
 基本となる本質は、早く発砲でき、銃の動揺を最大限防げる体勢づくりであるが、木に依託する場合は、木を揺らさないで一連の動作を終了できることである。ハンターより背が高い木を揺らしたのでは、返ってその行為は邪魔になるのである。
 普通考える依託射撃は、銃だけを安定させることに終始しがちであるが、銃を支えている両腕以外の、肩、肘、背中、足などを木や壁などの動きにくい個体に押しつけたり、突っ張ったり、もたれかかったりすることで、かなりの効果が生まれる。
 どうしても獲物とハンターの間に依託物がない場合には、後退してでも背後や側面に依存したほうが、はるかに有利となるので、獲物発見と同時に、自身がおかれている環境を瞬時に判断する必要がある。
 いつも出かけていく猟場には、何も依託できるものがないことが、分かっている場合は、
 バイポット(銃先台に簡単に装着できる三脚のような役目の道具)などや、依託杖などが有効である。カモ撃ちなどで、ボサ越しに撃つ場合などは、どうしてもハンターは立ち撃ちとなるので、この方策に頼りざるを得ない。少々変わった方法には、ナイフまたはそれに代わるものを、立ち木の横原に刺して、これに銃を依託する方法や、バンドで銃を立ち木に結束させる方法もある。
 伏せ撃ち(プローン)
ほとんど匍匐前進に近い形態と、匍匐での射撃という姿に必然的に誘導されていく運命を辿るスタイルである。匍匐移動しているときは適度の障害物がブラインドの役目を担ってくれるが、いざ確認、発砲という動作になると、よほど適した環境でない限りこの低い角度からの発砲は無理な状況が多いはずであり、また膝ないし立ちの姿勢に変更するときが最大の難関になる。そこでポンピングなんていう事態になると、いっそのこと後戻りして、体勢と作戦を練り直したほうが得策であろう。
しかし、最低な高さで迫るその様は、相手からすると、ハンターなのか、大きな犬なのか迷いの対象となる時間帯が必ず大なり小なりあることも事実なのである。場合によっては姿を曝しても相手は戸惑っているときがある。このときが彼らにとっての最大の危機なのである。
 徹底したカモフラージュで身を包み、前進して行くその姿は、忍び猟そのものであり、これによって導かれたその猟果は、決して人に自慢することなく、自身の心にいつも宿していることで、ハンターとしての誇りと情熱は崩れ去ることはない。
この行為を本気になって実行するには、服装もそれに適したものでなくては問題を残すことになる。衣服の生地は、目の細かい堅く織り込んだもので、やたらに草の実が付着しないものであり、防水性と撥水性を持ち合わせていれば最適である。肘当てなどの補強生地が縫いつけられたものもよい。
 手袋なども用意していたほうが猟場状況によっては大いに役立つときがある。しかし、シースナイフなどの刃物をバンドに吊して行動しなほうが安全である。われわれエアハンターにとっては大きめの刃物は必要がない。小型のホールディングナイフで充分であり、丈夫なヒモを付けておけば便利なことがある。
 銃はぜひとも連発機能を優先したい。忍び行動の途中での給弾ほどこのスタイルの障害になことはない。
  ブルパップ Bullpup{ブルパップの姿勢図} あまり耳慣れない方も多いと思うが、エアソフトガン マニアには常識化している形態の銃である。ほとんどの銃砲店も知らないようで、国内の認識の甘さを露呈している。
 ヨーロッパの警備兵がよく携帯しているもので、通常の長さのバレルを装備しても、全長は30Cmも短くなる奇妙な形態である。
 最近になってアメリカでもライフルに盛んに採用されだしている。その短いサイズは国内の山野を駆けめぐっているライフルマンには、このうえない便利な銃であり、近い将来、ブルパップは実猟野での渉猟スタイルとしても高い評価を得る事であろう。
 国産化した結果、奇妙なスタイルが、美しさへ変貌したことは大変喜ばしいことであり、なお一層の拡大が望めそうである。
 この型式の特徴である、ハイマウントによる高く位置するスコープは、一見使いにくそうに感じるが、実際はまったく別の価値観がそこの発見される。それは、今までの通常の弾道は、第一ゼロインが10m 前後であったのが、何と一番望ましい20m に変更されるのである。この第一ゼロインは、その銃のスコープ高さによって決定される。従ってよほどの弾速差がない以上、着弾ポイントはほとんどずれないのである。いくら第二ゼロイン(通常のゼロイン)を大きく変更しても変わらないその価値は、空気銃猟を知り尽くしているハンターにとっては、この上ない弾道である。
 つまり、一番使う距離と弾道がいつも同居しているのである。例え30m を頻繁に使うハンターでも、その修正はほんの僅かなのである。そしてもっと近い10m 前後の距離にもその順応性は良好である。
 昔からのポンプ銃派が、スコープを限りなく低く装備したいと願っていた願望は、単に邪魔にならない程度の効果であったのである。むしろ弾速の遅い銃器ほどその弾道は湾曲し、各距離への対応は、スコープが高い位置、つまり、高い位置からの視線のほうが遠くへの対応がよくなるのである。
 低い視線が生きるのは、装薬ライフルの世界であり、それとてもその世界は、300mを過ぎるころから、その効果の価値は薄れていくのである。
  据銃の傾き
射撃選手の据銃している後ろから観察すると、ほとんどの射手は頬側に極端に傾いている。この現象は、いつも構え方の安定性と復元性に気を遣いながら反復練習しているうちに、いつしか自分自身の固まったポジションが確率した結果なのである。
 射撃競技は限られた距離しか撃つことはないので、どのような癖を行使してもその癖の復元さえできれば、着弾は安定するのである。
従って、同じ銃を違う射手がサイティングしても、偶然がない限り同じ着弾は絶対得られないのである。
 ところが、われわれハンターはそんな単純な考え方では成り立たない環境を宿命として待ち合わせている。フィールドにおいては、その日まったく同じ距離、射角に遭遇することはごく希なことであり、ほとんど同じ条件での射撃はあり得ない。そして銃の傾きは微妙に影響するのである。それも弾道が湾曲すればするほどそのズレは顕著になる{銃の傾きによる着弾の変化 図}
図を見ながら説明すると、通常の表現方法は銃身は動かさず、スコープを左右に倒して説明すべきなのであるが、表現が難しいので、逆に銃身を左右に振り、表現している。
 傾きがない正常な状態では、当然、視線である光軸と第一ゼロインと目標は一致する。
ところが銃身が左(B図)、つまりスコープが右に傾いた場合の着弾は、目標より右に着弾する。銃身が左なのに、なぜ右に着弾するのであろうか。それは銃身軸の延長線と視線とは並行ではなく、必ず交差するように角度を持っているからである。一回目に交差するポイントを第一ゼロインとし、さらに先で交差するポイントを第二ゼロイン(通常のゼロイン点)とすると、Bの条件では第一ゼロインは交差しないように思うが、微細な違いは計算上あるはずであるが、そう大きな違いはないと考える。それは10m 程度の第一ゼロインまでの距離では、よほど低い弾速でない限り、ここまでの弾道はほぼ直線に近い弾道であるので、どのような傾きでも同等なポイントを弾は通過して行く。つまり地球の引力の影響はそれほどないということである。
このように交差する宿命が作用して、左に傾いた銃身は第一ゼロインから先が右側に弾道が移り着弾する。
 この傾きを制御するレベル(水平水準器)を装備することで、この問題は解消できるが、基本は自身の並行感覚を研ぎ澄ますことが第一であり、その確認用として装備すべきであろう。


  プリチャージ銃の弾道
銃への充填圧力が高いほどエネルギーが増大していくと勘違いしている人が多いのも、この銃の特筆すべき内容である。
 力学的な考察からすればそうなるが、銃という限られた道具の範疇で効率を考えた範囲内で使うにはそうはいかない。空気銃で、口径.40 又はそれ以上の強大なエネルギーを絞り出す銃でさえも180kg 前後で仕事を達成させてくれる。
通常40ft-lbs以内のエネルギーの銃の初弾は、最高弾速にはなっていない。撃つたびに徐々に弾速は微妙に増速していき、その頂点に達するのはエネルギーと設計のセッティングによって異なるが、10〜20発目が多く、以下、叙々に減速していく。
 なぜこのような現象が起きるのか説明しよう。 {パワーユニットの構造図}
 まず銃に満タン分の200kg を充填する。引き金を落とすと、ハンマースプリングの反発によりハンマーがバルブを叩いて圧搾空気
を一定量解放し、弾に圧力が伝わっていく。
 この一発の一連のアクションの中に、その理由が隠されている。ハンマーの慣性力のエネルギーとバルブ越しに蓄気されている圧力エネルギーの釣り合いの下に発射エネルギーは決まってしまうので、充填したばかりの200kg に初めはハンマーのほうが負けてしまう。必然的に弾丸に及ぼすエネルギーもそれなりのエネルギーしか与えられない結果となる訳である。
 撃つ回数が増えていくことで充填圧力は低下していき、反対にハンマーの圧力が勝っていき、多くの圧力が弾丸に供給できるようになっていく。弾速の頂点を過ぎると、もはやハンマーが勝っていても蓄気圧力の低下が進み、弾速は落ちていくばかりとなる。
 各メーカーが一番苦心するのはこの単純と思える構造に多くが潜んでいる。おそらく単純だから難しいのであろう。
 図を見ながら説明すると、まずチャンバーと呼んでいる空気を溜める部屋に200kg-Cm2 という超高圧空気が蓄えられ、この空圧を一手に引き受けて、空圧を止めているのがバルブシャフトである。このバルブ形状は高圧用と低圧用とに自ずと使い分けされているはずである。
 高圧用は可能な限りバルブシート面にかかる圧力を低く抑えなければならない宿命をもっている。それはより多くの空圧を弾に供給しなければならないからである。そのためには必然的に、シート面とは線に近いシールの密閉構造となる。それはハンマースプリングとハンマーウエイトの慣性力には限界があり、やたら大きなものを設計しても、かえって効率が悪くなる。
 低圧用は、その点それほどの難しさはなく、広い面当たりによって耐久性も良く、空気漏れにも有利な構造となる。
 スプリングによって前進したハンマーウエイトがバルブ先端を叩くと、その慣性力によってバルブシャフトが後退して、空圧が一気に奮気ポートを介して銃身に留まっていた弾丸を押していき、一工程が完了する。
 この一連の動きの中で、噴気ポートの手前にバルブシャフトの周囲を割と広めにとった小さなスペースがあり、この大きさによりそのユニットの性格が変わる可能性がある。
 噴気ポートの大きさも効率の点で影響し、あまり大きくすると、弾に掛かる圧力が急激過ぎて弾の移動に障害をもたらす。いずれにしても効率良く弾速を上げ、同時に精度も考えながらの設計になる。
 この弾速の変化する様子をグラフ化するとその銃の性格が一目で判定できる。弾速の頂点までが多くの発射弾数を得られ、頂点過ぎて出発点までの弾速に戻るまでの発射弾数が多く、このグラフ曲線の上下の差が小さいほど使いやすく、安定した弾道の評価となる。
 速い弾速になるに従いフラットな曲線を描き、同じ弾速で大口径になるに従いこのグラフは不利な形に移行していく。
 45ft-lbsあたりからこのグラフ曲線はなくなり、発射するたびに初めから弾速は低下の一途を辿る。つまり、初弾からフルパワーで撃つことになるが、有効発射弾数 (ある距離における着弾の下降を見ない範囲での発射弾数)は極端に減少する。
 この有効発射弾数が一番優れている口径は一般的には小口径であり、エネルギーでの見方でも同じ結果である。同じ口径で重たい弾を使っても基本的にはエネルギーは同等となる。つまり同じ銃を使って軽い弾と重たい弾のどちらを用いても、そのエネルギーはほとんど同じ値となるが、どちらかと言うと重たいほうのエネルギーが少々の増加が見られる。 しかし、重たい弾のほうが良いとは一概には言えない。むしろ重たい弾の弾道は急激なパワーダウンの傾向があり、ある距離からは軽い弾のほうが残存エネルギーが高くなる場合がある。
 口径の違いによってもエネルギーの逆転が見られる。口径6.35mmは40mぐらいから5mm に逆転されてしまう。カモ猟などに熱心なハンターには、この大きな口径がいかにも頼もしく感じられるのであろう。しかし大きく湾曲したその弾道は、数mの距離判断を間違えれば獲物の急所にヒットしないだろう。ただ、この口径をいつまでも愛用しているということは、この口径で獲物が獲れている証であり、使いこなしている証拠である。
 われわれはどうしても数字で判断したがるが、意外と違うところに真実があるのかも知れない。
 有害鳥駆除でカラスを狙撃すると、場合によってはかなりの遠射になる場合があるが、ヒットしたときの回収率が意外と高いことがある。エネルギーがかなり低いのに獲れるこの事実の理由の一つは、速い弾速で生体を貫通するよりは、重たい、遅い弾道のほうが貫通せず、すべてのエネルギーをその生体で消費したことになる。また瞬間的なショックより遅くドスンと腹に響くような衝撃のほうが場合によっては効き目があることは確かである。ガス銃で30mのキジを即死させる事実も、まさにこの理由だと考える。
 半矢となったカラスを近射で何発も撃ち込んだ苦い思い出もある。アドレナリンが噴出しているからなのだろうか、ほとほと嫌気がさしてしまったほどである。
 ハイパワーにはそれなりの思考を持って対処しない限り、やたらに危険性ばかり増加してしまう可能性もある。しかし、あまりロウパワーでもかえって困難なことになる場合もある。この辺の考察を間違えると、自分の狩猟には不似合いな道具となり、結果として使いずらい銃となってしまう。
プリチャージ銃の各種弾道については、カラー・ページで紹介しているが、ここでは解説の補充をかねて各種弾道の特徴などにふれてみよう(カラー・ページの各種弾道図参照)。


 各種弾道(使用弾:すべてコーディアック)
 プリチャージ銃の各種弾道については、カラー・ページで紹介しているが、ここでは解説の補充をかねて各種弾道の特徴などにふれてみよう(カラー・ページの各種弾道図参照)。
表-A 弾速を900f/sゼロインを30mと40m としたときの弾道を表している。
 さすがに900f/sともなると30m ゼロインでは手前の弾道はほとんど上昇せず、また口径の小さい弾道のほうが着弾が下になることは奇異に感ずるが、コーディアックBC値の優れた一面でもあり、ある弾速を過ぎるとこの現象が顕著に現れる。
 ただ、これほどの弾速ではもう少しゼロイン距離を伸ばしたほうがより実用的な弾道に変化する。
ゼロインを40mと変更したことで、ゼロイン手前の弾道は2Cm 近く上昇したが、このセッティングが通常多く使われる弾道である。しかし、この程度の弾速ではゼロインから先の弾道がそれほど伸びず、結果としてバイタルゾーンはせいぜい40m が限界となる。
 ハンターにとっての腕の見せどころは、固定された弾道を如何にして伸ばすかにかかっている。視線を中心にして上昇7Cm 、下降20Cmくらいの弾道幅を正確な狙い越しによりできれば、ハンターとしての楽しみ方は間違いなく増加する。
 表-B 弾速1200f/s 40m ゼロイン時での各口径弾道。
 これだけ速い弾道だと40m ゼロインではとても物足りなく、50m が通常のゼロインである。
 表-C 口径.177で3種類の弾道、弾速で  ゼロインを30m として表している。
650f/sでのゼロインは適切なものとなるが、900f/sまたはそれ以上の弾道には40から50m のゼロインが最も使いやすく、合理的な弾道となるはずである。特に1200f/s の弾道は限りなくSBリムファイア.22 に近い弾道、夢の弾道となる。
口径.20 で30m ゼロイン時の各弾道では650f/s時のゼロイン手前の弾道が上昇値が高いだけで、それ以上の弾速では前者の.177とほとんど変わらない。
 口径.22 で同じ30m ゼロイン時の弾道では650f/sの弾道のゼロイン手前が少し下がっている。
 口径.25 での30m ゼロイン時の弾道は前者との差はほとんどない。
 この表の意味するところは、弾速によってゼロインを変えなくては弾道が生かされないことを意味している。
 ただ注意する点は、無闇にゼロインを伸ばすとゼロイン手前の弾道が上がってしまい、かえって使いずらいものとなってしまうので、ビギナーにとってはバイタルゾーン内での使える範囲から始めたほうが得策である。
 表-D .177 の超重量弾20gr.(グレン) を使っての各弾速、各ゼロインを口径.177での弾道で表している。
900f/s 40mゼロインでの弾道はビギナーにぴったりの弾道である。45m までのバイタルゾーンの範囲は、1.5Cm 下1.5Cm で3Cm の範囲で、カラス以上のサイズの獲物の急所を45m まで正照準で撃てる。
1000f/s 50m ゼロインでの弾道は、ある程度弾道に慣れたハンター向けの弾道である。3Cm 下3Cm でバイタルゾーンは無視して、ほとんどのレンジに付いて少々の狙い越しを必要とした弾道である。少々の狙い越しで60m までカバーし、その先に至るレンジに正確な狙い越し量を把握できればさらに正確な弾道は伸びていく。もちろん弾速を増強すればさらに使いやすい弾道が可能となる。
 最後にビギナーのハンターにひと言、初心者は猟そのものの概念を理解してから実際のフィールドに立ったほうがよいのであるが、なかなかそうもいかないので、とりあえずフィールドに出てから徐々にその行為の本質を知っていくことになるであろう。
 ビギナーの学習で一番陥りやすい間違いは、同種、同等の行為に飽きて、自身とは技術的にかけ離れている猟法、考え方を実行してしまうことである。理解していない分野をいきなり実行しても決して訓練とはなりり得ない。かえって自身が混乱の中に常に同居しているだけで、日々の猟行のほとんどは学習の積み重ねにはなり得ないのである。
 技術的にどのレベルのハンターもそうであるが、一つの壁を乗り越える準備段階としての基礎固めのほとんどは、長く、多くの反復作業の積み重ねである。特にビギナーには単純でわかりやすい行為の繰り返しによって、多くの基礎的概念が身についていくのである。
 弾道設定についても、前述のごとくバイタルゾーンの意味を理解したうえで、この範囲に限定した距離感をしっかり堅持して狩猟に臨むことが一番大切なビギナーの道である。
 このバイタルゾーンの意味を知らずに日々の猟行に勤しんでいるとしたならば、その行為は偶然性に頼った、空虚で意味のなさない狩猟となり、ひいては危険とも思われる行為に移行していくこともあり得る。
表-D .177 の超重量弾20Gr.(グレン) を使っての各弾速、各ゼロインを口径.177での弾道で表している。
900f/s 40 ゼロインでの弾道はビギナーにぴったりの弾道である。45m までのバイタルゾーンの範囲は、1.5Cm 下1.5Cm で3Cm の範囲で、カラス以上のサイズの獲物の急所を45m まで正照準で撃てる。
1000f/s 50m ゼロインでの弾道は、ある程度弾道に慣れたハンター向けの弾道である。3Cm 下3Cm でバイタルゾーンは無視して、ほとんどのレンジに付いて少々の狙い越しを必要とした弾道である。少々の狙い越しで60m までカバーし、その先に至るレンジに正確な狙い越し量を把握できればさらに正確な弾道は伸びていく。もちろん弾速を増強すればさらに使いやすい弾道が可能となる。


  狩猟目的及び体力と銃種の選び方
 よく聞く話に「私も昔、空気銃をやってました」と得意気に語る方が世間には多いようだが、ほとんどの方は遊び半分におさわりした程度のようである。
 あまりにも軽率に空気銃の世界に入ってしまってから気がつくことは、昔ほど容易に獲物に遭遇できないことである。それに気づき大きな落胆をしてしまう状況は非常に多いようである。
 買い求めた銃砲店から空気銃に詳しいハンターを紹介してもらうか、知人にそのような人がいないか一度リサーチしてから自らの使う銃種を決定すべきである。
 どうも真面目な人ほどこの傾向が強いようで、元々このタイプの人はエアハンター向きの人なのに、獲物を手中にできず落胆して空気銃から縁遠くなってゆくのはまことに残念な事態である。


 いかに銃種を選ぶか
 空気銃の銃種には、別項のごとく様々な形態、形式、強さがある。初心者がこの中から好みだけで選び出すのは少々乱暴な結果となるので、説明致しよう。
 まず体力に自信があり、少なくとも40歳代程度だと思っている方には、銃種は自由に選べる。しかし、それ以下だと判断した方々は銃の選定を慎重に考えていただきたい。
 少々疲れ気味の方にポンプ銃は難しい選択であろう。一昔前ならいざ知らず、現在のように種々のタイプが国内に存在している中で、選択を誤ったと思うケースは非常に多いようである。
 何回もポンピングすることに支障をきたす方々には、ガス銃、ピストン銃、プリチャージ銃をお勧めする。
 ガス銃(関東以南のあまり気温が低くならない地方ならば)は主にキジバト以下の小鳥撃ち、それ以上の獲物にはピストン(スプリング式)またはプリチャージが適している(ただし、これはあくまでも一般論で、技量が備わればガス銃でも十分キジ、カモは獲れる)。
 ピストン銃には様々な構造、強さ、形態があり、一番操作性が優れているのはサイドレバー式であろう。その代表格がRWS(ダイナミット ノーベル社)の54型または52型である。
 この形式銃の最大の欠点は、その重量にある。スコープを装備すると4kgを軽く越えてしまう。一日中渉猟しながらの猟には少々無理な方もいるだろう。
 500gくらい軽くしたい人には、銃種の誌上紹介の中から中折れ式を選んだほうがよいのであるが、弾速が100フィーほど落ちる(ポンプ銃7回くらい)。
 ただし、このピストン銃を選ぶ場合は必ず経験者に指導していただくことが条件である。同じ中折れ式の中にはガスラム式がある。この方式はパワーと精度、つまり理想的なピストン銃を考えた末に生まれた銃なのであるが、私も国内にこの銃を紹介した都合上、1万発近く撃ち込んだが、一般的な使用には耐え難い銃であった。要するに、極端な衝撃によるデメリットが多すぎるということである。
 しかしながら、思慮深く熟練したハンターにとっては、たまらない魅力に満ちた個性の持ち主であることは事実である。
 プリチャージ銃は予算が許し、通える範囲に空気の充填所が確保されれば、この銃にはどの形式の銃もすべてについてかなわない。
 歴史的にも最も古くからヨーロッパで使用されており、基本的構造は完成の域にいたっている。そのシンプルな構造(大きく作動する部品を必要としない)を最大限生かせば、軽量、ハイパワーも望みのままである。前記した口径.50 の銃もすべてこの形式であり、多方面にわたる用途へ適合する方式はこれ以外には考えられない。
 初老から老齢となられた方々には、ガス銃かプリチャージ銃をお勧めする。高齢者の老ハンターに必要なことは、まず軽いこと、操作性が良いことになるので、間違ってもポンプ銃を選択しないことである。体力のない方にとってのポンプ銃はスペアとして所持することは最適な選択になるかも知れないが、主要な道具とはなり得ない。    
  いかに口径を選ぶか
口径またはキャリバー(Caliber) という呼称の本来の目的は長さを指す。例えば20口径と書くと22という長さ、距離を示すことになるので、われわれの使い道からすると、口径.22とすれば直径が0.22インチ、すなわち口径の大きさを指すことになる。
 口径の選び方は、現在のように多くの形式やパワーが違う様々な銃があるので、一概にこれでよいなどと軽はずみには考えられないが、ごく一般的な見地から言えば、初心者または銃を1丁だけ所持したい場合には小口径の4.5mm または5.0mm が妥当な線である。
 その理由の第一には、弾道が非常に使いやすいフラットな低伸弾道であるからである。
例えば、ポンプ銃では10回もポンピングすれば35m 前後までは正照準のままで全域をカバ−できる。しかし、いずれにしてもそれなりの訓練をしない限りどうにも使いようがなく、このポンプ銃にはポンピングの基本動作をきちっと覚えない限り,まともな操作は絶対にあり得ない。
 今のように使いやすい銃があることを考えると、このポンプ銃ほど初心者に難しい銃はない。しかし、安い価格を魅力に買い求めたからには何が何でも、まずポンプ操作が最優先である。この大切なポンプ操作がどうしても我慢できないハンターは即座に銃を代えるべきである。特に60歳代ともなればなおさらである。
 無理な操作は危険な行動様式を生みやすくなり、さらに長い期間所持していけば、周囲のハンターからもその不自然さが危険視されるようになってくる。そうなってもまだ無理をしてまで狩猟を実行することは危険人物の烙印を皆で押すことになってしまう。そもそもそうなった理由は、そのハンターに研究心がなかった事実と、同時に周囲のハンター達にも、正しい世話やきする人がいなかったことも原因かも知れない。このような貧弱な人間関係には決して良い関係、良好な環境は生まれない。
 初心者といっても安穏としていては、そう多くのためになる話はない。積極的に自分にとって何が大切なのか、良好な環境を探すにはどうしたらよいのか、必ず探さなくてはならない時期が来るである。エキスパートを目指すハンターにも小口径は大変都合の良い口径となるであろう。
 大きな口径については説明の必要はそれほどないであろう。大きく湾曲するその弾道は、近射に徹するか、よほどの思考を持ってするか、または特別なハイパワーの弾道とするしかないだろう。気軽に大口径、特に6.35mmは相当な訓練が必要となるである。この口径を使ってカモなどを獲っているハンターは、獲れるから満足しているのである。
 獲れる事実は、それなりの経験と思考をもって対処しているからだと思う。それまでにいたった経緯は、それなりの貴重な内容を含んでいるからこそできるものであり、決して初心者が成せるものではない。
 およそ各業界のプロと称される人達は、初歩とみられる基礎的な行為をきちっと実行してから先に進んでいる。それが一番早く目的を達成できることを体験的に知っているからである。
 この空気銃を取り巻く環境の多くは、あまりにも基礎的なものをないがしろにしてしまう傾向が強い世界である。基礎がなくしては必ず間違い,勘違いを起こす日がやってくる。

  主要ゲーム別口径選択
 スズメ猟と口径
 別項でも詳しく説明しているが、スズメ猟はポンプ銃が最も気軽に使える銃となる。しかし、予算が許せば、4.5mm で10ft-lbsほどのプリチャージ銃がよいだろう。20mでの仕事の質は、精度最優先が大原則なのである。
 プリチャージ銃で、7gr.の弾を10ft-lbsで撃ちだしたときの弾速は800 フィートほどであり、かなり速い弾速である。しかし、プリチャージ銃の価格を考えると、小鳥撃ちにしか使えないことは、それは無駄づかいともなり、ポンプ銃への依存度が高くなるはずである。
 もし、30ft-lbsもパワーがある銃では、1発にかかるエネルギーは力学的、経済的にはまったくのナンセンスな状況になるのである。つまり、一羽からとれる肉量と、道具のバランスがわるく、結果として、大きな意味においてもエネルギーの無駄づかいとなるのである。
 ヒヨドリ、キジバト猟と口径
 スズメ撃ちより、複数獲りしやすい相手である。つまり、一群れワンラウンドにおいて、うまく立ち回れば、数羽獲れるのである。しかし、だからと言って、キジバトはやさしい相手ではなく、ヒラリと枝に止まった瞬間に、ハンターはターゲットをスコープにとらえていなくては、能率よい射獲は期待できないだろう。そして弾速もできるだけ速い銃が有利となる。
 キジバトは、枝に止まった瞬間、必ず回りの危険をうかがっており、緊張しているのである。発射しても、着弾より早く飛び去ることが意外と多いので、銃に求められる性能は、弾速1000フィートが欲しいところである。しかも、静かな発射音、この点でガス銃は、パワーの割には大きな発射音なので、あまり向いていない銃種と言える。
 銃の口径は4,5mm か、せいぜい5.0mm になる。銃種は、待ち撃ちならば、ダイアナ54型やプリチャージ銃が最適である。ダイアナには中折れ式のピストン銃があるが、中折れ動作があまりにも大きな動作であり、キジバトには不向きである。
 ヒヨドリはキジバトほどの難しさはなく、格好の隠れ位置、環境を確保できれば、複数獲りは可能である。ヒヨドリは渡って来ると、ぴーぴー騒ぐので、この点もハンターからは認識しやすいターゲットである。
 カラス猟と口径
 その鈍重な動きは、一端危険を感じるや、思いもよらない俊敏な行動もできる、変幻自在なターゲットである。おそらくこの世に存在する鳥類の中では、特別な行動学を持っている。世界的にもカラスに対しての研究は成されておらず、人間にとっては不可解な動物である。そして、その狡猾な性格は、社会的にみれば決して好ましい存在とは言えないことが多くなっている。
 都市部に集まるハシブトガラスは、もともとは山間部に棲んでいたカラスであったが、今ではハシボソガラスの聖域を侵している。
そして、その旺盛な繁殖力は、都市部にある主要な公共地にも影響をおよぼし、数年ごとに空気銃によって駆除の対象になっている。
都市部ゆえの、空気銃の使い道である。
 実猟野では、人は寄せるが、ハンターは寄せつけない。この条件で、能率を考えると、どうしてもハイパワーな銃に依存しがちになるが、決してそうではなく、カラスの泣き所を見つけさえすれば、ピストン銃でも獲れる。
 銃を持ち歩いての猟は、不可能であるので、重さより、弾速と精度を重視した銃がよいだろう。そして身を隠す要領がわかれば、あとはいかにして複数獲りに自らを導くか、建物や車を利用することが一般的であるが、別項に記載した、コールによる待ち撃ちも成果がある。
 口径については、一般的には5.5mm となるが、遠い距離での狙撃を考えると、小口径高速にした方が使いやすいはずである。
 小口径でも、重たい弾で1000フィート以上になれば、エネルギーも大きくなるので、50m くらいまでは通用する。しかし、風を考慮した場合は、それ以上のエネルギーを考えた方が得策と言えるだろう。
 カモ猟と口径
 空気銃にとっての大物の中で、一番矢に強いと言われているターゲットである。寒い気候のための分厚い羽毛と、長距離の飛行にともなう、充実した筋肉組織が、防御のための装甲板の役割をしているのである。
 見つけても、相当な距離からの遠射となることが多く、鳥猟においての最大の強力銃を望まざるを得ない対象である。
 特に沿岸部のカモ撃ちとなると、常時風に曝されていることが多いので、さらにその難度は増していく。連発式が有利である。複数獲りのためより、半矢となったときの対処としては、その威力は生きてくる。このターゲットに対しては、プリチャージ銃に勝る銃はないであろう。
 ハンターにとっては、50m から80m までもカバーできるプリチャージ銃を持てば、これほどの幸せはないだろう。しかし、だからと言って、口径はむやみに大口径にすることはない。現在のように、ハイパワーに見合った弾が供給されているので、そのパワーと、距離に適合すれば、口径は5.5mm または、それ以下でも充分対応可能なのである。
 口径が小さく、ハイパワーであれば、それほど大きな口径より、小口径のほうが遙かにフラットな、低伸弾道を描きやすくなる。
もちろん、そのエネルギーの減衰は小さく、途方もない距離でのエネルギーは、そこにまで到達するのである。
 大昔、「大艦巨砲」という言葉があったようだが、まさに、それを修正するがごとく最近の空気銃の性能は、小口径高速の時代が、すぐそこの来ているのである。ただし、その危険性は大きい。
 キジ猟と口径
 大きなターゲットの割には、これほどエネルギーのいらない対象も珍しいだろう。ほとんどの射距離が、30m 以内であるがゆえのエネルギーである。
 遠射意識ばかりに気をとられていると、突然出現した、近距離のゲームの王様を半矢にすることが多くある。つまり、あまりに遠いゼロインは、肝心の獲れるべき大役を果たせないということである。
 精度にいつも心していれば、ガス銃ほどのエネルギーで、「パチン」といって決着してしまうのである。とは言っても、一般的には、口径5.5mm で、25ft-lbs程度が妥当である。何も危険をおかしてまで、小エネルギーに徹する理由は、キジに対してはないのである。
 半矢を心配しているハンターには、連発式のほうが、精神的に安定するであろう。しかし、急所に命中しない限り半矢となることは必至である。
 以上、主要ゲームの口径選択について述べたが、ハンターの考え、技量によって、選択肢の差は大きい。従って、おおよその一般論が適切な表現であったとしても、一ハンターへの適応とはなりにくい。ただ言えることは、すべての銃猟行為においての効果は、そのターゲットへの当たりどころ、精度で、すべては決するということである。
 むやみにパワーを上げても、獲れないハンターには、どのようなパワーをもっても、それほどの期待はできないのである。パワーは、遠い空間や風に対しての対処であり、決して生体への破壊の増長によるわけだはないことを肝に命じていただきたい。
その意識が、感受性豊かな完成された狩猟術
に育っていくことなのである。


  本格派のこだわるポンプ銃の魅力
 現在まで、わが国において、これほどのポンプ銃王国に育った理由の大半は、その経費の安さと、周囲のハンターの大多数がポンプ銃所持者であり、潜在的な層の広さが、その道具に対しての信頼性に結びついた集大成であろう。
 逆側から、少々辛口にみれば、他種に対して供給側のアプローチが鈍重であったことは否めない。
 しかし、多くの先達とその末裔ともいえる現在のポンプ銃派は、その長い歴史の中から様々なエアハンターを生み出してきた。
 スズメ猟派
 国内では極端に減少の一途を辿るハンター達、別項のスズメ猟のごとく、社会的な構造変化により、ごく限られた人達によって達成されるその醍醐味は、今流のプリチャージ銃では不向きと思われるほど、単発、小口径、小エネルギーの世界なのである。
 もちろん彼らは最低の射獲率をいつも自身の基準の中におさめ、それを達成するための最大の努力を惜しまない。この猟の重要事項として、いつもハンターの心から離れずにいる、農家との付き合いかたも、スズメ猟の大きな楽しみにとしているところなどは、正に人としてのハンティングそのものであろう。
 人生の中で、空気銃にめぐり合い、数年の鍛錬は、猟そのものより、人との関わりかた、付き合い方を学べたならば、そのポンプ銃は生きた哲学をも生み出したことになるのである。これほどの役割を成してくれる道具はそう多くはない。
 ポンプ銃の優しさが人をみちびくのかも知れない。プルチャージ銃が盛んに使われるほど、その懐かしさ、優しさを大切に守っていきたいと願うポンプ銃ファンは多いことであろう。
 ポンプ銃は単発である。それゆえ弱い相手に対してはある意味においては、フェアーな行為と感じるハンターもいるようである。つまり、襲われる心配がない狩猟は、弱いもの相手の行為が否めず。その悩みと後ろめたさにとっては、格好の道具なのである。
 単発、ポンピングと、プリチャージ銃からみれば玩具のような存在を、どう生かすか、
その中には小さな力だからこそ、人の知恵と手間を必要としている道具であるがこそ、そこには独特な価値観が存在しているのである。
 ポンプ銃の口径には、4.5mm、5.0mm、5.5mm の三種類がある。それぞれはっきりした個性を持ち合わせている。それは悪までも上限エネルギーが限られている道具の宿命なのである。
 プリチャージ銃であれば、たとえ4.5mm でも、弾速を改善し、エネルギーを上げることが可能であり、4.5mm で5.5mm に匹敵する効果も、今では夢ではない。
 ポンプ銃においての4.5mm は、類い希なる小鳥撃ちの誉れである。しかし、この口径でも10回もしくは、それ以上のポンプ回数を確保できれば、キジやカモを獲ることもできるのである。そのためには相当の覚悟をもっての接近術を身につけなくては成し得ないことなのである。しかるに、狩猟への徹底した精進が必須条件となり、熱心なハンターは、否応なしに、一発必中に埋没していくのである。その道は、真のライフルマン精神の一翼を担う内容が盛りだくさんであること必至である。われわれもこの銃で、様々な狩猟感覚を伝授されてきた。ポンピングと給弾の時間には、長いと感じさせない狩猟感覚が自然と養われる。それはそれ以上早くできない、という条件の猟法をあみ出さずにはおかない環境に、自分がおかれている現実を噛みしめることで、あきらめの中からの尊い贈り物なのであろう。
 ただし、年齢と体力に不安がある人には、薦められる道具ではないことを、供給側は心してなくてはならない。どうしてもこの銃で猟をやりたい老ハンターには、4.5mm 、ポンピング3回でできるスズメ猟を薦める。
  ポンピング操作 {写真}
ポンプ銃の宿命であるポンプ操作。この行為が大好きと言われる御仁はまずいないだろう。しかし嫌いだからと言って、このポンピング操作を正しく行わなければ、すべての能率は悪化の一途を辿ることになる。
 正しいポンプ操作の目的は、正確な一定量をチャンバー内に蓄気することである。蓄気されるポンピングの一工程の様子を表現すると、次のようになる。
 右利きの場合。まず右手でポンプレバー把握を持ち、ゆっくりとレバーを開いていく。その角度が90度を越えたときにシュッという吸気音がするはずである。この時点でワンストローク分の空気がこれから圧縮されるために、シリンダーに入った事になる。
 ゆっくりとレバーを絞っていく。徐々に空気は圧縮されていき、その抵抗も少しずつ上がっていく。ピストン先端(クラウン)とシリンダー底まではまだ少しだけ距離が残っている。さらに押していく。やっとクラウンがシリンダー底に接触した。しかしレバーを握る指が今だシリンダーに接触していない。さらに押し切る。レバーを握っている指がシリンダーにふれた時点がワンストロークの完了である。
 これまでの操作を極端に早く行うことは厳禁である。それは吸気ポートから空気される空気量が単位時間当たりにしてある程度の時間がないと目いっぱい入らないのである。そうは言ってもほんの一瞬の操作で終わる工程であり、写真のような形態をもって行う操作はいくら早くしても限界があり、それ以上の早さは無理である。従って逆に考えれば、この操作である限り極端な早さのポンピングとはならない。
 なんでもそうであるが、人がやってない奇妙な操作には、よほどの見識と体力がない限り、ほとんどの行為は間違った行為の烙印を押されることになる。
 さて、ポンピングをさらに重ねていこう。
これからが本題である。
 ポンピングの回を重ねるごとに、その圧縮行為に必要な力は大きくなっていく。ポンピング8 回の終了手前の工程の様子を説明しよう。
 この回数ともなると、初心者にとってはかなりきつい操作となる。ピストンクラウンが徐々にシリンダー底に近づいていく。まだチャンバーのバルブは開いてくれない。(そのままポンピングレバーを離せば空気はまったく入らず元の7 回分にとどまる)。
 さらにピストンを押していくと、キュッと音がして、バルブ開放と同時に空気がチャンバーに挿入されていく手応えがわかる。さらに押していき、レバーを保持している指にシリンダーが触れた時点で完了である。
 ここで知っていただきたい肝心なことは、ポンピング回数を重ねるに従い、チャンバー内への空気挿入は難しくなっていくということである。それはチャンバー内の圧力が高くなっていけば、シリンダー側がそれ以上の空圧にならなければ、決して挿入されることはないのである。そのときのメカニックを細かく説明すると。
 回を重ねて高圧になっていくと、ピストンクラウンとシリンダー底との距離はほんの少しの間隙をもって空圧挿入の準備が整い、さらにシリンダー内を加圧することで初めてチャンバーのバルブが開き、挿入されることになる。チャンバーが高圧となるほど、その距離、間隙は少なくなるので、10回またはそれ以上の回数では、1 回についての圧力増加は比例的に減退していき、13回ではほんの数m早くなるだけである。{ポンプイング回数とその効果 表}
またポンピング回数当たりの正確性も落ち込んでいく。
 空気銃の弾速
 ポンプ銃の弾速については、それぞれ所持しているポンプ銃によって弾速は相当違ってくる。一例として口径.22/21gr. 弾の弾速を明記したが、ポンプ銃は整備状況によって
、弾速は当然差が出てしまう。ポンプ回数を増やすほどその差が生じ、一定圧入るべき圧力精度も落ちていき、毎回同じ回数ポンピングしているつもりでも、不慣れなその高圧ポンピングでは、弾速も微妙なバラツキになってしまうのである。別項にてポンプ回数は一定量であるべき主旨を執拗に述べている理由がここにある。
 いつも一定量に慣れていることは、そのポンイング操作精度が向上し、結果として安定した弾道を得ることになる。
 また、大きな作動部分を持っているポンプ銃は、撃つごとにその機械的効率は落ち込んでいく。例えば10回ポンプで、10発撃ったときの10発目の弾速と、1 発目の弾速は、明らかに1 発目のほうが速い弾速となる。
 この傾向は、整備状態が悪いほど顕著になるので、数十発撃ち込む射撃大会には、それなりの整備をしなくては、とても安定した弾道は得られない。また、この傾向は口径が大きくなるほど起こりやすくなるので、この点を考慮すると、初心者には小口径が妥当な選択となるであろう。
  小鳥撃ちとゲーム別の狙い目
 小鳥猟を楽しむ必要要件
 キジバト以下の小鳥猟では、すべての銃種の口径は5mm 以下が適し、待ち撃ちなどの数時間、一箇所に隠れている猟法には、動作が少なく、小型、連発性のよいガス銃、プリチャージ銃が最適である。ポンプ銃のような大きな動作、しかも一発ごとポンピングの動作がつきまとう銃には余り合理性はない。 
少々極端な例であるが、プリチャージ銃の側にダイビングタンクを設置して、一日中、一箇所からの狙撃を楽しむことも可能である。その合理性は楽しみ方の違いはあるが、BDC装備(距離によっての弾道補正機構)のスコープを装着した銃ならば、かなりのシーンと条件に適合できるであろう。
 この場合、タンクからの空気供給は長めの耐圧ホースによって直接供給され、ホースが付いたままの射撃となる。この手法は、国内ではほとんど知られていないが、プリチャージ銃による猟が浸透していけば自然と発生していく方法である。日向ぼっこしながら猟友とひっそり行うこともでき、矢先の調査さえ怠らなければ、これほど安全で、能率的な手法はない。
 歩きながらの小鳥撃ちには、可能な限りハイスピードの銃が適する。歩くことと、停止を繰り返しながらの行動は、相手、つまり狩猟鳥から見ればハンターの存在を堂々と暴露しているようなものであるから、そう多くのチャンスを与えてはくれない。そこで、少しの時間は待ち撃ち気味の方法となっていくが、今まで数分間歩き、動き回っていた姿勢は、遠くからそのハンターを観察していた鳥達にとっては危険な相手としか写らないであろう。 それでも、そのハンターを見落とした若い鳥達がヒラリと枝に止まってくれるので、それを待つハンターの銃は速いスピードでなければ、撃った瞬間にパッとかわされてしまうシーンがも再三あり得る。発射音で鳥は気づくが、一瞬の間があり、そのあいだを埋めてくれるのが弾速なのである。{写真ー歩哨中のハンター}


キジ猟
 キジは世界的にみても、鳥猟の王様である。「キジがフィールドからいなくなったなら、鳥猟ハンターはいなくなる」、とさえ言われている、鳥猟にとっては、貴重で高貴なゲームなのである。わが国では童話にも登場していることは、周知の事実である。また、紙幣である一万円札にも登場しており、日本人としての情緒の世界をかたち作っている。
キジ猟にはポンプ銃、またはそれ以上のエネルギーがあれば十分であるう。キジバト撃ちのような神経質な感覚は意外といらない。出現しやすい居場所と、発見しやすい地点さえ確保できれれば、そう困難な相手ではない。
 人はよく使用銃のパワーの点を指摘致するが、余ほどの距離、風でもない限り、一般的に高エネルギーは不要と考えてよいだろう。対象となるすべての鳥には30m では15〜20ft-lbsのエネルギーで十分なのである。
 しかし、半矢の確率が高いのも事実である。この点、ハンターとしての資質を向上させない限り、キジという鳥猟での大物に対して精神的に負けてしまっているハンターが多いのも現実である。こうなると勢い銃のパワーを求めたくなるが、すべての決着は、その当たり所にある。このことを早い時期に認識することがエキスパートへの近道の原点である。
 パワーで獲れたと考えるハンターが多いようであるが、実はパワーではなく、そのハンターの技量で獲れたのだと、私は確信したい。 それは当たりどころ、つまり狙った急所に弾を送り込む技量、すなわち自身がおかれている環境を克服した証なのである。キジが獲れる技量はもちろん、自身の道具と弾道の正しい認識があったからこそなし得た結果である。
 こうした証拠は、私の周りにゴロゴロしている。それは様々なタイプのハンターというサンプルである。あるハンターは「どうしてもキジだと半矢になってしまう」、あるいは「キジバトは獲れてもキジは獲れない」という考え方の裏には、大物に対しての、ある種の覚悟と自覚の欠如に起因する、精神的な気遅れがあるのである。
 この事態は、その当事者にいくら伝えても、その時点では理解できないことが多いようで、後に経験が深くなってきたとき初めてわかるようである。目から鱗が落ちる結果となり、これが大きな岐路となって、エキスパートに近づいていくのである。
 キジ猟は、初めてゲームに出会ったそのときに、そのハンターの性格、技量が明確になる。初めてのキジとの対峙で、キジを仕留めたハンターの多くは高い資質に恵まれている人であり、もしくは良き指導者からの適切なアドバイスを素直に受け入れていたハンターでもある。
 私がここで「ハイパワー不要」と執拗に書き記すわけは、キジの性格に起因しているところが大である。キジは音に対しては比較的鈍感なほうである。音に反応しないのではなく、ハンターが発する音源にはいつも敏感に感じているが、ハンターが不用意な音さえ出さないで行動すれば、キジはそれほど早く逃げの行動に移らないのである。
 結論を言うと、キジには接近させてくれる変な性格があるのである。キジ猟の射獲距離が30m 以内が一番多ことも、この事実を物語っている。
 キジは自身の身体に弾が触れない限り、すぐには飛んだり、走ったりしないことが比較的多い、変わった鳥である。ただし、動き出したときの行動は、ハンターが動くたびに遠のいて行くのである。従って、走って遠のいて行く移動標的に向かって発砲するなどと、愚かな行為は、よほどの熟練者でない限り、慎むべきである。
 キジのアプローチ作戦
 カモと違い、標的となるキジの発見に全力で挑戦することになる。発見、しかしハンターにとっては今初めて発見したわけであるが、当のキジはさにあらず、かなり前から人の存在には気づいていたのである。防御一方の生き物が特に神から与えられた特権である。
 キジからすると、それが自身に危害を及ぼす危険な者なのかどうか迷ってしまう時間帯が必ずあるようである。この時間帯にであったハンターが幸運となるか、不運となるかは、ハンター自身が「彼は迷っている」という感覚を理解したうえで作戦を練るか、ただ闇雲に攻め立てるかで、後にくるかも知れない挽回作戦 (逃げられてもなお作戦を立て直して行う捜索猟) に大いに影響してくる。
 ゲームは見えていても、発砲チャンスとならない場合は、あまり相手を刺激して余分な恐怖感を抱かせる前に、少々の距離を開き、静かに観察してみよう。キジが平然としていて、再び採餌するようであれば攻撃準備を、反対にそわそわ落ちつかず、徐々に身を隠すエリアへの移動を決行しだしたならば、ハンターは決して近づかず、むしろ遠のきながら、ゲームをよく監視できうる場所に静かに後退しよう。監視可能な地点がない場合は、そのエリアからしばらく撤退したほうが得策となる。
 その日、または次の機会にも必ず出会えることを確信して、いたずらに大切な猟域を恐怖地帯に変貌させる必要性はまったくない。
ゲームを発見しても獲れないハンターの根元は、この辺にもその要素が潜んでいる。
 ゲームが逃げもせず、その場に座り込んだならば作戦を練り直してみよう。キジは危険はについて感じたものの、脱兎のごとく逃げないのは、ハンターの撤退が気にいったのか、ここにいれば見つからないと考えたと、一応ハンターは解釈して作戦を練る。
 この際、最も注意する点は、あまりキジの全容が明らかになるほどの位置にハンターは居座らないことである。キジがよく見えるということは、キジからもハンターの行動が手に取るように見えてしまうことである。小さな狙撃ポイントがスコープに捕捉できればよいことである。しかし、あの赤い顔が見えないうちは狙撃チャンスとはならないだろう。顔が見えず胴体だけでの発砲は、無謀な発砲となる。
 さらに近づくときは、可能な限り身を低く、場合によっては匍匐前進となる。あと数mで狙撃ポイントとなったならば、ゆっくりと自身の頭を回し、周囲の状況 (一般人または猟友) に危険や特別な変化が起きていないことを確認してから、次の行動に移っていく。と言うことは、ハンターが一点に気持ちを集中しているときは、周りで何が起こっているか気づかない場合があるからである。
 できるだけゲームをスコープに捕捉しながら接近するほうがよいだろう。それもじっくりと。しかし、これだけの思考作戦を持ってしても、キジのほうが一枚も二枚も上手であることを意識し、いつも身を挺して対処することである。
 いよいよスコープにとらえたゲームに発砲する。しかし、スコープに入っているキジは、それを感じているのか、そわそわし出すことがある。もし見失ったならば、静かにして、その場に数十分自身を釘付けにしておく。
 スコープの倍率は、その状況に同調するようそのたびに変えなければならない場合もあるだろう。また、そのままキジは発見できないこともある。
 もし違う方向に出現したゲームに発砲し、半矢となったならば、まず発見のチャンスはない。特に走り出したキジに対して、弾速の遅い空気銃は不利である。こうした状況では、発砲するより、挽回作戦を考え、再び巡り会えるチャンスをハンターが作りあげたほうが賢明である。
 フィールドが開けていて、見通しの良い場所のほうが撃ちやすく見えるが、果たして、キジはハンターの観察に対して、のんびりしているでだろうか。見通しの良い場所では、彼らは決して気を許してはいない。そのようなところでは必ず走って逃避することがキジらの習性でもある。従って、ハンターからすると、キジの隠れる環境が近くに存在していたほうが好条件となる。一にも二にもキジの気持ちが落ち着くことが、ハンターが獲れる一番の要素なのである。決して攻め尽くして獲れる相手ではないのだから。
 また、キジが一箇所に居座って、隠れたら、隠れている環境を壊してまで覗いてはいけない。キジは隠れたつもりになっているのだから。
 発砲チャンスと射獲例
 私の住まいの周辺は、キジの王国である。繁殖期ともなると、夜中でもケンケン雄キジの声がしょっちゅう聞かれる。彼らの生活ぶりを見てみると、雄キジにはあまり賢いとは言えない行動が多く見受けられる。雌が近くにいる場合は、雌を結果としてかばうあまりの行動なのか、否応なしに身を暴露していることがある。
 これは繁殖期が近づくほど顕著になり、ある程度の距離までは許容している。その状況によっては、思いもしない距離まで接近を許すことになる。ハンターにおいては、この性格的な落とし穴が理解できれば、相当な武器となるであろう。
 キジに対して、遠くから徐々に近づいて行くと、キジはその距離が詰まるに従い、徐々に遠のいて行こうとする。キジが逃げようとする方角に気を逸らした瞬間にサッと、用意していた場所に人が身を隠すと、キジには明らかに動揺している様子が伺える。見えなくなった相手がどうしたのか、心配になるのか、首を高く、視線を方々に張り巡らしている。
そうこうしているうちに、キジは人を確認すると一応安心したのか、また、ゆっくり移動して行く。
 キジは人が見えなくなり、不安になって立ち止まる  そして首まで長くしたその姿は、ジッと辛抱してスコープ越しにチャンスをうかがっていたハンターにとって、もうその標的は肉の塊と同じことであろう。
 精度によって変化する狙点と角度
 近い距離で精度に自信あれば、首元または、それ以上を狙点とし、それほど自信のない距離であれば、キジの急所が、垂直に一直線になる、正面か背面を撃てる角度になるまで、待つべきである。距離がある場合は、キジも比較的ハンターを意識しないので、落ち着いてその角度になるまで、待つチャンスはあるものである。
 肉薄した距離での対処
 キジとの遭遇では、意外と近距離、それも5mなどという場合が、長い経験の中では、何回か訪れる。その場での発砲は禁物である。なぜならば、キジはハンターが、断りもなしに、ずかずかと踏み込んでくる様の一部始終を見ており、しかし、そのハンターが、キジには明らかにに気付いていない素振りに、キジはそれほどの危険をハンターに感じないままに、ここまでの近距離を許してしまったわけであり、キジがハンターに望むことは「今さら不自然な行動はない」と、キジは感じているからである。ハンターは大きなアクションを慎み、徐々に後退して、10m 前後または、それ以上の距離での、発砲とすることが望ましいであろう。
 超遠射でのテクニック
 距離70m を一発で仕留めるチャンスは、まずない。それはそれほどの距離を想定した、照準が用意されていないことが、ほとんどの原因となろう。その場合は、その距離での発砲は慎むべきであるが、照準が用意されている。または、用意できる場合があるのである。
 照準の用意とは、レンジファインダーでの距離測定とスコープのBDC(弾道補正機構)により、その目的は、達せられる。
 問題は、後者の用意されていない場合であるが、まず、ハンターはキジの距離とほぼ同一距離に、着弾の確認が容易な地面などがあるか確認する。キジより横数メートルに向けて一発撃ってみる。着弾が確認でき、スコープレチクル上で、どの位置に着弾したのかを、レチクル上での、確認をするのである。つまり、その距離では、どのくらい着弾が下がっているのかを、実際にキジの近くに、撃って確かめるのである。これほどの距離では、キジは1発や2発の着弾では、逃げないことが多いのである。弾道がどのくらいドロップしているのかが、判明したならば、その数値分、狙い越しして、発砲するのである。ただし、風がないことが条件である。
 キジの生活は、大多数の時間を採餌に費やしているが、砂あびの習慣もある。皮膚や羽などを清潔に保つには、大切な日課となり、キジがこの動作に気をとられている時間帯は発砲チャンスである。
 しかし、うずくまったその形態は、ターゲットとしては、低く小さなサイズになるので、狙点は当然首元から上に限定される。可能な限り首を伸ばした状態のとき発砲するが、どうしても首を伸ばさない場合は、ハンターが小さな音を発っしてみよう。キジはその音の正体を知るために、ハンターの都合通りにしてくれるかも知れない。もちろんキジをスコープで捉えながら。
 胴体を撃っても、立っているキジとは、異なる急所になるので、半矢の可能性が高い。
 どのような状況でもそうであるが、その猟場でのゲームの動向、行動傾向をいち早く知ることである。付場はもちろんのこと、採餌場がどこで、いつごろ来るのか。水場はどこに、歩き回るコースは、雌との同行は、足跡は、などと探求すればするほど切りがないほどいくらでも思いつく。何せ国鳥なのだから。
 キジとの攻防戦の決め手
 散弾銃では、あの轟音と恐怖のどん底に落とし入れる犬の存在は、キジにとってその日は逃げれられたとしても、一日中その恐怖がつきまとい、その日の猟場は恐怖の猟場となり、空気銃を持っての狩猟には向かない猟場となる。
 一発の轟音が及ぼす影響は、その小さなエリアに棲むすべての生き物に伝わり、その日、追いまくられなかったキジにも、同等の恐怖が伝えられこと事であろう。その日の彼らは、やたらに神経質になり、場合によっては、その日は大きなブッシュ深く潜り込む結果となる。
 空気銃猟は、相手にあまり恐怖感を与えないで渉猟できる。たとえゲームに逃げられたとしても、相手のダメージによっては、その日またゲームとして蘇ってくれる可能性をいつも秘めている、大変面白い猟法である。
 いくつかの猟場を繰り返し巡回することによって、ゲームを手中にすることも多く、出会いの時間帯を経験的に割り出すことができるようになれば、一段と洗練されたハンターとも言える。
 キジが歩いている側には、茂みや草原、畑、生け垣、樹林が必ずある。つまり、キジにとって安心できるコースや場所は、危険を感じたなら即座に隠れることができる環境が条件なのである。ハンターは、この部分を集中して捜索すれば、きっと能率良い結果となるはずである。しかし、前述のごとく、ゲームが身を隠すことのできないエリアは、たとえ発見しても、最も困難な相手となるので、少々の時間をゲームに与えてから、落ち着いた頃に再度チャレンジすることである。幸いゲームに出会ったら、何でもすぐに獲るための行動に移ることは必ずしも得策とは限らない。ハンディなしの勝負では、決してハンターが有利になることはない。とにかく相手が落ち着くまで待つことが大切である。たとえ飛ばずとも、キジが一度走り出したなら、空気銃ごときで急所に当てることは、単なる偶然性に頼った空虚なハンティングとなる。
 ハンターである限り、ゲームが獲れなくてはステップアップできない。獲ることが最大の経験となり、獲れる自信がそのハンターを大きくしていく原動力なのである。
 大いなる経験と、深い配慮に裏付けされたその技術は、一度飛ばれたゲームにも挽回作戦を開始できる。すなわち追い返し猟である。
キジのあの重たい体で、数百m飛ぶことは、キジにとって相当のハンディとなる。一番彼らに不可欠な警戒心も失せ、ただボーとしていなければならなくなったゲームは、ハンターにとって、このうえないいご馳走である。
 発見したときのキジは、決まってジーとしている割には、それほど安全な場所ではないところに居座っている。おそらく彼らの記憶因子の中には、これだけ飛んだのだから再度襲われるといった経験が、それほどないのである。キジの習性からか、長い飛行の末に着地する場所は比較的開けた場所が多く、飛行距離が伸びほど程思考能力は減退するようである。普段の何気ない飛行では、着地すると一目散に安全な暗がりに飛び込むが、恐怖と一緒に強制的に飛ばされた、その距離、その場所では思考もなく、暗がりの安全地帯への移動もままならないのである。
 キジはニワトリとかなり類似している。決定的に違うことは、キジは自信の力だけで生き延びていかなければならず、採餌する場所や、そこまでにいたる行動線上の危険を回避しなくては、明日という日を拝めない点である。これが野生の掟であり、ハンターという最大の敵を彼らはいつも猟場で意識している。従って、ハンターもその現実を理解して対峙すべきであろう。
射獲率を上げるための条件 
 いつもそうなってしまう五目猟やキジバト撃ちは、一時やめることである。目先に出合ったキジバトを撃とうと身構えたら、下にキジがうずくまっているかも知れないのである。つまり、キジバトが目的だとしたら、その目的は達せられるだろうが、キジが出たなら、キジを撃ちたいと思うのは当たり前のことである。
 ほとんどのハンターは五目猟になるようだが、よくキジを手中にしているハンターを見れば、自分もそうしたいと思うのも人情である。しかし、キジをよく獲れるハンターのほとんどは、キジ狙いの目で常にフィールドを捜索しているのである。つまり、捜索対象が違うと、捜査線の質、角度、時間が微妙に異なってくるのである。特に捜査線である視線の位置が違い、キジの一番いそうなポイントに力点を集中しない限り、その能率は上がらないのである。
 その証拠に、五目猟のハンターと共猟すると、必ずその猟果は落ち込む。この場合のキジ猟では、五目猟に邪魔されているかたちになっており、運良くキジに出合ったとしても、積極的な捜索による結果ではない。キジに限らずゲームを発見するには、それなりのプロセスをこなさなければならない。それにはその人の精神的な影響は大きいものである。
 たまたま初心者(ビギナー)が、ゲームがどこに多くいるか理解しないでフィールドに立てば、全域について全神経を総動員することになり、時間とともにその人の集中力は落ちていく。たとえ小さなエリアでも、そのハンターにとっては大変な労働になり、一時間もしないうちに、自身が気がつかないままに、すでに気持ちは散漫になり、本来、注目すべきポイントも見逃して行く。
 ハンティングの醍醐味は、偶然性には存在しない。その判断と決断力が、はっきりとした結果となって出現することにあります。
 たとえその日一日中歩き回った結果、大した猟果も得られなくとも、自分自身の信念を一日中貫き通した自分に、自信を持つべきであり、いたずらに妥協しないことである。その積み重ねによって、近い将来、必ずやって来る大きな障壁は簡単に崩れ去ることであろう。
 初心者に勧めたい単独猟
ビギナーにとってなすべきことは多いが、人に学ぶことから始めることが妥当であろう。装薬銃で猟をしているハンターから、キジの付場や、ゲームの一日の生活ぶりなどをよく学んでからフィールドに立てば、今までより、違った見方も生まれてくるはずである。また、
出猟するたびに新しい発見や感動を身をもって受け止めれば、より充実した狩猟感を持つことができるであろう。
 猟友との共猟も楽しいが、たまには単独で、草原や畑を眺め、観察してみよう。そこには単独だから、ある何か大きなプロセスが発見できるはずである。このプロセスがハンターにとって一番美味しいところであり、そのハンターの分岐点ともなるのである。複数になれば人間関係が発生し、ハンティングそのものの本質を複雑にし、ハンターのステップアップの障害とも成り得るのである。
 ハンターにとっての終着駅は単独猟であると、私は確信している。興奮した目でゲームと向き合うには、一対一しかあり得ない。すまし顔してゲームを手中にしているつもりでも、心の感動は抑制しきれないことを経験者は知っているのである。その雰囲気にどっぷり浸かり、最高に満足した結果は、自身に対しての満足であり、決して人に語る必要すら起きない出来事なのである。
 ゲームを捜索、発見するには、「そこにゲームがいる」と、自分を信じることから始まる。そして、目で見る前に心のどこかで感じるように心がけることである。「そこにはいないよ」と、どこからか声がしても、自身が納得できないのであれば、行動に移すべきではない
 フィールドは生きており、常に移り変わっているのである。その変化をいち早く察知することは、世にいう経営理論と同じであろう。
 人の言葉のほとんどには一般論が多くあり、個々の状態、条件は意外と異なっていることが多いものである。通常、「よく晴れた日には獲れな」とか、「そこにいたキジは、。この間獲ったからもういないよ」などとよく言われるが、とんでもない間違いである。いつも私が実行している事実とは反対を信じているハンターは多いようである。確かに、そのような事実も多いが、それだけではないのである。
 可能な限り拡大された視野で物を感じ、物事には丁寧に対処して、辛抱強く気持ちを維持し続ける態度は、残念ながら欧米に先を越されているような気がしてならない。これは私だけなのであろうか。
 捜索意欲を増強しよう。「発見できる」という自信さえ持てば、その場凌ぎの無理な弾道を使うこともなく、次の機会に温存できる。捜索の結果、ゲームとのすばらしい駆け引きが、最大の醍醐味だと知ったなら、自信に裏付けられた範疇で狩猟を楽しめばよいのであり、それが安全への近道となるのである。
 狩猟という太古からの息吹を感じ、現代社会において、自身の位置が今どこにあるのか、狩猟を通して、常に知っていたいものである。


 キジとの攻防例1
1.待つこと一時間、危険を感じて、一度採餌場をやむなく離れたキジも空腹には勝てず、その美しい姿を再び現した。
 キジにとって身をかがめてもその身を隠せないところは、常に落ち着かない様で、結果として、走りたがる様です。 
2.とりあえず、ネギ畑に逃げ込み、いつもの座り込みを決め込む。キジにとって座る行為は精神的に安定するらしい様で、何か考え事をしている様にも見受けられる。
3.すでにハンタの存在を意識しており、首を伸ばして、しきりにこちらを伺っている。
 この時ハンターはスコープに捕らえて見ているか、銃を構えず肉眼で見ているかで勝負が決まってしまうことが多いものです。
 つまり、キジが座り込んだ時点で、いつでも発射準備が整って居る場合と、チャンスが巡って来てから、銃口を向ける場合とでは、キジの感じ方が違うのです。
 ハンターはそれ以上のアクションを起こさずに発射出来るのと、その時点でわざわざアクションを起こしてから発射するのとは、条件の差は大きくなります。
 ゲームが座り込もうとしている時に、ハンターもスコープに捕捉する行動は、行動学的には、互いにその目的とする行動中は、精神的にそれ以外に対しての注意行動に軽薄性が生まれます。ここをハンターは見逃さず、即座に準備行動に入る訳です。
 相手がジッとハンターを見据えてからでは、ハンターはアクションを起こすチャンスは失われ、次のチャンスが来るまで、辛抱強く待つ事が、機会を伺う行動学と成り得るのです。
 この相手の行動アクションとの連動を覚えない限り、ジッと辛抱している意味の殆どは無意味なものになります。ゲームを発見してから、撃つ準備しても支障の無い環境ならば良いですが、すでにゲームから注目されている状況では、この位の思考が無ければスナイパーとは言えないでしょう。
 ただし、引き金を落とす寸前までは、両眼でスコープと周囲に気を遣う必要が有るでしょう。
4.キジからすると、気を配った結果、ハンターからのアクションも起きないので、目的の採餌場に向かって歩き出した。
5,6.突然、キジが走り出した。ハンター自身微動だにせずに居た筈なのに....キジは何を感じたのでしょうか。
 ハンターがそのまま見て居ると、キジはそこが走り難いのか、手前の何も障害の無いところまで移動してから、さらに走る、走る。
7.無効にある採餌場に向かって走って行く。なるほどトウモロコシ畑で一休みか。
8.やはり一休みであった。この時距離、時間に余裕があれば、先回りして待ち受けることになる。
9.再びキジは身を曝して走り出す。
10. やっと採餌場は目前に迫った。しかしこの時ハンターのスコープに捕られていたならば、そのハンターは、エキスパートでしょう。11. そもそもキジが発見されることになった原因は、この足跡。かなり感想している畑なのに、この様にはっきりとその痕跡ま残っていることは、直前までキジが存在していた証なのです。
キジとの攻防例2
1.茂みの根本に居るキジを発見。
 始め同じところを見た筈であるが発見に至らず、「ここには必ず居る」と確信した結果、更なる双眼鏡捜索により発見に至った訳である。その時はチラッと見えたあの赤い顔が確認され、それが始まりとなりました。
 待つこと15分、やっと動き出した。
2.出た、首から上だが、盛んにこちらを気にしている。なかなか動かない。何を感じているのでしょう。
3.ちょっと気を許していたら、背を低くして進んだのか、10メートル位右に移動していた。
 キジは隠れていた積もりであったならば、スコープで捕捉している程度のアクションでは気にしない筈の距離ですが。
4.一端人家に接近しながら身を曝して走り出した。まるでハンターが人家に向かって撃てない事を知っているかの様に。
5.あのボサに向かって、走る走る。とても捕捉するチャンスはない。
6.5,6分、ぼさ7の根本でジッとしていたが、姿を現し、こちらを伺っている。この時点でスコープに納めていたならば上出来である。
7.匍匐前進し、肉薄して行く。当のキジは、一体何が近づいて来るのかと、少しずつ移動しながら迷っている様である。最大のチャンス到来。
 野生動物にとって、そこに何かが存在し、近づいて来る事は、ハンターがキジを発見する遙か以前から感じていた筈であると考えていた方が妥当でしょう。
 しかし彼らからすると、どの様な相手かを知る前に行動に移ることはありませんので、この曖昧な空間が、ハンターのチャンスとなりますが、殆どは距離が開いている時点であり、その事は、ハンターの知るよしもありません。その時の大きな手助けになる要素が、「そこにはキジが居る」という確信であり、それが執拗なる思考へと導入して行く原点になります。
場合によってはカモフラージュに切り替えたり、匍匐を実行して、その空間までのアプローチを完成させたり、可能な限りを尽くさない限り、その大切な時間帯をハンターは作り出す事は出来ません。
 ハンターの思考が勝つか負けるかは、全てハンター自身の責任であり、あいての生命を賭けて闘う訳であれば、偶然性に頼った遭遇でのハンティングなどは、キジにとっては単なる交通事故の様なものであります。
 人が行う狩猟のすばらしいところは、自身の信念がはっきりとした目的と結果によって証明されることであり、決して偶発的な現象を追い回すことではないのです。


  カモ猟
 おそらく国内での空気銃猟の中での、鳥猟で、カモは一番撃たれ強い相手であろう。また、音、動きに対しても相当な警戒心を習慣的に兼ね備えているゲームなので、一発必中が大原則となる。警戒心の強い特性などは群れで生活する動物の必然的宿命である。
 このカモに対峙する銃種は、基本的にはキジと同じでよいはずであるが、大きく違う点は、地方によっては50mまたはそれ以上の距離の克服に心がけなくてはならないことである。
 最適な銃はプリチャージ銃に当然なる。距離、風を考えると、口径5mmで25ft-lbs以上、口径5.5mm で40ft-lbs以上、口径6.35mmでは60ft-lbs以上が確実性を増すための望ましいエネルギーだと思う。
 ここに列記した性能データは国内においては一握りの会社でしか、供給していないので、このデータに近い精度の良い銃が最低でも必要となる。特に口径6.35mm(口径.25) で国内調達したものはエネルギー不足のため困難な行為をあえて行っいることになる。
 本来は、口径を小さくして弾速を上げ、パワーに見合った、重たく精度の良い弾を使ったほうが遙かに効率的なのである。大きな口径は銃口エネルギーが距離が長くなるにつれて急激に減衰し、距離40〜50M で逆転してしまうので、これより小口径に軍配が上がる。
 いかに捜索し、いかに接近するか
 カモの捜索は、彼らが水面をバックとしているときは、容易に発見できる。しかし、発見を難しくしているときは、水辺から上がったときであり、石の上でじっとしている、いわゆる石化けしている状況であるが、キジの捜索からくらべれば、それほどの難度はない。
 彼らの生活ぶりは、常に暖かな日よりを、極端に好む。彼らの生活の中には、いつも冷たい水面があり、ことあるごとに体温を温めずにはいられないのである。それは水鳥の宿命でもあろう。水面にいるときの彼らの警戒心は、最高レベルに達しているので、相当な配慮に心がけなければ、飛ばれてしまう。群れで警戒しているのだから、それだけ警戒網が厳重ということになる。
 しかし、採餌の時間が過ぎ、毛繕いと昼寝時は、目もうつろで、じーっと石化けしている。特に首を後ろに折り曲げ、背中に頭を沈めているときは、静かに静かに、にじり寄るチャンスなのである。ハイターは銃の先端に触れるものに注意しながら、そーと匍匐前進である。もちろん弾は装填済みである。子ガモが確認できたなら、子ガモを撃ってみよう。
運がよければ母ガモは戻ることがある。または、母ガモを撃てば、小ガモはそのまま残る可能性がある。この親子獲りが可能な時期は、初猟のころで、まだ警戒心もなく、小ガモも経験不足な時期である。
 カモに対しての接近術は、匍匐が適当である場合いが多いが、いざ狙撃という一瞬が、一番難しいポイントである。ここで一押しすれば視野にカモは入る。確信したならば、5分以上の沈黙時間を設けよう。このときカモはとうに気付いている場合が多く、それをやり過ごすためには、オトボケ期間が必要なのである。「あれだけ静かに、執拗な操作と仕草をしたのに」のすべては、この時間帯を待つか、待たないかに、かかっているのである。
 その時間帯を持ったのに、飛ばれてしまった原因は、カモはすでにハンターを強く意識していて、ハンターが少しでも動いたなら、飛ぼうと用意していたに過ぎないのである。つまり、遥か初めの段階で、カモに警戒される要因を、ハンター自らカモに与えていたのであろう。
 射獲率の高い狙点と撃ち方
 急所に当てることにおいては、キジの場合と何ら変わるところは存在していない。
 異なるところは、彼らが生活の場としているところが水場であり、ほとんどの射角は、撃ち下ろしになることである。
 一番有利な背面撃ちが多く、撃ち上げはない。水面で泳いでいる彼らは、キジなどと違って、その角度を頻繁に変えるので、背面が現れるのを待っての、射撃が妥当である。距離が伸びるほどその射角は水平撃ちに近くなり、その確率を減衰していく。
 射獲率の向上には、その射角による優位性を、ハンターがどのように導き出せるかにかかってくる。
 優位性の基本は、
1弾の進入角度が、獲物表面に直角に近いこと。
2鳥体表面近くに重要臓器(心臓、肺臓、肝臓、脊髄、脳などの横隔膜より前に位置する)
が位置していること。
3垂直線上に長い急所が配列されていること。
 体内に進入した弾は、堅い骨格に衝突すると、思わぬ方向にその被害を拡大していく(
タンブリング) 。場合によっては、弾はいくつかに分裂し、カモにとっての被害は甚大なものに波及していく。しかし、この効果はハンターが計り知ることはないので、一番確率の高い、表面的な狙点に絞られる。
 狙点の優位性の基本は、垂直に伸びる急所の大きさと長さである。空気銃狩猟でのカモ猟は、距離との闘いでもある。目測を数メートル誤ると、狙点に着弾しないのである。しかし、長く垂直に伸びる急所は、その距離を許容してくれるのである。つまり、その射角である背面撃ちができれば、20m 前後の距離誤差までをも、許容できるのである。しかし、遠い距離では、水平撃ちになっていくので、その期待は薄くなる。ただし、この場合における、ひとつの考え方がある。背面撃ちになる状況は、弾道の湾曲によっても起きるのである。そのケースは、比較的低いエネルギーの弾道によって生み出される。湾曲した弾道は、いったん上に向かって撃ち出され、獲物近くでは、撃ち下ろし角度で、獲物に衝突するのである。ポンプ銃やピストン銃で、50m から、それ以上の距離を撃つと、この弾道となる。私が数年前70m のキジを16ft-lbsのエネルギーで獲ったものが、その実例である。 カモ猟はエアハンターにとっては、最大の贈り物を授けてくれる。法規上キジより何倍も獲れ、その肉の猟も半端ではない。しかし、一端その相手に対峙してみると、そう易々とは接近させてくれない。カモを発見すると、ハンターはそれに吸い寄せられるように、接近してしまうが、川の様相や人家の配置を考慮した方策を持たない限り、成功はおぼつかないであろう。その状況によっては、発見と同時に、撤退することも必要な事態は多いものである。闇雲に攻めても絶対相手にしてくれないのが、カモである。
 大きな群れを発見したなら、手を叩くなどして、カモの群れの分断をはかることも得策である。しかし、その落ち着き先がどこなのかを、前もって把握していなければ、何にもならない。
  写真のような川幅が狭い用水路などは、エアハンターの格好の猟場であるが、狭いということは、そこに接近してくる一般人の生活の場があり、それを決して無視しないことである。うまく農家などと付き合えれば、条件のよい庭先からの発砲も可能かも知れない。 空気銃猟は、周りに生活している人達との、コミニュケーションによっても、その成果は違ってくるので、人との関係を重視した狩猟が、本来の持ち味になるかも知れない。
 本格的なデコイ猟のすすめ 
 カモの待ち撃ちには、デコイを使用したデコイ猟が一般的ある。
 できるだけ多くのデコイを川の要所に散開させ、静かに待機する。コール笛の使用も効果的であり、その練習も当然、必要となる。
 カモの待ち撃ちとなると、トヤを設営しての猟が昔から普及している。空気銃でも同じ
行為が充分成り立つのである。
 この猟法においては、先達であるその道の資料から読み取っていただくとして、空気銃を使った場合のポイントに、話しを進めよう。
 空気銃の場合は、根本的には飛ぶ鳥にはアプローチしないので、屋根付きのトヤに身を隠し、依託射撃でカモを狙撃することになる。
 トヤの位置を決めることから始まるが、この事項が一番重要である。人家、人の接近、弾道の行方はもちろんであるが、銃眼から獲物を捉えたときの、発砲範囲をどのあたりまでにするのか、きめておくべきある。空気銃での狙撃であるから、空に向かっては発砲しないので、すべては水面に向かう発砲である。
明け方と夕方がチャンスの場所と、昼前後の場所に分かれるので、数カ所の設営が実現すれば、その効果と楽しみは倍加する。ただし、トヤの設営するにあたり、移動式のトヤは便利であるが、設営する機会がいつなのかで、明け方のトヤ猟は厳しくなる。つまり、明け方に狭い川で猟をする空気銃の場合は、そこにカモが当然いる場合があり、そうだとするならば、前もってトヤの設営を、違う日に完了していなくてはならないのである。
 銃眼となる窓には、可能な限り小さく、トヤの内部は暗くなるよう、配置などに配慮すべきであろう。そして、トヤの外部はできるだけ周囲の環境にとけ込むような状況を作りたい。
 デコイの種類は、相当な数であり、電動式まであり、その応用範囲は大変広く、すべて輸入品に依存しているので、その道に詳しいお店に、アドバイスを受けるべきである。
 どのような空気銃猟にも言えることであるが、エアハンターは、自身で犬の替わりまで遂行しなくては、その目的を達せられない。しかも、犬のような嗅覚は持ち合わせていない中での狩猟である。しかるに、エアハンターがそれを極めようとする段階で、対峙する相手の気持ちまでをも図ろうとするのである。
 犬のいないエアハンターが一番困るのは、命中したのはいいが、川を流れていく獲物の回収である。小さな川ならバカナガを履いていればことが足りるが、大きめの川では、ちょっと抵抗があるハンターには、カモキャッチャーなるものを自作すれば、割合簡単に活用できるので、試していただきたい。。
 空気銃猟は、犬との共猟を楽しむ散弾猟とは、基本的発想から違うのであり、そこにエアハンターの英知が光ってくるのである。


 キジバト猟
 コジュケイ猟
 ヒヨドリ猟


 スズメ猟 {スズメ猟写真}
 昔の空気銃猟と言えば、このスズメ猟がポピュラーなターゲットとなっていた時代は比較的長かった。その頃の狩猟については、猟とは無縁の人達からも、現在より遙かに柔軟な処遇を受けていたが、昨今はスズメと生活圏を共にする農家までもが、その行為に否定的な状況である。しかし、スズメは身近なゲームだけに、空気銃猟の原点えあることは否めない。
 人の生活圏が付場
 スズメ猟は最も人家、つまり人の生活圏に入り込んでの猟法にならざるを得ない。スズメ1羽からの食材としての価値観を考えると、どうしても数十羽という単位が目標となる。、そうであれば可能な限り群れなす一群が常時集まるところにアプローチする状況が多くなる。
 スズメが生活圏としている人家周辺に接近して行くことが必然であれば、現在の社会的な狩猟の立場を考えると、そのハンターが潜在的に持ち備えている人としての品格によって、受け入れサイドの状況に差が出てくる。
従って、従って、昔からその土地に留まって生活している農家とのスムーズな付き合いは、この猟法にとっての最大条件である。
 今年76歳の老練なるハンター曰く、「農家の方は、外来の話を待っている。新しい情報を人との付き合いの中に求めている。決してハンターを嫌がっている農家だけではなく、付き合い方によっては、考えもしなかった鷹揚さを持っているのが、農家なのである。
 そして、その付き合いの中には品物の遣り取りが、物々交換のごとく存在している。カラスよけに猟果のカラスを手土産に挨拶が成立する場合や、ごく自然な感情からの駄菓子の遣り取りなどが、農作物の土産を頂戴することにもなる。
 中には、獲ったスズメやキジバトをもらってくれる農家も意外とあり、ハンターが勝手に判断している農家意識にも、農家としての不文律が毅然と存在していることを知るべきである」と。
 農家周辺にスズメが集まりやすい理由は、もちろん、餌がその中心にある。家畜類を飼っていれば、そのおこぼれがあり、果樹の甘い香りがさらに彼らの食欲をそそる結果になるのである。そして屋敷を一巡してみれば、さらに頷ける状況も見つかる。農機具から始まって種々雑多なものが、あちらこちらに点在している環境は、スズメにとっては雨宿りや寝場所、そして遊び場ともなるのである。
 美しく整った現代風な環境には、彼らはちょっと寄る程度の接点しか持たず、あくまでも始終留まる場所は、何と言っても農家以外ないのである。
 効率のよい狩り方
 スズメ撃ちは、パーン、飛散、パーン、飛散の繰り返しの中で、一日そこにいても必ず違う群れ、同じ群れと、入れ替わり立ち代わり同じ場所に集まるのが最高の猟場となる。一群れ1羽の射獲が原則になるが、さらに効率をあげるには、できるだけ少ない群れ、1羽もしくは2羽ぐらいが移って来たなら、即座に撃ち落とすことである。つまり、後続部隊に気づかれる前に落としてしまうことである。それも確実に即死させるのが鉄則である。半矢にすると、すぐに後続部隊に伝わってしまい、その現場での猟は終止符が打たれる。 小さなスズメだからと言ってあ侮るなかれ、彼らの感受性は、キジバトなどとは比べものにならないくらい研ぎ澄まされており、カラスのように銃の存在を見分けるのである。
 ハンターは決してスズメに近寄らず、射程距離に来るまで、暗い陰の中でのんびり待つのである。つまり、この猟で最重要項目である、スズメから身を隠す技量が必要である。この技術を身につけなければ、とても合理的な猟法とはなり得ず、その日に数羽獲れたとしても、数週間はスズメが集まる環境に回復しないのである。
 いくら細心の神経を張り巡らしても、命を賭けている彼らは本能的にその状況を判断さしてしまい、毎日同じ場所での猟は困難である。従って、可能な限り農家との付き合いの数を増し、数多くの付き場情報を収集しなければ先行きの猟がおぼつかなくなる。
 軽率に初心者を同行すれば、間違いなく、その効率は落ちていく。それほどに現在のスズメ猟とは、かなりのレベルをもって対処しない限り、完成された狩猟とはなり得ない。
 キジ1羽の重さに匹敵するスズメを獲るとしたならば、恐らく日本でも指折りの思慮深い、まさにプロと呼ぶに相応しいハンターでなければできない領域である。だからこそ、そこには他の猟にない魅力が潜在しているのである。その老練なハンター曰く、「スズメ猟はピーナッツやポテトチップである。いくら撃っても飽きることなく、病みつきになってしまう」と。
 人家周りという、ごく限られた環境に留まっての行為に、それ程の奥深さが隠されていることに気づくハンターは少ないが、数十年の歳月を飽きることなく続けてきたハンターの言葉には、そこに、ある種の尊い重みと説得力を感じずにはいられない。
 話を農家の庭先に戻そう。たまに屋敷の裏を見ると、さっき飛散した一群がそこに止まっていたり、また徐々にハンターに近づいて来ることもある。その可能性は、ハンターが如何にスズメに配慮を持って接していたかの証である。彼らの動きはリズムカルであり、そのリズムにハンターも乗るかのようにハンティングできれば、もはやそのハンターはエキスパートである。
 もう一つのエキスパートの証。それは撃ち落としたゲームの確実な回収能力である。撃ち落としたスズメがどこに落ちたか、しかし、そこに落ちたことを確認していてもなかなか見つからないのがスズメ猟である。一度でも自分に自信をなくした感覚にとらわれると、二度と発見できなくなる回収の難しさに必ずぶつかるものである。
 スズメ撃ちの秘訣
 射獲率をあげるためには様々な角度で撃つことになる。水平に近くなるに従い、周囲に及ぼす影響は危険という言葉に変わってくる。鉄砲の大原則がこのスズメ猟にも当てはまり、一歩間違えれば取り返しのつかない状況が待っていることを、いつもハンターの習慣に組み込んでいてもらわなければならない。
 安全と効率を考えると、環境によっては確実に隠れられる場所で、一方向だけへのアプローチも考えられ、意外と、この方法が一番適している可能性を秘めている。
 良い隠れ場所を提供してもらうには、前記したように農家に依存する場合が多くなるので、農家との接点はスズメ猟に欠かせない条件である。農家の方と親しくすることは当たり前であるが、相手の農家は、ハンターが安全第一を心がけていることを前提に、ハンターを許容していることを忘れないことである。
 願わくば、農家が許容できる範囲を明確に、前もって教えてもらえればこれにこしたことはないだろう。意外とハンターの常識は農家の常識とは食い違う微妙な点もあるかも知れないのである。
 人家周りでは、屋根に獲物が落ちる状況は意外と多いものである。この処理などはその代表格であり、その状況になったなら正直に相談することが大切である。
 前もって、どの射角、方位が危険か、家主との打ち合わせも大切である。屋主が鷹揚に構えていても、さらなる配慮が家主との信頼性に結びつくのである。
 スズメ撃ちの秘訣は、引き金を如何に早く落とし、如何に早く次のターゲットに銃口を向けるかにかかってくる。しかし2羽目を狙えるチャンスはそう多くはなく、むしろワンラウンド1羽が基本となるので、単発銃で充分である。
 その射距離のほとんどは20m 以内であるので、口径は4.5mm に限定され、パワーは10ft-lbs以下が最適である。あまり弾速をあげると鳥体の破壊も大きくなるのである。
 夢中で落としているうちに、獲れるからと言って判断を誤った角度で発砲しないよう心がけたいものである。技術以外での当面の目標は、農家にとって好ましい人物となることが先決だからである。
 他人の家との接触が苦手な御仁は射獲率を落としても、人家とは接触の薄いフィールドを攻めることである。人家周りから遠いフィールドでは、細心の神経を駆使して挑戦しない限り、その日の猟果はすくない。つまり、2羽や3羽の猟果では調理するにはあまりにも不満な数になってしまい、結果としてカラスの餌としての奉仕活動になってしまうのである。ハンターとしては他人に口外することをはばかる行動が多くなるので、あまり勧められる猟ではない。
 この状況が多くなるにつけほとんどのハンターはもう少し大きなターゲット、1羽や2羽でも何とか調理する気になるキジバトやヒヨドリ猟に移行してゆくことが多いようである。
 目標猟果10羽作戦
 スズメ撃ちを志したならば、最低10羽を目標としてもらいたい。それがこの領域の猟法を続ける秘訣にも通じる。
 小さい動物の決まった行動をじっくり観察していると、常に群れが中心である。1羽の個体自身の思考や行動性で、群れ全体の一群が一つの決まった法則により一斉に行動する傾向が伺える。10羽いたら20の目と脳が、まるで一つの個体のように反応し、決断している。1羽が警戒することは、全体が一斉に緊張するように遺伝子に組み込まれている、小動物特有の定めなのである。
 この点は、群れで生活するカラスとはまったく対照的な行動性向である。カラスも群れの効果を充分駆使してその危険からの離脱を図るが、個体差も激しく、防衛本能より目先の興味にひかれ過ぎるカラスは、初心者ハンターでも獲れる対象になってしまうのである。
 スズメを見ていると、彼らは果たして臆病なのかズボラなのか、判断に迷う行動がある。ハンター自身にもわからない僅か微細な音や動きに敏感に反応したり、当然、飛散すると思われるハンターの行動にも躊躇なく平然と同じ行動を続行している場合がある。個体が小型になるほど、その行動予測は困難になりやすいのである。
 個体によっての個性は薄いので、狙いは一個体であっても、ハンターの神経は、常に群れを監視していることが小鳥撃ちの鉄則となる。群れ全体が一斉に飛散する前に、何羽に銃口を向けられるかがこの猟の原則になるので、撃つ目標は可能な限り、群れから遠い個体に向かって発砲することになる。
 一直線に並んでいる彼らなどは、ハンターの一番楽しみにしている条件である。うまくゆけば5羽落ちるときもあり、そこには小さく可愛らしい動物のイメージはなく、肉の塊として見えてくるのがハンターの王道である。
 群れをなす条件は、初猟時期では、寒く雪などが降っている状況が彼らをまとめるきっかけとしている。特に降雪時の彼らは比較的ハンターを近づけてくれるのである。近づけると言っても、ハンターがにじり寄るより、スズメの一群が寄ってくるのを静かに待つほうがより効果的であることは他のターゲットと同様である。ただし、警戒のアンテナはその数分だけあることを充分留意しなくては、そこに留まる意味がなくなってしまうことになる。
 年が明けて寒さも厳しくなると、その群れは膨張してゆき、遠くからでもその存在が認識できるようになる。この時期は彼らにとっては一番厳しい時期であり、少々の危険でもその寒い気候からエネルギーの消耗を最小限にして、採餌に全精力を注がない限り生きては行けないことを遺伝子が命令しているのである。
 寒スズメの最盛期はこの頃を言うようだが、その理由は、この頃が一番獲れる最盛期であり、多くの嗜好家の口に入りやすいことを意味する言葉なのかも知れない。


  五目猟
一般に初歩的狩猟は、この猟法に近いものであろう。出現した狩猟鳥すべてを対象としているので、選ぶ銃種は状況に応じて、そのハンターに委ねるしかない。強いて言うならば、どのような事態にも対応しやすいものがよく、連発機能が装備されていたほうが有利にことが運ぶ。
 また、変化の多い猟法なので安全には気を配り、安全装置が完全な銃を選ぶべきであり、トリガーの重さも余り軽すぎないほうがよいだろう。100gを切ったおかしな代物も狩猟銃として存在しているようだが、とんでもない間違いである。たとえショックでは暴発しないお墨付きがあったとしても、人は必ず間違いを犯す。休憩中にセフティーをかけ忘れていた銃にショックを与えたら、どうなるのだろうか。
渉猟時の気配りと接近術
 五目量は合理的で、楽しい猟法に見えるが、現実は意外と大変難しいことを実行していることが多いものである。それをいかに楽しい合理的な猟に導くかは、ハンターその人自身の気配りにかかっている。
 我々人間は、音と視覚の世界の中で、生きている。映像、光景、音楽、会話などすべて音と視覚からの情報の中で生活しているのである。
 もちろん動物たちも、音や視覚に敏感である。しかし、彼らの違うところは、防衛のために必要な情報を最優先に見分け、分類する能力で生きていることである。人とはまったくかけ離れた種類の情報を感知できるのである。従って、ハンターが彼らを欺くことは、至難の業である。
 ハンターにできることは、彼らにとってハンターが危険な対象と見えないように、振舞うことである。
 ハンターが獲物を求め、歩んでいく様は、まさに何かを索敵している形相を呈している。
彼らはその仕草を敏感に察する能力を兼ね備えているのである。ハンターなのだから当たり前の仕草と思っているのは、あくまでも一方的な考えであり、実はその行為が、渉猟を難しくしているのである。
 ハンターがすべき振る舞いは、まず、これから歩く方向を決めてから、進んでいくことである。その途中肩をいたずらに動かさず、決めたコース通りに進むのである。その光景は彼らから見ると、目的地に向かって歩みを進めているいるかのように見える。そして、彼(獲物)には気づかず、意識せずの行動に感じさせるように振舞うのである。ここで問題になるのは、携帯している銃の存在である。できれぼ衣服と同じカモフラージュとで、銃と見分けられないように、ハンターの体にぴったりと密着した形態に仕上がれば、一つのシルエットとして見えるのである。ここまでを確実に実行できれば上出来であろう。
 しかしながら、この方法で獲物に近づくことは難しい。そのままのコース上でしか発砲はできないのである。ハンターは獲物を横に確認していても、決してその方向に頭を回さず、ゆっくりとしゃがみ込み、ボサなどの陰に身を没していく。周囲の枝などを、あまり触れないように発砲準備に取り掛かるのである。ほとんどのハンターは、身を隠したのに、急いで準備に取り掛かるが、この際のかかる時間は獲物にとっては関係なく、それより、どのように静かにハンターは身を没したのかが一番の問題なのである。獲物を狙撃しようと、スコープを覗きながら、序々に身を立てていき、安定のよい据銃姿勢のまま、獲物をスコープで補足できたならば、まさにエキスパートそのものであろう。
 通常一日の渉猟で、何とか数羽ものにする実例は、ゆっくり歩いているときに、偶然近くにヒラリと止まったターゲットに対して、止まると同時位の速さで、獲物をスコープに収め、ハンターを獲物が凝視する前に、弾は空中に放たれていることである。止まってから獲物が首を、何回も動かした末では、とても間に合わないのである。
 人が動物を欺き、死に至らせる行為は、何とも卑怯な感じであるが、それを一番の楽しみとしているのが、ハンターや漁師なのである。人にとって、自身の計画通りに事が運ぶことは、この上ない満足感につながる。そして、いつもの生活に戻っても、そのときの感動がよみがえり、一人ほくそえむのが、ハンターのロマンなのである。


カラス猟 {カラスのデゴイとテープを使ったコール猟}
 猟と言うより駆除と言ったほうが適切な表現であろうか。食べる目的がない標的に対しては、場合によっては瀕死の重傷を負わせれば、ある程度の目的は果たせるのかも知れない。しかしハンターである以上、一定の常識内で遂行したいとなれば、あくまでもハンティングとしての考え方をしなくてはらない。
 カラスを相手と選んだその日から、ハンターのハンティング感覚のなかで、何かが変わっていく、それは
 これほど狡猾で頭脳プレイが得意な鳥は、他に類をみない。この点を克服しやすい銃となると、それほど気安く語れないのが現状である。これこそまさに狩猟の原点、作戦の善し悪しですべては決まってしまい、銃はそのあとで考える始末である。イギリスではカラス専用の装薬銃があるくらいである。
 二人三脚の車両作戦
 カラスを効率よく捕捉するには、法規的に許す範囲で、車をフル活用することである。運転専門のドライバーと二人三脚でカラスを索敵すれば、それほどの思考もいらずに目的を達成できる。
 例えば、普通車の場合は後部座席に射手が陣取り、窓から少しだけ銃口を出したままで接近し、ゼロインされている距離まで近づいたら即座に発砲する。銃口は可能な限り動かさず、ドライバーによってほとんどの動きは制御され、ここ一番というポイントまで、ドライバーに矢先方向に誘導してもらうことが相手に悟られない極意となる。
 この手法に使う銃種は、車内で取り回しよく、連発機能装備のプリチャージ銃がよいだるう。
 相手がカラスの場合は、弾速は速いほうが得策であろう。カラスはそれほど撃たれ強いほうではないので、その点でのエネルギーはいらないが、問題はその距離である。50m を習慣的に撃つことを前提にすれば、口径5mm で、25ft-lbs以上は、ほしいところである。
 口径が5.5mm の場合は、30ft-lbsはほしい。 口径が小さほうが、カラスの場合有利である。それは、エネルギー量の割には、弾速が速いからである。
 70m ともなると、50ft-lbsで重たい弾を使えば、風への抵抗性が増すはずである。しかし、一カ所で複数獲りするのであれば、発射音の小さな銃が好ましい。しかし、50ft-lbsのエネルギーで、音の小さな銃は、どうしても高価になってしまうが、すべてのハンティングに、大いに活用できることは、確かである。
 場合によっはガス銃でも十分対応できることもある。この手法で年間数百羽のカラスを獲っている人が何人かいる。ハンターとして誇るべきテクニシャン達である。
 フクロウのデコイ作戦
 車両作戦のハンティングとしての面白さに欠けるといわれる御仁には、デコイを利用した待ち撃ちをお勧めする。この手法はキジバトの待ち撃ちにほぼ合致しており、パワーを少し上げた条件で実行されるとよいだろう。
このときカラスコール用のラジカセと、それようのデコイを装備すればさらに効率があがる。カラスの天敵は猛禽類なので、ここではフクロウのデコイとテープによる音声を使用するためのアクセサリーなどを紹介している。
 その方法は、多くのカラスがフクロウを攻撃している状態を演出し、テープによりカラスとフクロウの闘っている音声をカラスに聞かせるわけである。場所の選定さえ間違えなければ、相当の効果がある。
 このときのカラスの行動は、まず偵察隊が来て、しきりに観察している。次に本隊がやってくるので、ハンターはしばらく待つことにする。カラスが止まる木の枝は大体決まっている。特に一番高見のてっぺんがポイントになる。牧場の傍などのスギの先端が小枝を少々残して、葉がすっかりなくなっている木が、間違いなくカラスの止まり木である。
 ある書籍に、「カラスは利口だが、数は数えられない」という一項があるが、体験的にそのとおりである。木陰に居座るハンターに気づいて落ち着かないカラスに、木陰にいた共猟者一名を木陰から出し、カラスから遠のいていると、カラスはその木陰にはハンター不在と判断して、落ち着きをとり戻し、デゴイ近くの枝に移ってくる。
 狙撃が始まって、仲間が撃ち落とされているが、カラスはその原因がわからず、鳴きわめくので、さらに仲間を呼び寄せる結果になる。カラスゆえの悲しい性であろう。一箇所で、15羽以上に被弾させ、10羽以上を回収したこともある。散弾銃でのカラス駆除に、決してひけをとらない成果である。ある意味においては断然優位に立っている。
 その他の作戦例
段ボール作戦 カラスには、銃猟である限り、銃とハンターの身体を隠すか、カモフラージュするしかないので、大きな段ボール箱に入っての移動式トヤを紹介しよう。段ボールと言ってもハンター一人入り、銃身のほとんどは隠さなければならないので、かなりの大きさになるので、電気店で洗濯機や大型テレビ用の段ボールを入手。この手法は、本気で、人目もはばからぬ覚悟が必要となろう。場合によっては立ち上がり、足は露出してもよい。しかし、いくら段ボールによって身を隠しているからと言って、いたずらな動きを禁物で、そのときは、少しづつ動いては止まり、を繰り返して、しぶとい動作が大切であろう。
傘作戦 大きめの傘を楯にして、ハンターのシルエットをなくそうとする手法である。一番手軽にできるが、あくまでも全面に対してしか対処できないので、暗い木陰やブッシュの中に身を没して、上空、左右、背面に配慮をするか、ハンターの身を、徹底したカモフラージュ・スーツに、身を包むことである。
 この徹底したカモフラージュと、周囲の遮蔽物を利用すれば、その効果はある。
 これほどのカモフラージュ作戦は、国内では、まだ普及していないが、この世界を一度でも知ってしまうと、いつものハンティングとは、余りにも異なるその質感に、別世界を見た思いになる。一日やり通しての成果を見れば、気分は爽快であり、未知の世界に触れるすばらしさが、理解できてくるはずであろう。


 空気銃で小獣類は獲れるか
 その可能性と必要パワー
 すべての決着は、当たりどころである。北海道においてのシカ猟は、ハンターの減少は見られるが、本州からのハンターの加勢もかりて、今でも盛んに行われている。
 ライフルの口径は、.300ウインチェスター・マグナムという、国内としては、めっぽうハイパワーものが、もてはやされているようであるが、距離200m前後までが、ほとんどの射距離であれば、この距離での残存エネルギーを考えると、過剰なエネルギーが生体を破壊することになる。
 確かに使いやすい弾道であり、あの高速低伸弾道で有名な7mm レミントン・マグナムと同じ弾道を、7.62mmで実現するのであるから、相当なパワーである。
 弾がシカの中心部に衝突した瞬間、シカの
身体は、一瞬くの字に曲がってしまう。それほどの衝撃が、体内をはしるのである。遠くから偶然見ていた私にも、そのすさまじい様子が確認できた。生体に弾が高速で進入すると、体内の液体成分により、その波動がすさまじい速さで体内を駆けめぐっていくのである。この衝撃により、致命的な急所にヒットしなくても、体内に進入した弾の動きかたで、その効果は違ってくるのである。 
 では、空気銃においての四つ足猟はどうだろうか。その例をキツネを対象としてみると、
さぞかしキツネは、弾に強いのではと考えがちであるが、意外とそれほどではない。それでは頭撃ち専門かというと、さにあらず胴体撃ちで急所にヒットすれば簡単に止まる。なにせ口径4.5mm で仕留めたハンターもおり、それもポンプ銃であった。
 ここまでくると銃種は何でもよいことになってしまうが、そこには適正という常識的な範疇がある。これによるとプリチャージ銃のハイパワーが一番適している。いくらどの銃でも可能といっても鳥と比べると急所まで弾が到達するその肉厚は何倍もあり、一歩間違えれば半矢となる。一度傷つけた相手に対しての常識は、早く息の根を止めてやるのがハンティングのマナーである。
 ハンティングとは、相手を殺して、回収することまでが最低遂げるべき行動であるが、半矢でも何とか回収する術を考え、終局を迎えようと当然考え行動するが、半矢を奨励、賛美する必要性はどこにもなく、できればその場で、昇天させるべきものである。
 ハンターには様々な技量があり、すべてのハンターに、ある固定したエネルギーを奨励することは困難である。つまり、高い技量の持ち主は、それほど大きなエネルギーを必要とせず、その着弾精度や接近術により目的を果たすのである。生体にとっては、急所にさえヒットすれば、考える以上に少ないエネルギーで目的は遂げられるのである。この話しでいつもその中核となす人達は、ビギナーに近いハンターになっていく。ビギナーまたはそれに近いハンターには、どうしても、遠くからの射撃が付きまとう。それは接近術が未完成であるために、どうしてもそのような無理な行動が付きまとうのである。しかし、ビギナーにとっての遠射は、もっと過酷な条件となるので、取り合えず遠射は控えるべきであろう。50mにおいてのエネルギーは、ビギナーに近いハンターには、最低でも40ft-lbsはほしいところである。しかし、それ以上のハイパワーは、返ってビギナーには使いにくくなる。大きなパワーになるほど、精度を確保するための、有効発射弾数は少なくなっていく。また、空気消費量も当然多くなり「数撃てば当たる」は通用しない。しかし、もっと大変なことは、遠いほど距離測定とそれに見合うスコープの距離対応が煩雑になっていくことである。自分は、エキスパートであると思っているハンタは、この距離については完全に克服でき、回収までを、かなりの確率を持って遂行できる人達である。そして無理な行為を正確に読みとり、その行動をやり直すか、一時停止か、放棄するかを、早い時期に決断できることが条件となるであろう。つまり、エキスパートとは限りなく安全行為の遂行者なのである。
 ごく限られたハンター達により、対象を鳥として、60またはそれ以上のエネルギーでハンティングしているが、30m や40m で習慣的に、このハイパワーで狩猟していることは、危険なだけで、よいことはまったく見あたらない、無駄な行為であり、それ事態が初心者であろう。エキスパートは、決して無理、無駄を繰り返さないのである。


空気銃猟の猟法と決め手
 待ち撃ち/その待ち場条件
待ち撃ち、これほど空気銃らしい、空気銃猟に相応しい猟法はないと思う。それは獲物が獲れなくては狩猟は成り立たないという大原則によった、賢明な手法だからである。これに精通したならば、今日は獲物を持って帰らねばというときには、大いにハンターの面目を保ってくれること請け合いである。
 まず、どこのエリアが一番効率よく獲物が渡って来るのか、あるいは付き場とするのか、徹底した調査が必要である。この行為を怠ると、根底から待ち撃ちの決め手が欠如するので、その猟法そのものが無意味になる。たっぷり下見調査に時間をかけて実行することである。この猟場、付き場さえ見つかれば、ハンターにとっての大きな財産となる。
 良い待ち撃ち場の条件は{理想的な待ち撃ち場の環境ー図}
1.矢先の安全を確保できる場所、角度でなくてはならない。これなくして待ち撃ちは絶対にあり得ない。このことを無視して実行したならば、多くの束になった弾道が人家や通行人に降り注ぐことになり、これほどの危険行為はない。まるで人を狙撃している行為そのものである。
 その行為には、意外と落とし穴がある。それはハンターからは見えない部分についての事柄であるので、実行する本人の危機感が大変薄くなることである。
2.対象となる距離がハンターの銃に適合していること。ガス銃など、あまり遠射に向かない銃には、そのレンジに合った猟場が必要である。
3.可能な限り動きやすい、少々動いてもゲームに気づかれ難い環境。また、たやすくその環境を整えられる場所。
4.ハンターの後ろが壁や大木または少々へこんでいる、などで、暗い環境となっていること。
5、通行人や人家から見えないこと。
6、対象となる獲物のグループが頻繁にやって来ること。
7、常緑樹が少ないこと。
8、足場がよいこと。
9、回収しやすいこと。
カモフラージュへの期待{Sniper 絵2枚}
 カモ柄の衣服を住民や人が集まるコンビニなどに、無神経な態度で接触することは、一般の社会習慣からすると奇異で異様な雰囲気にとられる可能性が残っている。地方のゆったりとした中にも、ハンターの存在にその環境が慣れているのならばよいが、エアハンターの環境には、それほどやりやすい環境は少ないと思う。
 ここに取り上げるカモフラージュは固定された極地的な手法であり、その現場または直前に支度を整えと行う方法である。
 細心の思考と計画性をもって実行してみるとわかるが、この猟法で大切なことは、場所の選定と、その人の辛抱強さが大いに影響してくることである。
 昨今の狩猟にまつわる話しの中で、オレンジ蛍光色の装備を、義務づけようとの意識が強くなっている。この傾向は、狩猟の先進国としての威信が、かかっているがごときの普及率を、目標としているように見える。確かに世界的にも急速な普及を示しており、狩猟家としての常識となりつつある。しかし、海外での普及は、主に装薬銃に対してであり、空気銃猟には、それほどの普及はない。このオレンジ蛍光色の携行は、鳥猟に対しては、猟としては不利になる可能性がある。それは、四つ足は色盲で、その色は見分けられないが、鳥類は見分けるのである。科学的な見地では、人の1.5 倍ほどの色感知能力があるとのことである。
 そもそもオレンジ蛍光色の目的は、ハンター同士での撃ち合いを防ぐことであり、ハンティングに関係ない一般人には、この装備はないので、狭い国内のこと、ハイキングで、ハンティング現場に、進入した一般人は、最悪な事態なのである。さりとて、一般人を進入禁止しているフィールドは、有料の一部猟区以外には見あたらない。一般人には好きな装備で危険性を増し、危険の権化であるハンターだけを守ろうとしている現実は、世間では到底納得してもらえない、大変矛盾している事実である。エリアを分けることのできない、狭い日本では、深刻な問題に発展する可能性を秘めているのである。
 エアハンターとしても、カモフラージュはそれに真っ向から楯突く仕業となり、困窮しているのが現状であるが、帽子や腕章などに派手な色彩をほどこすくらいの配慮は必要であろう。
 射角のほとんどは水平線より高い角度になるので、ハンターが狙撃する各ポイントがどの範囲に設定するか、初めに決めておく。それは危険性や、回収性を考えたうえでの設定であるべきであり、この範囲内での捕捉に心がける。それ以外のエリアについては無視できる強い信念が、ひいては効率のよい手法にもなる。こうしたことは、そのハンターが経験を深めることで理解できるようになっていくであろう。
 決して、退屈まぎれに何でも撃ってしまうなどという行動に移行しないように、自身をコントロールしなくてはらない。これほど自己を見つめる機会はそう多くは経験できない行動なので、自身との葛藤そのものが、この待ち撃ち猟なのである。


 忍び撃ち/ 接近のテクニック{カラー写真}
忍んで行き、射程内に獲物を捕捉する行為であるが、「言うは易し」であり、実際に行うと逃げられる確率が一番多い行動様式である。その原因の多くは、ゲームがジッとしているのに、ハンターが動かなければならないその事情にあり、最も困難な手法と言える。
 ネコ科の動物が獲物に接近するときの動作を思い出していただきたい。彼らがまずやることは、できるだけ静止している時間帯を長くし、全神経を獲物に注ぎ、観察している。この要領でゲームが動いたら、ハンターは最高のタイミングで静かに近づく。ゲームが瞬間的にこちらの動きに注視したときに、間髪入れずにハンターもその時点の形のまま、凍結したようにピタッと動きを止める。まるで8mm カメラを停止した状態である。ネコ同様片足を上げたままで停止しなければならないことも有るかも知れない。地面に足を下ろした途端、ゲームは一目散、なんてことが多いものである。従って、下半身の動きは可能な限り、小さく、いつでも停止可能な状況にしておかなければ、とても相手の動きに追随できない。要するに、小刻みな歩調をとるしかないのである。
 この辺の感覚を実行できるハンターは、まずいないだろう。ここで必要な要素の第一は辛抱、このひと言に尽きる。これこそ単独猟でしか味わえない特別な行動様式である。
 キジなどは、午後1時から昼寝時間である。彼らはその最も危険帯を、木や灌木の根本に寄り添うかたちで、木化けしていることが多い。この時間帯はポイントが限られるのである。「動きがないので見つからない」などと言わないで、弁当を食べ終わったならば、木化けの捜索が始まるのである。双眼鏡で遠くの目標を発見できたならば、しばらくは小躍りして、大喜びすべきであろう。最も楽しめるドラマが展開するのである。匍匐前進してでも、にじり寄るチャンスである。少し進んでは意識的に止まり、それを辛抱強く繰り返すことが、大いなる感動の始まりなどである。
 彼らが午前中採餌しているときも、同じ効果を生む。採餌という、はっきりとした行動をとっているときは、その行動を突然やめたときが、ハンターの動きも止まるときである。
 ゲームが動くことは、ゲームが抱いている欲求を満たすことである。その僅かな時間帯は、ハンターへの注目度は通常低いと思われるので、ハンターはすかさずその時間帯に行動するわけである。この時間帯しかハンターが動くことは許されていない。しかもゲームがキッと緊張する以前に、ハンターはすでに静止していなければならない。そうこうしているうちに、ハンター以外の要素に邪魔されたりすることもあり得る。
 しかし、この長い緊張感の果てには、すがすがしい満足感も同居していることも確かである。その一つに、残念、悔しいという感覚が入っていたならば、最高の一日だったことになる。満足感の内容には、このような気持ちを持てることがエキスパートの要素でもある。
 このプロセスは、感じようと思っても、なかなか素直に感じないものであり、それを感じるためには、長く苦しい時間帯と、無数の現場を走破してこない限り遭遇できない。


  流し猟/ 車の活用と問題性
 通常の流し猟は、車を利用した捜索によりゲームとの出会いに期待する猟法である。もちろん歩きながらの流し猟も考えられるが、
この手法も難しい部分を残している。
 実猟野では、ハンターの動きが多いほど、ハンターには不利となる。しかし、車の動きそのものは、それほどの緊迫感を獲物に与えないので、獲るだけの目的には、かなりの効果が期待できる。ただし、あくまでも獲るだけの要素しか持ち合わせていないので、それほどの満足感は得られないだろう。偶然のであいに頼った猟法の宿命である。
 この漁法の最大の落とし穴は、あまりにも多いポイントを巡回して行くために、一つ一つのポイントにかける時間、気持ちに余裕がなくなり、飽きてしまって、すぐに次のポイントに移動する癖がついてしまうことである。
それによって獲れるハンターは、その猟法が自身にとって最適かつ唯一の猟法となってしまい勝ちである。
 本来のエアハンターの道は、それだけではない。もっと奥行きの深い部分が幾重にも重なって織りなす精神的な満足感の世界が広大に広がっているのである。
 私の拙い経験談を話そう。
 たまには私も同行者との共猟もする、ある初心者が、どうしてもキジが獲りたいが、獲れない悩みを打ち明けるので、私のいつも行く猟場へ案内し、車を使った流し猟を行った。幸い二つのキジを近距離で撃たせることができたが、二度とも半矢になってしまった。半矢もそのハンターが成長するうえでは仕方ない通り道であろうが、その人が帰りの道中で言った言葉で、私は深い嫌悪感に苛まれたものである。
 「キジはいつもああやって車から撃つのが一番いいのですね」私としては、どのような方法でも一回獲ることを経験させれば、精神的な落ち着きをとり戻すのではないかと勝手に解釈してしまった結果、とんでもない誤解を生んでしまったのである。つまり、この道の初心者に、われわれが常に流し猟で満足していると思われてしまうことは、非常に低レベルな楽しみ方をしていると言われていることなのである。
 われわれハンターは、趣味として楽しみの範疇で狩猟をしており、決して生計を目的としている職業猟師ではなく、数に拘る必要性は基本的にはまったく無い。それよりも、その日一日どれだけの緊張感と興奮の連続で体感した満足感が、どれほどのものなのかを感じ、知らなくてはならない。アマチュアハンターである限り、数に拘るほど半矢の数も増加していき、結果として殺りくという状況になる。ゲームは敵ではない。天然の中に育まれ、生きようとしていた生命体なのである。
 長い狩猟人生を送ってきたハンターが、信仰的な精神構造が自然発生的に芽生えてくることは、ハンターにとっての心のよりどころなのかも知れない。


 猟法と捜索角度   {捜査線の反復ー絵}
装薬銃の大物猟と空気銃猟を比べてみるとその相違点は多技に渡っております。獲物のサイズ、ハンター同士の関わり、複数人員の構成の形態と、数え上げれば切りが無いくらいの違いが有ります。その理由の一つのは、フィールドの規模の違いが一番大きな要素となっているでしょう。一つの個体(対象鳥獣)を判別、認識、段取り,捕捉とそれぞれの欠かせない作業には、質の違いは有っても基本的には同じ価値観を持っている限りそう大きな違いは無いはありません。
 しかしフイールドの大小の差は自ずと行動様式の違いとなり、消耗体力の差となります。 特にイノシシ猟と空気銃猟の違いは正に体力消耗の差が拡がり、前者は身体全身でフィールドに対峙しない限り多くの期待には応えられないでしょう。前者の余りにも大きな犠牲を覚悟で行うシシ猟と比べると、後者の空気銃猟は何とも慎ましく、地味な猟でしょうか。
 しかし空気銃猟の行動学はこの慎ましさが一番大切な要素になり、慣れるに従って単独行動を好んで実行するハンターが多くなります。この時の慎みが特に生きて来る筈であります。
 決して他人への自慢や言い訳を意識する必要もなく、平然と現実を直視しながら自身の力量だけで獲物と対峙する様はこれこそ男のロマンそのものです。
 いつも複数で猟をしているハンターには決して達成出来ない、空気銃猟の一番美味しい部分です。そして単独猟には慎み無くして安全と向上は無いのです。
 フィールドが小さいと云う事は、段取り次第では相当の要素を自身の猟法に組み込む事が可能となります。
 獲物を目で捕捉し狙いを付けるその行為は、獲物と目の間に視線と云う一本の線が存在しており、これはその前に何らかの捜索行為を自身で組み立てた結果として成り立っております。
 狩猟においての一番充実感を味わえる要素がこの捜索の組み立て行為です。捜索するその目を捜索線としますと、個人的な差が相当大きくなります。
 キジ猟を例に致しますと、一つのポイントに差し掛かり、しばらく制止した状態で首だけゆっくり回しながら捜査線がフィールドをなめて行きます。気になる不自然な物体に触れたなら、時間の許す限り凝視し続けます。更に別の地点に対して同様な行為を浴びせて行きます。これは私が習慣的に行っている単独猟の手法です。
 これ一つ取ってもお分かりの様に単独だからこそこの理想的な捜査線を落ち着いて実行出来るのです。 {捜査線の反復}
 さて数回に渡る捜査が一巡したならどうするのでしょうか。殆どのハンターはこのポイントは獲物無しと判断して別のポイントエリアへの移動をしてしまいます。果たしてこのポイントはその程度の価値しかないのでしょうか。いやそうではないと判断したならば、更に違う角度から同様な視線を浴びせてみましょう。この試みを辛抱強く、執拗に出来る気構えが出来たならば、必ずその成果はいつか見えてきます。例え獲物を取り逃がしてもそれ以上の成果と、その日の充実感は有るものです。獲物より自身の信念が結実した瞬間であり、決して偶然性に頼らない自分だけの空間を得た本物の満足感であります。
 ハンティングでの捜索線は宅急便の様な単調で平面的な考え方はあり得ません。他人から見れば異様な行動の見えるかも知れませんが、我々が対峙する獲物は攻撃しない代わりに防御一辺倒に徹して暮らしているのです。反対に攻撃性を持つ相手ならば出会うチャンスは全く違う条件となりますが、ハンターは命を賭けての戦いともなります。神が仕組んだバランス的配慮かも知れません。
防御に徹している相手とは、発見し難い環境を自ら作り出す天才であり、ハンターにはとても理解し難い行動パターンを武器に行動しております。ハンターはそれに対して可能な限り有利なポジションを考える必要性が必ず付きまとっているのです。
 捜索線を更に拡大した場合が、車や樹木を利用した立体的な捜索です。{車のルーフ上からの捜索、発砲 写真}この上から見下ろす視線は相当な効果を発揮します。今まで気にも止めなかった光景が意外と最良のポイントの発見にもつながります。防御一方の相手からは思ってもいなかった角度なのであり、キジにとっては学習していない範囲からの攻撃は最も弱い弱点と成り得るのです。
 上からの視線に対して、逆に下からの視線も有ります。地べたに這い蹲った匍匐の形態です。距離によっては相当の覚悟が必要ですが、その見返りもそれなりの効果が大いに期待出来ます。相手からするとハンターの大きさ、形状すなわち立っている時の高さがハンターなのです。匍匐前進して来る何者かは悪までも「何者なのか?」とキジは感じ、迷う時間帯が必ず彼らに存在するのです。
この方法で2メートルまで接近し、飛ばれた苦い経験が有ります。この手法にはある距離まで身を屈めて近づき最後の詰めで匍匐に切り替え、確実な射程でチャンスを待つ事になりますが、速い動作は禁物、近づき過ぎない事です。この手法で一番厄介な問題は、匍匐のままでは前に点在する草やブッシュが必ず障害となります。この時多くの場合膝撃ちの姿勢となりますが大き目のブッシュの陰に沿って可能な限りゆっくりと半身を立てて行きます。それもスコープで相手を捕捉しながらが最適です。この環境でいざやってみると相当な段取りを心がけないと狙撃には至らない事が分かります。この手法は近づくより最後に来る発射に導く動作の方が難しいのです。
 一度フィールドでシュミレーションしてみるとよく分かる筈です。
これ程の苦労して獲った時の充実感はどのハンターも必ず感激してしまいます。
 これも単独猟の醍醐味の一つです。


 ゲームをキャッチした状態の狙点五態
 ゲームが出現したなら、その角度がハンターにとって、どのレベルの仕事を要求されるのかを判断しなくてはならない。そのためにも 可能な限りゲームが危機感を感じない環境を維持しておかなければチャンスは巡ってこない。発見したから即座に撃つ構えをする前に、なすべき要素は必ず存在していることをいつも意識していれば、必ずエキスパートエアハンターへの道が開けてくる。また、そのように自身を導くことである。
 解剖学的な見方をすると、横隔膜から上の臓器が急所になる。横隔膜から下に位置している消化器系に、いくら弾を送り込んでも、ほとんどの場合ゲームは止まってくれない。
運良く骨などの硬いところの被弾した弾が、鳥体内部で跳弾(タンブリング)した結果、横隔膜を貫き、急所に到達することもある。意外とこの実例は多く、腰の骨に被弾したのに、反対側の肩口が射出口となる場合がある。

 キジが大きく見える角度であるが、一番難しい角度なので、結果として半矢をつくりやすい状況は多い。そのわけは、各急所が左右に点在しているからである。狩猟で最も神経を使うのは、各距離によっての対応の仕方である。横並びに急所が存在している場合は、きめ細かな距離の測定を実行しなければ、急所を弾が通過してくれない。
 
 この背面撃ちが有利となる一つの理由に、表面近くの脊髄と、それにそって通っている神経組織がある。この部分は弾が触れただけで動けなくなることもある。
 脳からこの組織先端までの長さは相当なバイタルゾーンを生み出すので、遠射においては、じっくりと、この角度が巡って来るまで待つことが得策となる。

真横撃ちと違って、後ろ上面から撃ち下ろす角度は、一番急所に当たる確率が高くなる。
それは各急所が垂直線上に並んでおり、多少距離を誤算したとしても、急所に当たる確率は相当高くなる。この角度であると、距離にして15m前後の誤差まで許容範囲に入ってしまう。

 左の後ろ上面からの射撃では、バイタルゾーン( 正照準で撃って、獲れる距離の範囲)が結果として相当量伸びることになる。バイタルゾーンとは、銃に備わった性能だけではなく、有利な獲物の角度を辛抱強く待つことにより、長く使い易いバイタルゾーンをハンターが生み出すべきものなのである。
 従って、歩いて逃げるゲームが、弾道方向に向かって移動しているのであれば、相当の確率で射獲できることになる。反対に、左右方向に移動するゲームは、よほど条件が伴わない限り、発砲するチャンスはないので、自信がない、または距離が長い場合には無理をせず、その後に必ず来るチャンスに期待したほうがよいだろう。
 この辺の冷静な感覚を維持できるハンターは、たとえ、その日獲れなくとも紛れもないエキスパートまたはその道を知っているハンターである。


A真横より射獲率が高くなる。頭から首の周囲が主な狙点であるが、胴体半分から下に着弾した場合は、大きなタンブリング(弾が体内をかき回すこと)により、致命傷とならない限り、半矢となる。

B水平に近い射角である。急所は、頭から首もとにかけての短い縦方向に存在する。脊髄は非常に浅い角度なので、弾は進入せず跳弾の可能性がある。ハンターがうずくまっているのならば、立つことにより撃ち下ろしとなり、脊髄までの、長い縦線状の狙点に改善されるが、ハンターに求められる要素は多い。
彼に動揺を与えない程度の、静かでスムーズな据銃まで導けるか、距離があれば何かに依託できるが、近距離ではそのような大きな動きは禁物であるので、据銃までのアプローチがポイントであり、捕捉した瞬間に発砲する。

イ正面下からの撃ち上げ。動物のひとつの本能として、高見からの監視行動がある。キジもその例に漏れず、少々高いところから周囲を見回していることがある。大変撃ちやすい角度に感じるが、そのときのキジは、敵となりうる者を警戒しているのである。ハンターが発見したときは、すでに彼は感知しているはずである。正面撃ちよりその急所は小さな範囲に限定される。後ろ水平撃ちと同等な難度であろう。胸のど真ん中に当てた場合は、タンブリングに期待しなければ、半矢となる。
  超遠射への憧れとその条件
数年前に読んだ小説に「極大射程] という変った小説があった。ストーリーの内容は、スナイパーとして養成され、その道の頂点を
極めた元海兵隊員が、自分に降りかかる危険に挑戦していく、と言った内容であるが、その局面で織り成す数々の表現に、一時は夢中になったものである。この小説には、われわれが考えもしなかったプロセスが、そこここに点在しており、ページをめくるたびに、その小説の新鮮味に惹かれていったものである。この小説に書かれた驚くべき内容は、少々現実味にはかけ離れた感想を持ちながらの読書であったように記憶している。
 しかし、今こうして振り返って考え、その光景の一連の意味合いに触れてみると、一概にフィクションだけでは済まされない内容であって、自分が知らず、理解できないだけで、意外と真実であったのではないかと、しきりに思う、思いたい自分がここにいる。
 アメリカ海兵隊の特別な狙撃チームの射距離は1000m を遙かに超えていると聞く。彼らにとっての近距離とは300mを遙かに超え600m
だそうである。日常的に当たらなくてはならない距離は700mに及び、最高で1300m 前後をヒット圏内におけるそうである。
 そして、それに使用する弾種は.308(NATO=北大西洋条約機構軍正式採用弾) という、口径.30 の中では一番ドロップの大きい弾種を使っての結果である。この弾種を使う理由は、その類い希なる安定した精度にある。ただし、その当たるための環境整備には相当の犠牲がついて回るはずである。
 想像を絶する射撃は、時によっては大きな危険をはらんでいる。その状況に則した多くの配慮を持たない限り、そのような行為の価値は見い出されない。
 空気銃で100m超えの成功例
 空気銃で100mを越える遠射に成功した実例を二件知っている。その内の一件のデータを紹介すると、韓国製銃、口径5.5mm 、エネルギー62ft-lbs、弾32gr、獲物はカラスであった。もちろんまぐれではなく、それなりの段取りの結果である。当たっても確かにまぐれで、偶然、当たったという例のほうが遙かに多いはずだと私も思うが、それが真実なのである。決してまぐれではないと確信するその理由は、それなりの配慮をもって組み立てられ、成された結果だからである。その人は当たるための環境を執拗に待ち、整える技量が備わっていたのだと考える。
 その環境条件とは、
 1風のない日に実行しこと事。
 2距離を正確に読みとれる道具を使ったこと。
 3弾のドロップ量を正確に算出し、それを反映させられる環境を持っていること。
 4ドロップ量に合致させことが可能なスコープを装備していたこと。
5弾速、エネルギーともにその距離に対応可能な条件であったこと。
 6条件に合った弾を使ったこと。
 7射手は精密射撃に、それほどの技量は持ち合わせていないが、基本に忠実なハンターであったこと。
などが成功した条件である。
 さて、われわれが空気銃猟を楽しみで行っている以上、そこには自身に対しての試行的な試みもあって欲しいと望むのも自然な流れであろう。であるならば、最善の思考を完成させてからの実行を望みたいものである。
 その猟場に対しての知識、情報が豊富であることが基礎的な条件となる。その最大の目的は、危険を回避できうる条件下でなければならないし、内容であり、技術的内容以外の環境としては、次のような事項が必要条件である。
 遠射のための環境条件は、
 1人家、人、車などが存在しないこと。
 2無風状態であること。
 3射角が小さな範囲に限定されること。
 4跳弾の可能性がないこと。
 5自身の精神的安定がはかれていること。
 6その行為に不必要な他人がいないこと。
  恐らく考えればまだいくつかの事項があるはずであるが、これだけの環境を整えられる状況はそう多くはなく、非常に困難な状況である。
 技術的な射撃条件は、
1スコープレチクルまたはBDCに、その距離に対応可能な対処が存在すること。
2距離計(レンジファインダー)を装備し ていること。
3安定して撃てる装備、場所、技量である こと。
4その距離に対応できる銃と弾であること。
5スポッティングスコープまたは双眼鏡を持参すること。
6獲物が回収可能なこと。
7前もって試射が完了していること。
 射距離が遠くなるほど、その危険性が多くなる。しかし、だからと言って挑戦しない限り、見えるべきものが、見えてはこないことも事実である。何事もそうであるが、象徴的な目的感なくして、すべてのハンターが、同じ程度の行為だけを続けていれば、ものの本質も見えてこないのである。
 車で例えれば、ホーミュラーカーのようなものである。それは、それ程の現実性はなくとも、本質的な真理に迫るためには、必要な行為なのである。
 射技の上では、限界に挑戦することで、その手前の距離克服には、自身を大いに高揚させてくれることであり、余裕を秘めた狩猟行為に結びついていくのである。
 そして何よりも尊いことは、壮大な弾道を描くことにより、弾道の何たるかが、ハンター自身の体に浸透していくのである。
 そして、その先駆者たちの、結果とならしめたデータを、克明に記録しておくことも、これからの空気銃猟の発展に、大いなる布石となっていくことだろう。


 銃砲の種類とその要件。
銃砲の種類
銃砲刀剣類所持等取締法規定している拳銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性を発射する機能を有する装薬銃砲、空気銃等に分類されている。
 拳銃とは、片付けをせず、片手で保持して照準、発射可能な形態で、人への殺傷効果のある様に製造されたもの。
 小銃とは、一人で携帯して両手で保持し、片付けして照準、発射出来る形態で、ライフリングが施してあり、主として歩兵が戦闘用として適す様製造されたもの。
 機関銃とは、引き金を引いている間は続けて弾丸が発射出来、短時間で多数発射し、戦闘用として製造され、口径が20mm未完のもの。 砲とは、口径20mm以上で、武器等製造法上口径により、小口径砲(20mm40mm以下)、中口径砲(40mmを越え90mm未満)、大口径(90mm以上),迫撃砲に区分され、高射砲,対戦車砲等使用目的により区分される。
 猟銃とは、狩猟、標的射撃に適する用に製造された散弾銃、ライフルをいい、製造目的、機能、他事情により小銃と区分される。
 他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲とは、拳銃、小銃、機関銃、砲、猟銃に該当しないが、人畜を殺傷する能力を持って、金属製弾丸を発射し得る機能の装薬銃全てを含む。
 空気銃とは、スプリング式、ポンプ式、圧縮ガス式等、圧縮空気又は圧縮炭酸ガス等の膨張力により金属性弾丸を発射出来るもの。 銃砲の要件は
1. 金属性弾丸を発射する機能を有すること。 イ、金属性弾丸とは、金属的性格を有する   ものであればよい。非金属性の物質で   あっても、金属と同程度の硬度、重量、   衝撃力を有するものであれば足りる。
 ロ、発射する機能を有するとは、現状のま   まで金属性弾丸を発射出来るものは勿   論、故障のため一時一時銃砲としての   機能に障害があっても、手入れ、修理   を施せば機能を回復するもの、あるい   はおの目的をもって製造されたもので   なくとも、小許の加工、改造により金   属性弾丸を発射可能となるものを包含   する。
ハ、装薬又は圧縮空気、圧縮ガスを用いる   ものであること。
2.人畜を殺傷することができる能力を有す  ること。


空気銃の起源
プリチャージ式がその源流となっており、古くは欧州からその源を発している。
 初めは射的の様な遊興的な使用目的につくられたが、ある限られた時代背景の中では対人向けの狙撃(Sniping) 用として脚光をあびた時代が有った。装薬銃がまだ先込め式で狙撃には適さず、空気銃の忍び寄り、静かに発射が可能な点が重宝されたのでしょう。その最大の武器は発射煙と発射光が発生しない事が、敵からは発見されず、チャンスが有れば複数の標的を捕捉出来た事です。
 十発撃つためには恐らく千回以上のポンピングが必要であった筈です。そして空気銃一丁作るのには相当苦労したと思います。恐らく装薬銃を十丁以上作るのと同じくらいの時間と手間、費用を要した事でしょう。
 またこの頃の空気銃は大変な高級品だったはずです。
 この頃のプリチャージでも現代と変わらないのはその音です。この手の記事に触れる度に思うことですが、空気銃と云うと決まって音が小さく、又はひどいのは音が無くなどと記されております。我々の周りでもこの感覚で今もそう信じているハンターが多いのには閉口してしまいます。特にポンプ銃程度の銃については十人中九人がそう言っております。
 その言葉の趣旨は音によって環境、つまり
近所の住人に分からないと考えているとしたならば、とんでもない事です。例えば銃には何の関わりもないご婦人から百メートル程離れた所からでも、パシッと発射した音とカチッと着弾した音に反応して顔をキョロキョロして、何か不自然な音だと感じている状況が昔有りました。つまり発射音と間髪入れずに起こる着弾音の組み合わせで人はその不自然さを感じとってしまうのです。人とは非常な繊細な生き物なのです。
 話しを戻しますと、この頃使っていた空気銃はサイレンサーを装備していた筈で、これによってかなりの成果を誇っていた事は確かな事実だと私は確信しております。そしてスナイパーの鉄則は、必ず生還する事なのです。
この重要項目を満たさない限り狙撃による習慣的反復攻撃は有り得ません。狙撃手の傑出、養成には多くの時間と費用がかかるのは今も代わりないところでしょう。
 しかしその後訪れる、精度と長距離射撃時代の波に飲み込まれて行く運命を辿ります。 空気銃狙撃兵はそのまま装薬銃のスナイパーに乗り変わって行ったのです。
 狙撃兵と言う言葉はこの時代に初めて生まれた言葉であり、近代と変わらず、重要な役割にたずさわる士官や、砲手などを狙い撃ちし、相手国からは恐怖の対象とされておりました。
 しかし現代ではこの様な空気銃の使われ方はないのかと云うと、一部の辺境国家の特殊部隊では今も使われており、徹底した訓練により研ぎ澄まされたその精度には、いまだに恐れられている様です。
 ああ空気銃か なんて言っている平和ぼけしているどこかの国民は空気銃に対しての見識は世界的にはまだ幼稚園生程度なのです。


ハンターと猟場マナー
猟場でのいざこざは、時間が経っても思い出すあびに気が重くなってしまう。特にエアハンターは、その火中にある場合が多い。それだけ人に接近した状況が多いということであろう。ハンターにも言い分があると必ず反撃したがる私達であるが、言葉を発する前に、必ず心にとどめておいてほしいことがある。それはハンター以外の人達は、そこで生活や仕事を営んでおり、めったなことでは、その場所から移動できない立場の人達だということを考えながら事に対処していただきたい。 ハンターは、いわばレクレーションとしてその場に居合わせた、よそ者としか住民からは見えない。そのような立場同士が話し合いしても、迷惑事件が起きた後では、ただ誠意を尽くして話しするしか、われわれを守る術はどこにもない。たとえ、その場では住民を言葉でやり返したとしても、その住人はハンターの意見に賛同しているのではなく、むしろ今まで思い描いていた非道な人間と、今まで以上に確信しただけなのである。このような事態が起きれば起きるほど、ハンターの社会的立場は悪化の一途を辿っていく。
 われわれハンターは、常に批判されやすい立場にある。一般の人達から見れば、われわれが銃を所持している事自体が脅威となっており、いくら正論を吐いても、その人達からは異端者と見られているのである。そして、われわれはごく少数派であることも認識すべきである。
 ここで一番大切なことは、われわれ自ら襟を正し、仲間同士で、どう対処すれば良いのか、あるべきかの、再確認が必要な時期にさしかかってきていると思う。仲間だからこそ、注意すべき点を早い時期に喚起してやることが、本来の仲間である。
 若者を叱責する前に、自身を取り巻く仲間達に本当の情愛で相互の信頼関係を築かない限り、猟場周辺の住民や社会からの理解は得られないのである。
  人家周りで猟をする場合の心得
1.出会った人には挨拶できる機会をできる  だけ多くつくること。
2.農家の人とは、特に親密に付き合うこと  に心がけること。
3.猟場の形態、状況は絶対に変化させない  こと。例えばゴミは持ち帰り、農作物や  畦道の形態を変えたり、火をおこした痕  跡などを残さないことである。やたらに  焚き火をしたがるハンターがいるが、よ  ほどのことがない限り慎むべきである。
4.車同士ですれ違ったら、必ず道をゆずる  側になること。われわれハンターは、ど  んな事態でも人を押しのけてでも実行し  なければならない価値観は決して猟場に  は存在しないはずである。銃器を所持し  ている者が僅か数十秒のことでいざこざ  を起こすようでは、ハンター失格である。
5.衣服や格好には細心の注意をすること。
  どのような形態の格好をしても基本的に  は違法となることはほとんどないが、要  は相手住民や通りすがりの人から、あま  りにも異様な雰囲気または危険人物と見  なされないような、ある程度の調和を考  えた猟装束で行動したほうがよいだろう。  例えば、あまり極端なカモフラージュは  ハンター側の表現の自由を一方的に住人  側へ押しつける結果ともなりえる。今の  日本では、どちらかと言うと、ハンター  側が住人に合わせたほうがよいいと思う。
6.刃物の存在を誰から見ても認識できるよ  うな形態は避けるべきである。どうして  も自分の主義を貫きたいハンターは、も  っと広々とした山中や草原地帯で実行す  べきである。
  エアハンターがおかれている立場は、非  常に微妙な状況になりつつある。装薬銃  での大物猟とはまったくの別物であるこ  とを早く認識すべきである。猟場によっ  ては格好の形態をその都度変更すべきで  ある。特に食事に出向く場合には、他人  へ威圧感を与えない心がけも必要となる。
7.銃の存在ももちろん、容易に他人から見  られない環境づくりが必要である。例え  猟場であっても、場合によっては銃カバ  ーをしたままで歩いたほうが得策な状況  もある。エアハンターの場合、咄嗟に撃  たなくてはならない状況は、そう多くは  ないはずである。また、そのような状況  下での訓練など、その必要性もないだろ  う。これを押しての実行は大変な危険を  伴い、本来のハンティングの意味からは  逸脱してしまう。
何か卑屈にも感じられる極端な表現となったが、このくらいの思い、感じ方をしていないと、いつか控えめな心を忘れ、危険で迷惑な行為へ移行してしまう。
 特に複数での行動は、より目立つ行動になるので、互いに戒め合う協調性が必要である。どうしても面倒な方は、平服と変わらない形態で、出猟地やゲームに即したアレンジをしても、それほどのデメリットはない。
 出猟時に極端な形態を考えるより、獲物への接近術や射撃法を鍛錬したほうがよほど楽で、自然なかたちで楽しむことができる。極端な形態とは、軍需用のカモフラージュ、目だし帽、シースナイフの着用などである。私も実行してみたが、何か山奥で戦争ゲームをしているエアソフトガン ファンみたいに感じ、すぐにやめてしまった。自身に合わない形態は、その不自然さに影響して、空虚な感覚がつきまとうので、可能な限り自身が納得した形態を心がけるべきである。


双眼鏡の効用と選び方のポイント
世界各国で多くの双眼鏡メーカーが有るが、良質な双眼鏡を探すとなると、どうしても国産かヨーロッパ産に依存してしまう。この分野では、さすがに途上国では技術的に追従できないのはしょうがないことである。
 最近の国産品には、手振れ防止機構に力を発揮しているメーカーが多くなっている。もちろんツワイスなども生産していたが、目が飛び出るほどの価格ではとても手が出ない。しかし、日本で生産されているこの手の製品の品質は十分な性能をもっていながら2〜5万円程度の価格帯を擁していることは大変ありがたいことである。
 双眼鏡の構造{双眼鏡の構造 図}
主に二つのタイプがある。昔からあるボロプリズムを使用したものと、ダハプリズムがある。最近は圧倒的にダハプリズムが主流となり、その携帯性にはボロ式はとてもかなわないだろう。
  高価でも性能第一に選ぶ {世界の双眼鏡 写真} エアハンターにとっての双眼鏡の存在は、大物猟装薬銃ハンターのそれとは少々異なっている。シカやクマを発見、追跡する距離は場合によっては、空気銃猟の数十倍にもなる。しかるに、ほとんどのアクセサリーにおいてもそうであるが、装薬銃ハンターにエアハンターが双眼鏡の教授を受けてもあまり適切な判断材料は得られないと考えたほうが得策である。
 願わくば、双眼鏡の概念程度にとどめた教授をいただけばよいと思う。親切な方に限って数多くの課題について教えようとされるが、しまいには持論のお仕着せの伝授となっていく場合が多いものである。従って、排除の論理ではないが、教えを受ける側にも取捨選択の心構えが必要である。
 さて、実猟での行動範囲が大きいということは、かなりの軽装備をもって獲物と対峙しなくてはならない。できるだけ小型のものを彼らは選び、山野を走破して行く。そのシーンによっては、大きくて重たいその持ち物によって、どれだけのエネルギーを消耗するかを一番知っている人達なのである。
 そして、彼らの捜索範囲、距離は1000m を越える状況もたびたびあるので、その距離を克服できうる光学性能も必要となってくる。最低でも3万円、できれば5〜10万円またはそれを越える製品を購入する場合もあるだろう。
大物猟のハンターは、小型で光学性能の良いものを当然にして探すわけだが、なんとか妥協できる製品は結局10万円前後の双眼鏡に落ち着くことが多くなる。ここで経済的な面で妥協したハンターも多いと思う。しかし、その製品を使うほどに、猟友のいつも持参している鮮明な性能を持っているその双眼鏡に魅せられて、結局は、またの出費を迎えてしまう。光学品選びの鉄則は「安物買いの銭失いになるな」ということである。
 光学製品は、その大きさの違いではそれほどの価格差はない。価格の差はメーカーの差であり、その高価な価格は作り手の誇りそのものなのである。
エアハンターとしても前述の「銭失い」にならないようにすことは同じであり、経済的に許せば高価な良い双眼鏡を選ぶに越したことない。つまり、光学製品に関しては金次第ということを早い時期に理解することが最良、最短の道である。
 そうは言っても、われわれエアハンターは安くて光学性能の良いものを探し続ける宿命を持っているので、同じお金を出すなら、どのような形態の双眼鏡が自身に適しているのか、の狭い範囲での選び方を検討してみよう。
 光学製品の中で双眼鏡ほど距離の影響を受けるものはそう多くはないだろう。距離が長いほど、その空間に存在する邪魔者は当然多くなる。つまり300mの範囲しか使わないエアハンターと1500m まで使おうとしている双眼鏡とでは、5倍の光学性能がなくては同等の条件とはなり得ない。少し極端な比べ方かも知れないが、そう大きな間違いとは思えない。
 こうした例からみてもエアハンターにとっては相当有利な条件になる。このことを踏まえて考察すれば2〜5万円の範囲で探せば、そう大きな問題は起きないだろう。またメーカーによっては、もっと安価なものに成り得る価値観が多くの製品群の中に埋もれている可能性も大いにあると思う。
 選択時のチェック点
 まず各メーカーの製品を手にとってよく観察してみよう。自身の目の間隔に合わすための動く機構が適度の抵抗、つまり短期間で緩くなってしまうような製品は、まず不良品と考えて間違いないだろう。できることならばパッケージに収まっている同じ機種も試してみる。その抵抗がまちまちな製品は、いかに製品管理が粗雑かを暴露している。
 目の間隔を調整できたならば、自身の視度を調整する調整リングを回して(ほとんどは右側に装備)、そちら側の目だけでピント調整する。次に両目でその距離にあったピント調整をする。ここまでの操作に手間がかかるようなデザインのものは避けたほうがよいだろう。
 店の中だけでなく、外の風景、距離にもその対応を試してみよう。この数カ所の可動部の動きに、ゴリゴリした感覚があったなら、不合格である。
 対物レンズの色が赤いルビーコートの製品には一応注意したほうがよいだろう。ほとんどの製品は、その特殊コーティングの効用をなしてないものが多い。現在では無難なコーティング色は紫系である。この業界でのコーティング技術は即、性能にかかわるので、安易な製品はその色彩だけで消費者をごまかしている製品がタマに有った。できるだけ落ち着いて見てみよう。
 覗いている丸い範囲の一番外周部と大きな丸い中心部とが同じ見え方をしているだろうか。安物のほとんどがこの平坦性が悪く、無理な設計での広視野をうたっている製品が意外と多く、これは素人を誤魔化すために生まれた製品である。
 倍率は8 倍〜10倍が光学性能を維持できる限界である。まして数十倍におよぶ倍率を20mm程度のレンズでまかなおうとしているようなメーカーは、光学製品が何たるかを知ろうともしないメーカーの証である。
 観光地などに設置してある、あの馬鹿デカイるものでさえ20倍がせいぜいである。有名なメーカーほど高倍率は敬遠し、一番高価な価格帯は8 倍で30mmレンズ径がほとんどである。
 高級品にはこれらの事項は当たり前にクリアーして、さらにその鮮明度を増し、もちろん遠くの細い木の枝が一本づつはっきりと別れて見える、分離度にも優れている。
 最後に、シリアルナンバーの有無を確かめる。できたならメーカーに問い合わせ、そのナンバーの意味を聞いてみることである。意外と性能には満足したのに、そのメーカーの存在が明らかにならないメーカーもあるかも知れない。またナンバーを明記しながら、その製造期も不明な、ナンバーの意味をなしていないメーカーもあるかも知れない。確かに、なかなか良品なのに胡散臭い製品、この多くは途上国でOEMによって生産されたうちの、わざと作った余剰品が多いのである。このような製品は品質検査を通っていないので、当たりはずれが極端である。
 高級品の価値性
 そもそも高級品を高級品として世の中で維持し続ける大原則は、品質管理をどこまで徹底してできるかで決まってしまう。高級品のすべては一本一本徹底した管理をしており、検査落ちしたものは絶対に世に出すことはできない運命を持っており、それもハイレベルな基準をいつも行使しなくてはその価格では売れないことを知っているのである。
 良品を探す一番の手がかりは、各メーカーの考え方を知ることであろう。双眼鏡に関して、どれだけの歴史をその会社は持っているのか、何もなく名声だけで売ろうとしているメーカーは必ず自社生産しておらず、ひどいところは管理も協力会社にお任せ状態である。このようなメーカーは何のポリシーも感じていない。その証拠に、自分の勤めている会社がその分野にも製品群を擁していることさえ知らない中堅社員がいる。
 メーカー探しではほとんどの方がカメラメーカーに的を絞る。そう大きな間違いはないが、あるブランドなどはかなりの安物の部類を販売していた。明らかに外国で作らせた双眼鏡にブランド名を付けたものであcた。恐らくそのメーカーとは何の関係もない、いわゆる海賊版であったのではないかと考るが、これなどはメーカーに問い合わせれば、その場でわかることである。
 しかし、そのメーカーには何の責任もないだろうが、業界での後発メーカーが見舞われる一番多いケースである。海賊さんもそのことをよく知っていて、一番狙いやすい、カメラメーカーとしての名声を利用して、大量なロットを単発で流通させる。かなり遅くなって気がついた頃には製造工場の実体は消滅している。
 被害者となったのはユーザーとメーカーとなるが、意外とユーザーは、安いのだからこんなもんだろうなどと割り切ってしまい、メーカーへの信頼がその時点で簡単に失脚してしまう。
 メーカーの痛手は相当なものになる。そのブランドイメージの失墜は一個人に対してから始まるが、ロットの大きさに比例して、その被害は拡大してしまうのである。
 どのメーカーが良いなどと言うことは一応控くが、私が知っている一つの事実をお話しよう。日本光学、日本を代表する光学メーカーであることは周知の事実である。昔、記事を書く都合上メーカーに「お宅の双眼鏡は、どこの協力メーカーで作っているのですか」と、教えるはずもない問いかけをしてみたところ、その若くて誠実そうな社員は、何回聞いてもすげて自社で生産している一点張りであった。それ以上聞く価値も見い出されなかったので、それなりの記事にまとめて終わりとしたが、数年後、偶然眼鏡を作っている協力会社の存在を知った。何と見学もOKだということであった。
 ある時、私が愛用していた小型の2万円以下の製品で一部不具合があるので、このメーカーに調査を依頼したところ、ほどなく回答があった。「あなたが言われていたとおりの状況をわれわれも確認しました」とのこと。私は「してやったり」とほくそ笑んでみたが、さにあらず「まことに申しわけありませんが、当社で数人の社員にランダムに覗き検査を試みましたが、このレベルの製品についての光学性能は、当社設定の基準値よりむしろ良い結果です」ということであった。
 要するに、会社基準では、この価格ではこれ以上の性能設定はできないということであった。これを聞いて、意外と私は何かほっとしたような気持ちがした。それは以前、協力会社の有無のことで少々がっかりしていた事態とは裏腹に、その会社の誠意が感じられた一コマだったからである。
 世界の一流品と言われるには途方もない長い道のりが待っているが、この会社が本気で管理して作った双眼鏡を一つだけ知っている。その双眼鏡は、あのツワイスより数十ドル高値で、アメリカだけで販売している。だからと言って、すべての双眼鏡を製造、管理しながら販売することは企業としてのバランスが保てない現状は、何とも悲しいことである。


  双眼鏡お効用と選び方のポイント
 ヨーロッパのほとんどのスコープメーカーは双眼鏡も販売しているが、この稿ではスコープメーカー以外を主に取り上げている。この中でライカのジオビットはレンジファインダーと共用できる世界でも希なタイプであった最高級品であったが、最近になり、ブッシュネルから、数百ドルで販売されるようになり、よりいっそうの購買意欲そそることだろう。そして低価格で売り出すメーカーは増加の一途をたどり、微妙な価格帯の差をみせながら各社での生産が始まっている。
 ここ数年の双眼鏡の普及は大変な勢いを示しており、その用途はもちろんハンティング以外にも大きな市場を擁しているが、この道具の普及はその国の知的豊かさをはかるバロメーターでもあり、大変喜ばしいことである。

  双眼鏡の選び方 {世界の双眼鏡 写真} エアハンターにとっての双眼鏡の存在は大物装薬銃ハンターのそれとは少々異なっております。シカやクマを発見、追跡する距離は場合によっては数十倍にもなります。 しかるに、殆どの項目においてそうですが、装薬銃ハンターにエアハンターが双眼鏡の教授を受けてもあまり適切な判断材料は得られないと考えた方が得策でしょう。
 願わくば双眼鏡の概念程度にとどめた教授をいただけば良いと思います。親切なお方に限って数多くの内容をご教授下さり、しまいには持論のお仕着せの伝授となって行く場合が多いものです。誠に諸先輩方が多いこの世界では私如きがもの申すことは相当な覚悟をもって記述いたしております。
 行動範囲が大きいと言う事は、かなりの軽装備をもって獲物と対峙しなくてはなりません。出来るだけ小型のものを彼らは選び、山野を走破して行きます。そのシーンによっては、大きくて重たいその持ち物によって、どれだけのエネルギーを消耗するかを一番知っている人達なのです。
 そして彼らの捜索範囲、距離は千メートルを越える状況も度々有りますので、その距離を克服出来うる光学性能も必要となって来ます。最低でも三万円、出来れば五〜十万円、又はそれを越える製品を購入する場合も有るでしょう。
大物猟のハンターは小型で光学性能の良いものを当然にして探す訳ですが、なんとか妥協出来る製品は結局十万円前後の双眼鏡に落ち着くことが多くなります。ここで経済的な面で妥協したハンターも多いと思います。しかしその製品を使う程に、猟友のいつも持参している鮮明な性能を持っているその双眼鏡に魅せられて、結局はまたの出費を迎えてしまいます。光学品選びの鉄則は「安物買いの銭失いになるな」という事です。光学製品はその大きさの違いではそれ程の価格差はありません。価格の差はメーカーの差であり、その高価な価格は作り手の誇りそのものなのです。
エアハンターたりとも前述の「銭失い」にならない様にする事は同じであり、経済的に許せば高価な良い双眼鏡を選ぶに越した事は有りません。
 世間での思慮深い考え方の常識は、お金勘定する前にその人の努力と辛抱によって成し得られる事が多く耳にしますが、光学製品に関しては金次第という事を早い時期に理解することが最良最短の道です。
 そうは言っても我々エアハンターは安くて光学性能の良いものを探し続ける宿命を持っている様なので、同じお金を出すならどの様な形態の双眼鏡が自身に適しているのか、の狭い範囲での選び方を進めて行きましょう。
 光学製品の中で双眼鏡ほど距離の影響を受けるものはそう多くはないでしょう。距離が長い程その空間に存在する邪魔者は当然多くなります。つまり三百メートルの範囲しか使わないエアハンターと千五百メーターまで使おうとしている双眼鏡とでは、五倍の光学性能が無くては同等の条件とは成り得ません。少し極端な比べ方かもしれませんが、そう大きな間違いとは思えません。
 エアハンターにとっては相当有利な条件になります。この事を踏まえて考察すれば三万円〜五万円の範囲で探せばそう大きな問題は起きないでしょう。またメーカーによってはもっと安価なものに成り得る価値観が多くの製品郡の中に埋もれている可能性も大いに有ると思います。
 まず各メーカーの製品を手にとって良く観察しましょう。自身の目の間隔に合わす為の動く機構が適度の抵抗、つまり短期間で緩くなってしまう様な製品はまず不良品と考えて間違いないでしょう。出来る事ならばパッケージに収まっている同じ機種も試してみます。その抵抗がまちまちな製品は、いかに製品管理が粗雑かを暴露しております。目の間隔を調整出来たならば、自身の視度を調整する調整リングを回して(殆どは右側に装備)そちら側の目だけでピント調整します。次に両目でその距離に有ったピント調整します。ここまでの操作に手間がかかる様なディザインのものは避けたほうが良いでしょう。店の中だけでなく外の風景、距離にもその対応を試してみましょう。この数カ所の可動部の動きに、ゴリゴリした感覚が有りましたなら、不合格です。対物レンズの色が赤いルビーコートの製品には一応注意したほうが良いでしょう。殆どの製品はその特殊コーティングの効用を成して無いものが多いのです。現在では無難なコーティング色は紫系でしょう。この業界でのコーティング技術は即性能に関わりますので、安易な製品はその色彩だけで消費者をごまかしている製品がタマに有りました。出来るだけ落ち着いて観てみましょう。覗いている丸い範囲の一番外周部と大きな丸い中心部とが同じ見え方をしているでしょうか。安物の殆どがこの平坦性が悪く、無理な設計での広視野をうたっている製品が以外と多く、素人を誤魔化す為に生まれた製品です。
 倍率は8 倍から10倍が光学性能を維持出来る限界です。まして数十倍に及ぶ倍率を20mm程度のレンズでまかなおうとしている様なメーカーは光学製品が何たるかを知ろうともしないメーカーの証です。
 あの馬鹿デカイ観光地に設置してあるものでさえ20倍がせいぜいであり、有名なメーカー程高倍率は敬遠し、一番高価な価格帯は8 倍で30mmレンズ径が殆どです。
 高級品にはこれらの項目は当たり前にクルアーして、更にその鮮明度を増し、勿論遠くの細い木の枝が一本づつはっきりと別れて見える、分離度にも優れております。
 最後にシリアルナンバーの有無を確かめます。出来たならメーカーに問い合わせ、そのナンバーの意味を聞いてみる事です。以外と性能には満足したのに、そのメーカーの存在が明らかにならないメーカーも有るかも知れません。またナンバーを明記しながら、その製造期も不明な、ナンバーの意味を成していないメカーもあるかも知れません。確かになかなか良品なのに胡散臭い製品。この多くは途上国でOEMによって生産されたもの内の、わざと作った余剰品が多いのです。この様な製品は品質検査を通っておりませんので、当たりはずれが極端です。そもそも高級品を高級品として世の中で維持し続ける大原則は、品質管理をどこまで徹底して出来るかで決まってしまうのです。高級品の全ては一本一本徹底した管理をしており、検査落ちしたものは絶対に世に出すことは出来ない運命を持っており、それもハイレベルな基準をいつも行使しなくてはその価格では売れない事を知っているのです。
 良品を探す一番の手がかりは、各メーカーの考え方を知る事でしょう。双眼鏡に関してどれだけの歴史をその会社は持っているのか、何もなく名声だけで売ろうとしているメーカーは必ず自社生産しておらず、ひどいところは管理も協力会社にお任せです。この様なメーカーは何のポリシーも感じておりません。その証拠に自分の勤めている会社がその分野にも製品郡を擁している事さえ知らない中堅社員がおります。
 メーカー探しでは殆どの方がカメラメーカーに的を絞ります。そう大きな間違いは有りませんが、あるブランドなどはかなりの安物の部類を販売しておりました。明らかに外国で作らせた双眼鏡にブランド名を付けたものでした。恐らくそのメーカーとは何の関係もない、いわゆる海賊版であったのではないかと考えますが、これなどはメーカーに問い合わせればその場で分かる事です。
 しかしそのメーカーには何の責任も無いでしょうが、業界での後発メーカーが見舞われる一番多いケースです。海賊さんもその事をよく知っていて一番狙いやすい、カメラメーカーとしての名声を利用して、大量なロットを単発で流通させます。かなり遅くなって気が付いた頃には製造工場の実体は消滅しております。
 被害者となったのはユーザーとメーカーとなりますが、以外とユーザーは、安いのだからこんなもんだろうなどと割り切ってしまいメーカーへの信頼がその時点で簡単に失脚してしまいます。
 メーカーの痛手は相当なものになります。そのブランドイメージの失墜は一個人に対してから始まりますが、ロットの大きさに比例してその被害は拡大してしまうのです。
 どのメーカーが良いと言う事は一応控えさせていただきますが、私が知っている一つの事実をお話致しましょう。日本光学、日本を代表する光学メーカーである事は周知の事実ですが、昔記事を書く都合上メーカーに「お宅の双眼鏡はどこの協力メーカーで作っているのですか」なんて教える筈もない問いかけをしてみましたところ、その若くて誠実そうな社員は何回聞いても全て自社で生産している一点張りでした。それ以上聞く価値も見い出されなかったので其れなりの記事にまとめて終わりと致しましたが、数年後偶然双眼鏡を作っている協力会社の存在を知りました。何と見学もOKだという事でした。
 ある時私が愛用していた小型の二万円以下の製品で一部不具合が有るのでこのメーカーに調査を依頼したところ、程なく回答が有り、あなたが言われていた通りの状況を我々も確認したとの事。私はしてやったりとほくそ笑んでみましたが、さにあらず「誠に申し訳有りませんが当社で数人の社員にランダムに覗き検査を試みましたが、このレベルの製品に付いての光学性能は当社設定の基準値よりむしろ良い結果です」要するに会社基準では、この価格ではこれ以上の性能設定は出来ないと云う事でした。これを聞いて、以外と私は何かほっとした様な気持ちが致しました。それは以前協力会社の有無の事で少々がっかりしていた事態とは裏腹に、その会社の誠意が感じられた一コマだったのです。
 世界の一流品と言われるには途方もない長い道のりが待っておりますが、この会社が本気で管理して作った双眼鏡を一つだけ知っております。その双眼鏡はあのツワイスより数十ドル高値でアメリカだけで販売しております。だからと言って全ての双眼鏡を製造、管理しながら販売する事は企業としてのバランスが保てない現状は、何とも悲しい事です。
 双眼鏡の構造{双眼鏡の構造 図}
主に二つの構造的タイプがあり、昔から有るボロプリズムを使用したものと、ダハプリズムがあえります。最近は圧倒的にダハプリズムが主流となり、その携帯性にはボロ式はとてもかなわないでしょう。


  最新の距離計と測定機能
 レンジファインダー{写真}
レンジファインダーにも双眼鏡の項で記述したライカジオビットが載っているが、レンジファインダーは対物レンズが通常二カ所ある。片方は距離を読みとるためのレンズであり、双眼鏡としてのレンズではないが、このジオビットやブッシュネルは双眼鏡として十分使えるもので、いったい、どちらの役目が主体なのかわからないくらい、すばらしい光学性能を発揮致する。
  最近の主な機種
 スワロブスキーもライカと並ぶ高級品であるが、残念ながら双眼ではない。スワロブスキーには、その代わりライフルスコープにこのレンジファインダーを組み込んだスコープを擁しており、その価格も半端ではない。恐らく世界一高価なスコープである。
 ブッシュネルは安価帯の先駆者であるが、とうとう双眼式のブッシュネル レーザー レンジファインダー8X30の販売を安価で実現させている。単眼式では、6種以上のタイプを販売している。初期に生産した400 ヤード用が見当たらなく、空気銃用に最も適した価格であったので探せれば幸運なことである。
 恐らく、この機種は初めからそれほど売れなかったのではないか思う。もともとライフル用に開発したのに、400 ヤードでは使う必要性はそれほどないのである。販売する側が時々失敗する定番である。
 他のメーカーでも同型を開発し、発売したので、これからは軽量化が将来の課題である。
 最軽量小型がどうしても望まれる場合が多くなるが、ニコン400 とブッシュネル700 の小型タイプは7 オンス(約200g)のコンパクトなタイプを擁している。
 レンジファインダーは、その距離を正確に読みとることが第一目的であるので、このモノキュラー(単眼)を双眼鏡のかわりに使うことは小々無理があり、前述したビノキュラータイプの小型軽量化に期待される。 
 測定専門であれば、最近はポケットに何とか収納できるほどの、大変コンパクトなものでも、測定能力の高いものが出現し、その利便性は高く評価されている。
  使い方の基本と活用性
 使い方の基本は、獲物が出現しそうなポイントを、その都度計測して行くが、一度測定した地点は二度と測定しなくて済むように記憶しておくことが、より即応性の高い行動がとれる。
 覗くファインダーのスクリーン上に、文字を入力できるようになれば、この利便性はもっと高いものに成長することである。しかし、この行為を確実に実行するためには、よほどの記憶能力がない限り、正確な猟場ポイント図と、各ポイントの距離への距離を明記した図面を作成しなければならないだろう。
 少々面倒な仕事であるが、このの図面が作戦図面となり、猟場を繰り返し巡回することによって、精度の向上は必至である。
その将来には、その猟場の支配者になれる可能性を秘めており、ひいては猟場の健全な維持にも役立つ事であろう。
 猟場の質の低下は、行き当たりばったりの行動パターンに起因していることがほとんどであるので、ある程度限定した範囲を、徹底した狩猟拠点とすることが必要である。
 また、各猟場の主要ポイントを計測し、ハンター独自の狩猟地図を作製すれば、時期的な変化が、その距離を添付した状態で完成することになり、より一層の精度の高い狩猟に導くことが可能となるだろう。


  ライフルスコープの市場現況{世界のAirgun Scope写真}
 BSA 数年前からこのブランド名で販売開始したスコープである。生産国は中国であるが、近年における中国製の品質には目覚ましいものがある。少なくとも意匠的には合格品であり、光学性能においてもそれほどの見劣りはしない。恐らく、これほどの価格をスコープに設定することは中国産としては珍しい力作である。
 タスコ(Tasco) アメリカのフロリダに大きな工場を持って生産している会社であるが、世界のスコープのシェアを70% 占めていると豪語していた。少々大風呂敷な表現に感じるが、昔からエアガン用のスコープを生産してくれていることではありがたい会社である。エアガン用については韓国生産品である。
 日本のタスコジャパンも中国や韓国からのOEM 製品でまかない、一部上級品のタイタンなどを国内生産品としている。
 ブッシュネル(Bushnel) アメリカ製となっているが、韓国、中国などの生産にエアガン用は依存している。
 バーリス(Burris)ほぼ純粋なアメリカ生産品である。ここ数年はレンズの高品質化を強調している。この会社の前身はツワイスに関係していたオーナーが設立しており、その美しい外観は確かにその雰囲気を持っている。そして、なかなかの頑固ものらしく、エアガンについては固定倍率しか輩出していない、珍しいメーカーである。
 シモンズ(Simmons) アメリカ製となっているが、韓国、中国での生産品が主であり、かなりの高倍率の生産にも力を入れており、エアガン用を多く生産している。
 リューポルド(Leupold) アメリカ最大のメーカーであり、そのバリエーションとライフルへの普及率、信頼性は世界一である。一部ドイツなどの高級スコープとは少々違う価値感で支持されており、これも軽量化への惜しみない努力が結集した結果でもあろう。
 RWS アメリカ製となっているが、やはり韓国、中国、一部日本で生産して販売しているメーカーである。
 スコープ生産の現況
 殆どのエアガンスコープ生産は、中国、韓国、日本での生産が多い、自国で生産しているはずのメーカーでも、一部製品や時期的事情などにより、高級品は日本へ、そのほかは韓国、中国へ振り分けて発注しているのが現状の用である。
 この傾向は、部品やレンズなどの性能、価格との釣り合いが難しい問題の解決策として昔から習慣的に行われていたことである。
 従って、部品のすべてを自社でまかなっているメーカーはほとんどないに等しい。
  国産スコープ
 純国産品として製作しているメーカーは、そのほとんどをOEM(相手先生産) として製造しているので、どのような仕様にも生産できる技術力を持って各ブランドに応じている。ただレンズの特別な仕様までは完全に網羅しているわけではないので、そのメーカーが可能な範囲の光学性能にとどまっていることが多い様である。
 国産有名カメラメーカー数社もスコープをブランド品として作っているが、もちろん、そほとんどを協力会社に作らせている。
 主な国産メーカーは、次のとおりである。
 ニコン、ペンタックス、コーワ、ハッコウ、アジアオプチカル、東京スコープ。
 願わくば、ハンター諸氏には、自国である国産品を育てていく気持ちを持っていただければありがたいと思う。
 確かに一部高級品とは、ある程度の光学的差が生じているが、ことレンズとなると、わが国ほとんどを生産している現状を見ると、もっと国産品に目を向け、その不具合を指摘してやるくらいの気概があってもよいのではなかろうか。
 今わが国全体のもの作り産業は危機に瀕している。自社ブランドも持たず、もの作りの魂であるその技術を他社に安売りしている器用貧乏に成り下がっている。企業の努力も大切であるが、自国の誇りも忘れて、他国のブランドばかり追い回すことより、まずは自国の製品にも目を向けていただきたいものである。


  空気銃用ライフルスコープ
役割からの検証と選び方
 近代狩猟にこれほど貢献しているアクセサリーも少ないだろう。昔国産のシャープ社が世界に先駆けて、いち早くスコープ装備の空気銃を世に送り出したが、その頃の空気銃をとりまく環境から推察すると、その実行力と予知能力には感服せざるを得ない。わが国でポンプ銃が繁栄した理由の一端は、このスコープが大きな手助けとなったことは事実である。ここで、その役割からの検証と選び方を考えてみよう。
 空気銃用の適性条件
 双眼鏡の役目は、目的である標的の捜索にあり、陰に隠れている暗い部分や木の枝越しに存在するかも知れない目標の発見に、その機能が終始し、評価される。ライフルスコープにとっては、通常では発見されてからの仕事になるので、捜索活動ほどの光学性能はいらないだろう。そうは言ってもハイレベルな製品の光学性能はちょっとした双眼鏡の性能よりも遙かに優れていることも事実である。 このすばらしい光学性能で遙か彼方の標的の捜索にも使っているシーンが映画でよく見かけるが、あながちウソとは言えないほどの鮮明さを持っている。ただその狭い視野を考えると、一般的な捜索活動には不向きなことも理解できる。
 それでは空気銃に使用するには、どのようなものが適しているか考えてみよう。
 装薬ライフルでは、その広い行動、不整地の走破などを考えると、軽量、コンパクトで堅牢、そして良好な光学性能を求められるが、空気銃猟においてはそれほどの仕様はなくても間に合う。その理由は、使用される距離がせいぜい100M までであり、その距離内に存在する空気中の障害物(水蒸気、浮遊塵埃、散乱光、減光など)乗り越えられる光学性能を持ちあわせていればよいからである。
 もちろん構造的にも常識的な範囲での性能は必要であり、外観の大部分を占めるチューブ(筒)は、できることなら一体構造(ワンチューブ)で継ぎ目のないほうが様々な障害に対しての対抗性は高くなる。{ライフルスコープの構造図}
 次に構造図からの説明をしょう。図はワンピース構造のスコープを表現している。この構造でない分離式の構造では、ほとんどのスコープがABC すべてまたは一部の箇所のみ分離してある場合がある。
 前述したとおりワンピースのほうが構造的には耐久性の点で遙かに分離型を凌いでいるが、現在の技術、接着剤の性能を考えれば、ある程度は肯定できる要素が考えられる。また組み立て工程において、より細部におよぶ改善が容易にできる可能性は分離型にあると思うが、世界の一流品のすべてはワンピース型になっている。
 スコープにとっての耐候性(耐水、耐被覆など)は、その命に匹敵する大切な要である。その一役を担っているのが、密封性であり、その構造のほとんどをゴム系のOリングに依存している。Oリングの材質的な種類は今となっては多種にわたっており、メーカーによってはOリングメーカーに材質の吟味にも気配りし、特別の配合材も考えているようだ。 このOリングにシリコン系グリスを塗布することにより一層の密封性と潤滑性を求めてゆき、この辺の配慮と技術の差は大変な違いがあると思う。安物のスコープの証となるのもこの部分であり、変倍リングがゴリゴリした感触であったり、張り付いて動かなくなってしまうスコープも有る。このような極端なものはその場で判明するが、問題のほとんどは時間の経過とともに不具合が明らかになる。
 解像度と鮮明度
 解像度とは、細い木の枝などが一本一本きちっと別れて見え、対象物の輪郭の分かれ目が、はっきり見えることであり、分解能と呼ばれる言葉の意味と同意語に近い。
 鮮明度とは、解像度と分解能がそなわってはじめて生きてくる大変高度な性能域の言葉である。
 これらの性能をひきだすには、良質なガラス材が必要であったが、その貴重な資源は現在では枯渇し、これに代わる技術としてのコーティングが、現在はその役割を担っている。
 我が国ではこのコーティング技術が高度に成長し、欧米の高級ブランドレンズの大半をOEM (相手先生産)として生産している。
 みなさまが昔から夢にまで描いた最高ブランドを、我々の国が作っております。どうか自国製品にも誇りを持ってもらいたいものである。
 耐久性
 構造的には、金属学的な分類から入らなければその要件を満たすことはできない。
 工場などでの強度実験ではスティールが圧倒的な強度を誇っていた時代があったが、現在ではアルミ合金への焼き入れ技術や、マグネシュウム合金の開発が進歩し、その多様化が大きくクローズアップされる時代になった。
 特に軽量化はすべての分野での合い言葉であり、軽量化自体が耐久性に貢献できる時代にもなったのである。
 スコープ内部における耐久性は、その衝撃にともなう慣性破壊にうち勝つ手段としても軽量化をセットした上で、各メーカーの個性が表現されているが、その手法は、非球面レンズ、レンズ材、シール材、接着剤と、めざましい変革の時代が期待される。


 レチクルの選び方
 世界中でデザインされているレチクルは100 種以上になるであろう。その目的、使い方によって一番適合していることを信じてそれぞれ設計されたレチクルであるが、空気銃に使えるレチクルはそう多くはない。
 市販品の中には軍需用の狙撃手が使うものも狩猟用として販売しているケースが多くなっている。レチクルが細いの、太いのという程度のものならば我慢できるのだが、明らかに対人向けのモジュール(基本的な単位、基準)をもって考えられたレチクル有る。趣旨の違いにも気分のよいものではないが、そのかけ離れた目盛りの振り方では、とても小さな獲物には対応できないレチクルが多いのには驚く。
 特にメモり付きレチクルが欲しくなる遠射では、遠射になるほど、かけ離れた、間隔の大きな目盛りの振り方では飾り物以下の邪魔者になってしまう。
 図にある装薬ライフル用ジャーマンワンポイントポストなどはレチクルもそうであるが、あのツワイス1.5〜6倍タイプが多く、確かに鮮明に見えるその光景は大変気持ちのよいものである。しかし、30mmチューブの大きさと重さを考えると、空気銃にはまったく不自然な道具である。
 そのほかの3種については空気銃用のレチクルであるが、ポイントドットの間隔が大きな装薬銃用を相変わらず使いつづけているハンターは多い様である。倍率を9倍にして30mで一メモリの中に30Cmが収まるようなものはとても使えない。できれば5〜10 Cmに収まるものを探すべきである。これはエアガン用になっているスコープにも存在している。恐らく空気銃を知らない人が管理している会社なのであろう。
 それならば販売店がメーカーに物申せばよいのであるが、それもならず、エアハンターは自らもって適合スコープを探しあてることから始めなくてはならないのである。
 図にあるカスタムレチクルはその人その銃の弾道に合わせて設計できるので、ハンターはただ獲物との対峙に専念できるのである。
 この設計においてはハンターの好みで、中心部分を何にするか、から始まり、一メモリを何センチに、何メートル時に、何倍で。と、何でも設計できるので、高い舶来品を買うより何倍も得した気分になるであろう。


 ライフルスコープの耐候性と構造上の問題 点
 スコープにとっての過酷な環境の種類は、耐候的な環境と構造的な環境とに分けられる。耐候性について考えると、それは温度差と極低温になる。国内では北海道地方がそのフィールドとなるであろう。寒暖の差 (特に家の中と外) が大きく、スコープにとってはそこに組み込まれている部品群に大きな影響を与えている。さらにマイナス20度以下ともなればほとんどのスコープは何らかのダメージを受ける可能性が高くなる。例えば極寒な環境に耐えられず、スコープリングの作動が極端に悪くなったり、レチクル線の歪みや切断が起き、最悪な状況にはレンズ内部が曇ってしまうこともある。この現象のほとんどは、温度変化に追随できない部品構成にある。こうした環境で同じ作動環境を維持しているスコープは間違いなく一流品の仲間ある。
 構造的なダメージは、その銃器の種類によって大きく変化するであろう。最強の衝撃を与えるピストン銃、その中でも希に見る衝撃の持ち主であるソーベン社イルミネーターのガスラム式は、考え方によっては装薬ライフル30-06 クラス以上の影響をスコープに与える。
 またその人の撃ち方によっても影響が起きる。スコープの構造のほとんどは前方から軸線に沿ってのインパクトに対処すようにできているが、あまり跳ね上がる銃や調整の仕方によっては軸線上以外からのパンチを受けることになり、これは相当のダメージになる。特に着弾調整をするエレべーション部に接触しているエレクターチューブ面との接点は着弾精度および再現性には多大な影響が考えられる。この接点はスコープにとっては重要な役割を持っていると同時に、悩みの多い部分である。
 すべての部分がそうであるように、可動しながら密封しなくてはならない事実は経年変化にどれだけの対抗力を維持できるかが、そのスコープの信頼性に結びつく。
 エレベーションノブを左 (希に右回しを採用しているメーカーがある) に回すと、押し上げバネに圧迫されているエレクターチューブも連動して上に持ち上げられ、目標の下方に照準が移動することになる。構造図上では逆ではないかと思うが、この位置での像は虚像 (天地逆となっている状態) となっており、後に控えるレンズにより直される。
 このエレベーションの回転を伴う上下運動はチューブ面を回転により擦りながら数十ミクロン単位の精度を期待されているが、物理的と化学的においても相当な難題である。要するに1クリック、カチッと微細に回転したものが、正確な上下運動に変換されているのか、という問題なのである。恐らくクリック単位での精度には期待できないだろう。しかし、それより同じ位置に戻したときの復元性に配慮を持って作られた製品なら間違いはないと思う。
 BDCにお仕着せに刻印してあるクリック数で計算して狙い越しするよりか、実際の発射によるゼロインからの数値をBDCに貼り付けたほうが数倍有利であることが、ここで理解できると思う。
 この接点には各メーカーとも様々な思考の末、現在の仕様に落ち着いている様であるが、この機構で不利な点の一つは、遠くに対応するほど押し上げバネは緩く圧迫性を減衰させてしまう点ある。この点を改善しようとして、外部から任意にねじ込むことにより、再度加圧する方式や、接点の安定化を改善するために、接点にボールまたはロラーベアリングを仕込んでいるメーカーもある。
 このような微細な動きを論じている仕組みに、あえてさらなる介在部品を付け加える考え方は、私には理解できない。そもそもネジを介しての方法自体に無理がある。あの精密なカメラ部品でも、スコープのこの部分ほどの精度はいらないはずである。
 押し上げバネ、これも相変わらずの仕様であるが、前述の問題も含め抜本的な解決策が欲しいところである。
 圧迫により接しているこの二カ所は、すさまじい衝撃にはそのたびに踊っている。収まるべき条件で果たして収まっているのか、温度変化による材質の影響はどうなのか、不安をいつまでも引っ張っている部分である。
 概念として一番良い構造はエレベーションとチューブを連結してしまえばよいことなのだが、今までの既成概念では精度に問題があるのである。
 レチクルに対しての影響は一番顕著に判明するところであるが、耐候、構造双方でその影響を受けている。レチクル線の切れ、曲がり、脱落と様々な形で現れるが、この極細線を使っている限り、いつかは起きる可能性は拭えないだろう。
 これを嫌って線はやめて、ガラス板にエッチングを施して作るレチクルがハイグレードスコープにすべて内装されている。私も数年前からガラスレチクルによるカスタム化を実施しているが、確かに破損する事はない。ただ生産工程上で徹底した浮遊塵埃の除去をしない限り、使っているうちに静電気によってミクロン単位ではあるが、この塵埃の付着が起きてしまう。また、この問題は塵埃だけではなく、内部処理の塗装剤の影響も有る。
 これを隠すためにレチクル表面に厚手のガラス板を張り付けて、塵埃の付着する位置をこのガラス板に任せる方式もある。ガラス板に付着した塵埃は光学上の焦点が合っていないので、人の目からは見えないことになる。
 レチクルの配置には、通常のリアレチクルとフロントレチクルとに分かれる。フロントレチクルは主にヨーロッパで普及していた方式(一部高級ブランドで採用)であり、変倍するとレチクルも同調して大きくなる。従って、どのような倍率でも同じ比率のレチクルを見ることができ、距離などの測定に適している。 しかし、遠くに対応しようと高倍率に
すると当然、レチクル線も太くなり、この点が使い難いと、アメリカでは嫌う人が多いそうである。国産品も一時は真似して高級ブランドだけに採用していたが、最近では少なくなっている。
 ショックに対抗するには、物理的に考えると軽量化がかなりの効果を発揮する。衝撃により起こる加速度と慣性力に対して、重力の力を借りてそこの場におし留まろうとしているその質量(重さ)が影響するのである。
 材質の強化により各部材のボリュームを減らす方法が昔から考えられているが、さらに軽量化を推進するにはマグネシウム合金の採用や、レンズの改善も必要であり、非球面化や軽量レンズ材などの採用と、可能な部分についての接着材を多用することも考えられます。
 選択肢は低倍率か高倍率か
 空気銃には、まず空気銃専用スコープを選ぶべきである。その理由はパララックス(視差)という事項が空気銃猟の主に使う距離に対応していることが条件となる。
 パララックスとは、簡単でわかりやすい言い方をすると、カメラのピント合わせ機構のようなもので、先端の対物レンズ外側に装備してあるフォーカスリングを回すことによって、微妙にずれてくる距離に対して、一番良好な環境に整えようとする機構である。
 一部製品には、このフロントフォーカスリングをもっと使いやすくするために、ウインテージと反対側にもう一つノブを付け、このノブを回転することにより、先端のフォーカスレンズを前後運動させている。部品点数がそれだけ多くなるが、使い方によっては大変便利なもので、ヨーロッパのフィールド射撃には必需品となっている。{ホイール付きのフィールド射撃用スコープ写真}
 フィールド射撃には、このノブ(サイドフォーカス) に10Cm前後の大きなホイールを装備し、その都度変わるレンジを正確に読みとろうとする道具である。そのシステムはフォーカスリングを回すことに連動しているこの大きなホイールに各距離を明記してある。その精度を増すためと、右手だけで容易に操作できるようにホイールは大きくなるのである。
 フロントフォーカスにおいては、装薬ライフルに通常使用する9 倍程度のスコープには装備の必要はないが、空気銃においては4 倍でも必要となる。
 よく間違えることに、装薬ライフル仕様のものを使っているハンターがいるが、空気銃で使う至近距離ではその最高倍率がボケてしまう。低倍率(3 倍)にすれば使えるがまったくナンセンスな組み合わせとなる。そして、この低倍率であればその距離には対応しているように見えるが、実はそのレンジとは合致してはおらず、遙か100m またはそれ以上の距離に合致するように作られた装薬ライフル用なのである。
 ではなぜそれなりにはっきりと見えているのに駄目なのだろうか。この種のスコープを
テーブルの上に置いて動かない状態にして、各距離を覗いて見ていただきたい。じっと落ち着いて目標を凝視しながら視線を数ミリずらしてみる。凝視していた目標がグラッと動かないだろうか。いくらフォーカスリングを回しても、ほんの少しの動き、ずれで目標は簡単に移動してしまうのである。確かに、どのようなスコープでも同じ条件、つまり同じ視線をいつでも再現できるならば問題の大半は回避できるであろうが、それが難しいので頬付けに気をつけて再現性を求めるわけである。
 このフォーカスリングが空気銃レンジに合致したスコープを覗くと、驚くほどその狙点が動かないことが分かる。確かに装薬ライフル用で獲物を獲っているエアハンターはたくさんいるだろうが、要するに、効率の問題になる。双眼鏡などは特にそうであるが、長時間覗いていると目に対しての負担の違いは相当な違いとなり、年輩の方々には相当なダメージとなるので要注意である。
 いつまで経っても装薬ライフルと同質の考え方をお仕着せられている状況が多いのもこのスコープである。やたらに低倍率4〜7倍にこだわるハンターの言い分は、高倍率だと目標が大きく動き、引き金のタイミングがとりにくいとよく言われる。その倍率分、標的が動くことは事実であるが、それでは、そんなにタイミングよく引き金を落としているのだろうか。もしそれが正論だとしたならば、あの途方もない1000m以上にもなるベンチレストなどはとても成り立たない。恐らくこの理論から行くと、せいぜい 1m四方に集弾するのがやっとであろう。
 その倍率に慣れてなく、慣れようともしない拒否反応に過ぎないと思う。特に現在のようにハイパワー、高精度の空気銃の世界ではまったく逆行する行為であろう。
 また至近距離だからとの決まり文句もある。確かにそのとおりに見えるが、そのかわり目標となる急所も極端に小さいのである。40メmの距離で5 mの目測を誤れば、決してその小さな目標をとらえることはできない。それだけ目標は小振りなのである。 
 最近は50mの距離で撃つことは当たり前になっているが、50mの距離では7 倍や9 倍では小さな弾痕がスコープレチクルの細い線に相当部分が隠れてしまい、決して精密な精度を確認できないのである。
 また空気銃での遠射には相当な時間的余裕があり、目標となる獲物はよほど粗雑なアプローチをしない限り、あまり動ことはない。そうであればじっくりと正確な狙撃準備も整えられることも比較的多いはずである。
 低倍率の目的は、早い動作への即応性である。空気銃猟にはこのような動作は向いておらず、むしろ危険性が相当な確率で発生することが考えられる。しかしながら空気銃用の専用スコープはそう多くはなく、海外ブランドで6 社以内、国内では4 社程度が何とか使える物も含めての数であろう。もちろん安いだけでとても使い物にならないものはもっと多く存在している。
海外で多く使われているスコープの倍率は10倍以上が多くなっている。その使い分けはピストン銃には比較的低倍率を、プリチャージ銃にはそのレベルが上がるに従い高倍率を使うようである。もっとも変倍のズーム式であれば、どうしても低倍で対処したいシーンには即座に使い分けできるので、ますます低倍率オンリーの必要性はなくなる。
 また、16倍ほどの高倍率ではかなり遠くの獲物でもその表情がはっきりと確認可能である。その表情を観察しながらの狙撃の楽しさも大いにあることをお伝えしておく。そして大きく揺れるその光景に翻弄されながらも、現実のその動きを常に意識しながらのタイミングを身につけていくことが将来必ずやって来る、遠射へのアプローチになることを信じて、指先の鍛錬に励んでいただきたい。
 心臓の心拍に連動して動くその様は、高倍率を初めて経験したハンターにとっては予期してないほどの大きな驚きかも知れないが、今までそれを無視して発砲していたことに気づくはずである。そして大きく動くその運動は、例え10mでも将来の装薬ライフルの100mまたは300 mに匹敵する行為そのものであることに気づくことであろう。
 狩猟への対応訓練を考えると、動いていないという意識の非現実性の中からは決して見い出せるものはない。例えベンチレストであろうとも、人という生体が操っている限り心拍は絶対に止まらず、常に躍動している中でトリガーは落とされる運命なのである。現実から逃げようとするよりは、むしろ対峙したほうが意外と簡単であり、より一層の楽しみ方ができる。

スコープとスコープマウント{Airgun Mount写真}
 B Square US マウントメーカーとしては一番多くの種類を生産しております。
 勿論殆どが装薬銃用であり、一部にエアガン、リムファイアー用を生産しており、この多くの中には20ミリウエーバータイプ用も多く、このタイプのマウントベースさえ装着すれば例え装薬用でも自由に装備可能である。
 写真のマウントはこのメーカー独自の設計により開発されたものであり、ウインテージ、つまり左右に調整可能なタイプです。国産品にもこのタイプの類似品が存在しており、私も使っております。
 Beeman ワンピースとツーピースがあり、非常に頑丈に出来ており、欧米ではかなり普及しております。
 RWS ここでは2 ピースが載っておりますが、スティール製のワンピースであり、ウィンテージとエレベーション両方に調整可能な少々欲張りなタイプです。Scope Stopとはピストン銃のリコイルに対してずれない為の対処部品である。
 Sportsmach 数種の良質な製品を生産しており、写真のアジャスタブルタイプは底が二重になっており、エレベーションつまり上下に可動するタイプです。
 BKL 数種の独自設計により生産しているメーカーであり、比較的丈夫に作られております。
 エアガン用でなくてもベースを20ミリタイプとすればライフル用でも使えますので、数少ない11ミリタイプだけに頼る必要はありません。そして国産でも殆どのタイプを生産しており、海外にも輸出しております。
スコープにとってはマウントが無くては何の役目も果たせない大切なものです。 誰が見ても安心感の持てる丈夫なマウント(マウントリング)を取り付けない限り、いくら光学性能が優れているスコープを持っていても宝の持ち腐れとなります。一昔前まではポンプ銃に純正と称して付いてきたマウントでは、精度についての議論は全て無意味なものになってしまいます。
構造的にはしごく簡単な部品構成となっているマウントですが、選択を誤ると照準という最も重要な項目をないがしろにする結果となります。。
 スコープのボトム(筒状の胴体)の太さは直径1 インチと30ミリの2 種類が通常のサイズであり、空気銃には1 インチ径のスコープが専用スコープであり、30ミリ径に空気銃に対応したスコープは殆ど有りません。
 存在していたとしても、その重さ、サイズからは使い難くなるだけで何のメリットもありません。
 まずマウントをスコープに仮止め程度の締め付けで取り付けてみましょう。仮止めとはリングをある程度締めてもスコープはスムーズに回転出来る程度の締め方です。{スコープマウント構造図}
 そのままスコープに取り付けてみましょう。指先の力程度で優しく銃のマウントベースにマウントのツメを押して行き、ベースの上を前後にスライドする程度の締め方で調子をみてみます。スライド運動がスムーズならばOKです。銃を構えてみて適切な位置を探ります。この時問題になるのは高さです。スコープ光軸線と頬付けの位置、高さが丁度良い位置にセッティング出来れば良いですが、あまり高い様ならばマウントを低いものに切り替えなくてはいけません。人によってはチークピースにきつめに頬を押しつけたがる人がいらっしゃいますが、空気銃の射撃の極意は、全ての箇所に付いて優しくタッチする事が肝心ですので、その様な方には緩めの頬付けで終了とする様に心がけて下さい。
 特にクレー射撃している方々は様注意です。 いつまでも自身が持っている装薬銃の価値観を空気銃に押しつける事は精度を出せない原因となります。
本題に戻ります。緩い締め付けトルクでのセッティングが完了したら、その位置をマーキングしておきます。セロハンテープ等で良いでしょう。レチクルの傾きの修正は銃を構えたままでは上手く出来ない様でしたなら、銃床最端部のリコイルパッドを掴み、両腕を伸ばした状態、つまりスコープから1 メートルぐらい離した状態で、銃を垂直にした時のレチクルの水平度を調べてみます。構えたままで調整したスコープのセッティングの殆どはどちらかに傾いているのが通例です。
 いつも自慢話しに花を咲かせている御仁でもこの点は関係なく傾いております。一番正確なのはテーブルの三角定規を利用して、銃の垂直を出してから更にレチクルの垂直度を調整すればほぼ満点となります。
 マーキングが完了したならば、ボルトを交互に少しずつ締めて行きます。片締めするとせっかく傾きを調整したものがバランスを崩してしまいますので、全体を少しずつ締めて行きます。その間もレチクルが傾いていない事を確かめながら締めて下さい。
 スコープマウントには、11ミリタイプと20ミリウエーバータイプの2 種類があり、今まで多く使われていたタイプは11ミリタイプです。20ミリウエーバータイプは脱着を容易にし、再現性を求めて作られた様ですが、取り付け、取り外しの再現性についてはその目的は私には無かったので調べておりません。
 ただ利便性が高いものがこのタイプに多くなって来ている事は確かであり、特にアメリカの装薬ライフルには相当な割合で使われ出しております。
 ここで注意したい事は、使用するボルトは六角キャップボルトが採用されているマウントを選んだ方が良いでしょう。それは耐久性の点で優れており、マイナスボルトの様のすぐ傷だらけになったり、溝が崩れたりしないからです。それは専用レンチを使う構造であり、ねじ材質自体も強い巻き締めトルクに見合った材質で出来ているからです。しかし締め付け過ぎるとボルトより本体の方のネジ山が崩れますので締め付けトルクには気を付けなくてはなりません。
銃とスコープの上下角度関係{銃とスコープの取り付け図}
銃に装備してあるマウントベースは銃身軸と並行に取り付けられていますが、A図においてのマウントベースは少々の勾配を持っております。つまりXとYとは同じ間隔ではありません。なぜこの様な勾配を持たせているのかと云うと、銃身から発射された弾丸の飛行線は銃身軸より必ず下降線を辿る運命をもっておりますので、通常はこれに対応するためにスコープ内のエレクターチューブB図(レチクルを内包)を下降に合わせ下に向け(エレべーションノブを左の回して対応)てその弾道に合わせます。工場生産された銃の全てはこの状況におかれております。
 この様にスコープ内の光軸のずれは光学的にはけして良い環境とは言えません。倍率が20倍以上のスコープに少々多めにエレべーションを左に回すと、狭いその視野により、丸く見える筈の光景が下の部分が欠落した状態になる事が有ります。そして光学上光軸を中心からずらす程その性能は低下して行く運命を持っているのです。
 どうせ弾は下に行くならば、出来るだけその光軸線に初めからある程度順応させた方が得策なのです。特に遠射に順応させるためにはどうしてもこの方法が必要となる事が多くなります。又生産型である銃器はある公差の範囲に入れば品質検査は合格し、市場に出されますが、この公差ぎりぎりの製品、つまり銃身が極端に下に垂れた状態で出荷している銃も当然有ります。この状態などは始めから銃身軸と光軸が距離が伸びる程その軸線は離れて行きます。昔友人が買い求めた有名な装薬ライフルで極端な例があり、しかたなく特殊なマウントリングで何とか補った事が有りました。
 C図はA図と同じ内容であり、下降する弾道に順応する様に勾配をつけてあります。
 この事に気が付いた人は決まってリング底に適当な敷物をして何とかスコープをお辞儀させ様と努力する要ですが、余程の精度を持って作らない限りかえってスコープを痛める結果になりますので、少々の加工で済眼みますので機械加工してもらった方が得策です。

 マウントリング軸線の精度{マウントリングの偏芯図}
 マウントリングは前後同じ条件で工場生産されておりますが、それ程の精度を持って作られてはおりません。そしてマウントベースに装着した時点でさらにその精度は悪化してしまいます。
これを調べるには図の様な1インチチューブ又は円柱を互いにつき合わせれば即座に判明いたします。
 この状態を改善するには専用リーマーで削り落とさない限り実現致しません。このリーマーとは、1インチ径で20センチぐらいの長さの円柱に刃を両端に付けてあり、これをゴリゴリ手で回しながら適度に、余分な偏芯している部分を削り取り去ります。途中で削られている部分を検証してみると、驚く程偏って削られている事が分かります。
 勿論マウントリングはしっかりと銃のマウントベースに固定した状態で行い、取り付けた位置にマーキングしておき、いつ脱着しても再現性を保つ様にしておきます。


 スコープ軸線と銃身軸線の左右のずれによ る影響 {同上名の図}
この図は銃を上から見た平面図です。銃身軸に対してスコープ光軸が左右にずれると、一つの距離については0in 出来るが、他の距離では左又は右に着弾が移動し、距離が伸びる程その差は拡大して行きます。
 原因はマウントにあるベースを挟むツメの位置が、リング芯と合致せず、ベース幅と合わない事が主な原因です。他の原因はベースの取り付け位置が芯からずれている事があります。
 生産型である限りぴったり合うものはそう無いにしても、見るだけで一目瞭然なんて代物は交換すべきですが、殆どの場合は図の如く、支持点付近の軸線が合ってさえいれば、ウィンテージによって、エレクターチューブを左右に動かして調整出来る筈です。
 この件に関してはそう神経質になる必要はない場合が多く、例えば軸線が1ミリずれて
いても、30で0in した場合、倍の距離60メートルでも1ミリしかずれる事はありません。


 コープスのBDC活用法 {BDCの図}
 BDCとはスコープ上に装備されているエレべーションが指で容易に回す事が出来る様な構造にして、回す事で各距離による着弾の変化に対応しようとするものです。
BDCの意味は弾道補正機構と訳されますが、本質的な構造、目的はエレベーションと全く変わりません。つまりノブが摘みやすい様におおげさに飛び出しており、その円柱胴体表面に通常1から15までの数字が刻印され、更に数字の間に四等分する細線が引かれております。この四等分の一メモリがクリックになり、4メモリ(4クリック)が15カ所有りますので、合計60クリック1回転と云うことになります。
 そしてBDCノブ上面に1クリック100ヤード1/4インチと記されておりますが、これは1クリック、カチッとすると100ヤードにおいて1/4インチ 動きますと云う意味です。
 つまり100 メートルの換算すると約7mm となります。そうすると1回転では7X60=42 セ
ンチとなります。中には1/2 に細かい動きにしてあるものも高倍率のスコープに存在しております。
 BDCにはこのメモリが刻んでありますので、このメモリを活用可能ですが、それではいちいちその距離によって計算しなければならず、撃つ可能性が有る距離に付いて全て計算しながら行う事は困難となりますので図の様な仕様、つまりそのお仕着せのメモリにテープを貼って、刻印と数字が入る様に設える訳です。
 BDCエレベーションにテープを貼り付けたならば、いよいよ標的の向かって調整射撃に入ります。可能な限り落ち着ける環境で行いましょう。まず数発の慣らし射撃を行い、銃の調子を見てみます。いつもと変わらない精度ならば本射に入る準備にかかります。
 まず短いきょりから始めましょう。例えば10M で射撃します。たまに気にくわない着弾が出ても気にせずに、主に上下に対してのちらばり方を観察します。10M では気になる程のバラツキは出ないでしょうから、切りのいい所でスコープチューブ面に有るポイント刻印と接するBDC面に10と明記します。
 プリチャージの場合はいつも入れている空気圧で調整射撃し、距離が変わる毎にその圧力を再現した方が良いでしょう。特にハイパワーな銃又は距離が伸びる程この再現圧が必要となります。この目的は勿論安定した調整を求める為ですが、現実的な狩猟においては一発目で当てる事が一番大切であり、この一発目の時の空気圧はいつも最高圧が基本となります。この考えが大前提になりますので、どの様な距離でも( 慣れてくれば何発撃ったったかによっての距離対応が分かって来ま
す) 同圧にして撃った方が良いでしょう。
 さて調整射撃も最後の50M となりました。さすがにこの距離ともなると着弾が少々ばらつき出しましたが、左右に5センチ開いても上下にはそれ程バラつかなければBDC に50と明記していさぎよく終わりましょう。
 ここで着弾結果に付いて余り執拗に考えない事です。とにかく基本通りに、休み休み着実に行えば良いでしょう。
 大切な事は数十分の休憩の後に又始めから着弾確認をゆっくりと繰り返す事です。
 繰り返す度に微妙に着弾は変化するかも知れません。この変化に対しての疑問の解決は大変困難な内容となる場合が有りますが、ここまで記述した方法を実行すればそう大きな問題は起こらない筈ですので、手抜きせずに実施して下さい。


 ライフルスコープの着弾調整{ライフルスコープの着弾調整 図}
 図の如くスコープの調整はしっかりと覚えておくべきです。射撃場に行くと、必ずと言って良いほどスコープの調整を知らないでいつも他人任せにしている人がおります。
 俺は獲れるからいいのだと言わんばかりに横でいつもふんぞり返っているハンター。
 こういうハンターが一人では猟に行けないハンターなのかも知れません。獲れない事より道具を知ろうとしない方がどれだけ恥ずかしい事なのか、理解に苦しむハンターも多いものです。 ハンターの楽しみの中には道具を使いこなす要素も十分有るのにそれを放棄している状況は、いつまで経ってもハンターに成り得ない一つの元凶でしょう。
 どうか読者諸氏におかれましてはスコープ調整はしっかりと覚えての猟期をお迎えになることを切に願っております。

スコープサイターの活用{スコープサイター図}
至極単純な構造の光学製品ですが、その使い方、目的を明確にすれば、今まで思ってもいなかった価値観がそこには存在しております。
 この光学製品を気軽に買い求める人の殆どは射撃場でのスコープ調整に併用して使う人が多い様ですが、この製品の本当の目的は猟場に持ち込んで、獲物に対峙する直前に、銃口にこのサイターを挿入し、射撃場でテストした通りの着弾が得られるか、再現性があるのかを、発砲もせずに確かめようとする道具なのです。「あんな銃身の先っぽに入れただけで本当に撃たずに。。。。」などと、数年前北海道のシカ撃ちに行った時に、仲間のライフル4丁に付いて試したところ、4丁全てが中心一マスの半分以内に収まっており、びっくりしたものです。
 このサイターの面白いところは、サイターの高さと、スコープからの距離は殆ど関係ありません。最もこれが影響したならこの製品はこの世に出現出来なかったでしょう。
 サイターを使ったからと言って、サイター内のマス目のど真ん中にあわせる事はいたしません。このサイターの役目は、今その照準が置かれている現実の狙点がこのサイト上ではどの位置にあるのかを突き止める事なのです。自身が100Mで0in した状態をこのサイターのマス目のどの位置なのかを記憶しておくことが大切なのです。射撃直後判明したそのマス目上の位置をメモして、銃床に貼り付けておくのです。猟場でサイターを覗いてみて狂ってる様ならばメモ通りの位置に復帰してやればすむ事です。
 ついでにスコープを覗きながら、BDCを目一杯回してみましょう。1クリック毎どの位標的に対して移動するのかがはっきりと分かります。最後に元に戻した時に元通りに再現出来ているのかを確認してみます。


 プリチャージ銃に必要なアクセサリ {同上名 写真}
 プリチャージ銃の一番の悩みは、そのアクセサリーにある。まず圧搾空気をいつも確保するために、ダイビングタンクおよび銃に移充填するための移充填キット(圧力計付きホース)が必須条件になる。このダイビングタンク(圧力容器)と圧搾空気については、国で定める範囲での圧力製造と構造が要求される。
 ダイビングタンクは、一時期、国内で200Kg/Cm2( 現在の圧力表示はkg-Cm2からM.メガパスカルに変更されているが、ここではkg/Cm2で話を進めていく)の圧力しか充填できないタンクを、銃砲店に陳列していた時期があった。銃には200kg/Cm2 充填しなくてはメーカーが指定している発射弾数は得られない。それを承知していながら、親タンクであるダイビングタンクも200kg/Cm2 では銃に移充填した瞬間から銃には200kg/Cm2 は供給されない。同圧同士の移充填には一定圧の供給である指定圧200kg/Cm2 は供給されないのである。従って、低い圧力での供給となり、結果として発射弾数は激減することになる。
 このような情けない状況を生んだわけは、通常のダイバーが使うダイビングタンク使用には、200kg/Cm2 で十分であり、ほとんどのメーカーが、年に一度しか生産されない国内事情では、その時期によっては250kg/Cm2 の供給は極端な品薄となる。
 正常な仕様は、250kg/Cm2 またはそれ以上の圧力から銃に移充填し、200kg/Cm2 までの圧力差50kg/Cm2の範囲でしか使うべきではない。
 ダイバーの使い方とはまった異なっているのである。
 ただし、プリチャージ銃を研究していくうちに、分かってくることであるが、必ずしも銃に200kg/Cm2 の圧力ではなく、もっと低圧のほうが精度に期待が持てる圧力領域の存在に気付くはずである。しかし、そうであっても最低250kg/Cm2 なくては、充填の回数は度重なることになるのである。
 ダイビングタンクを圧力容器と正式に呼んでいるが、5 年に一回の圧力試験を条件に更新していく。この容器に収まっている超高圧には、とてつもない爆発的な危険性が秘められているので、世界規模での規格があり、さらに国内独自の検査規格を強いている。
 最近の製造技術の進歩により、一体整形が常識化しているので、昔よく言われた、タンクを横に寝かしてはいけない。などとは言われなくなっているようである。
 日本での特別と思われるほどの危機感は、昔の技術時代を今だ残している証かも知れないが、注意するのには、越したことはない。
 アメリカではペイントボールを発射してのゲームが盛んに行われているが、タンクの最近の傾向はカーボンファイバー製の軽い300kg/Cm2 のタンクが多く使われるようになっている。
 中には300kg/Cm2 以上のものまであり、その利便性が向上している。このようなものまで使える一つの要素は、充填所の整備にある。高性能なものを手に入れても、それを充填できる充填所が、通える範囲にない限り無用の長物となってしまう。
 プリチャージを考えるとき一番目に考えなければならないのは、銃の前に充填所なのである。
 国内の一番多い供給源は、ダイビングショップであると考えがちであるが、その場で入れてくれるようなお店は、大きな親タンクからの充填しかできないので、ほとんどが200kg/Cm2 に満たない供給しかできない。従って、この店から充填所に持って行ってもらわない限り、その可能性はない。
 要するに、直接充填所に持ち込まない限り250kg/Cm2 は供給不可能なのである。問題はさらに存在しており、この250kg/Cm2 を充填可能としている充填所自体が極端に不足しており、これからのプレチャージに陰を落としている。
 都市部や沿岸部から離れるほど、その供給源は遠のいて行く。できることならば銃を供給している側に、その能力を持っているところから購入を考えたほうが得策である。
 ほかの供給源は法規で許す範囲でのコンプレッサーの使用であるが、費用もかかり、悩みの多い項目である。
 移充填ホースキット
 ダイビングタンクから銃に圧力を移充填するための道具であるが、圧力ゲージが装備されており、その表示は、kg/Cm2とpsi またはbar がある(200Kg/Cm2=約300psi=約200Bar)。
長いホースのキットは、待ち撃ちや射撃場での安定圧力での射撃に使用される。


  射撃偏
据銃と撃発{狩猟における射撃姿勢ー図}
射撃姿勢には競技から来ている三姿勢を参考とする事が多いですが、この三種の据銃姿勢を説明いたしますが、競技ではないので余り拘束せいの高いスタイルはかえって余分な緊張感を引き起こしたしまいますので、 

猟装束をいかに整えるか
 最近の猟装束事情
 銃については、別記した如くの新しい機構、パワー、発射性は際だった革新的な傾向を示しております。
 その性能に供応して、距離計の携帯、スコープの対応性の向上、弾の適応性向上と、この数年の間に大きな躍進が目立っております。
 それに伴って、高額化が進み、装薬銃を凌ぐ勢いとなっておいます。
 しかし、この高額化もいずれは落ち着きを取り戻せば、価格のバリエーションも多くなり、目的や経済性への対応性も少しずつ洗練されて行くと思われます。
 装備の充実は、思考性の高いハンターにとっては、より多くの向上チャンスとなりますので、今までそう多く存在し得なかったハイレベルな行為が可能となって来た事は確かです。
 双眼鏡についても、安物買いはめっきり少なくなったとは言えないまでも、その価値を見いだす知識レベルは大変改善されていると思います。
 光学品についての造詣の深さは、その国の知識欲の深さに匹敵いたしますので、ぜひともこの世界の認識が深まる事に期待したいと思います。
 この双眼鏡への期待感の高まりは、その狩猟センスの洗練に大いに役立つものを持っております。
 双眼鏡を欠かさず携帯してのハンティングは、ハンターの物腰を自然と静かな行動に導入して行く魔力を持っております。じっと一点を凝視し続けるそのハンターからは、多くの認識に裏付けされた思考が、醸し出されます。
このすばらしいハンターへの贈り物に対して、残念ながら双眼鏡への造詣が欠如しているハンターには到底感じ得ない内容がそこには歴然として、いつも生きております。
 どうか銃を持つ時は、同時に捜索の伴侶としての双眼鏡を意識してもらいたいと思います。
 最近の変わった変化と言えば、各猟友会から支給されたオレンジ蛍光帽及びベストの装備があります。
 エアハンターにとってどの様な意味あいを待つのか、ハンターにとって戸惑う内容が秘められております。
 ここでその是非を論じる事は出来ませんが、その場に応じた安全に対しての配慮としては必要な事でありましょう。
 支給された初期には、多くのハンターが着用を試みていた様ですが、独立独歩精神の強いエアハンター諸氏のおいては、それ程の定着をみたとは、今となっては否定的な状況は否めないでしょう。


  猟装束を選ぶ決め手
 すでに数年前になるが、(社)大日本猟友会から全国の猟友会に支給されたオレンジ蛍光帽およびベストは、エアハンターが装薬銃ハンターと同じエリアで狩猟をするのであれば、その安全性を考えての着用はぜひ必要だと思う。撃たれるという恐怖心の前に、撃たれない努力も必要であり、不幸にして不測の事態になれば、発射したハンターにも大きなダメージが待っていることなのである。
 以下、猟装束の機能性と安全性の面から選ぶ決め手について解説する。 
 猟服・ベスト 上半身と下半身を被覆する猟服などには、揆水性と通気性両面を兼ね備えたゴアテックスやシンサレート素材が、その世界を席巻している。しかし、この手の素材は、どうしてもゴワゴワしてしまい、音を発する結果となってしまう。最近は、その不具合を幾分消し去った素材も登場しているが、その耐久性は前者の比ではなく、どちらにするかはハンターに委ねざるを得ない。
 機能性を重視する場合は、可能な限り軽量化すべきであろう。また性能のよい下着を着用することで、かなりの薄着が実現できる。
 安物の猟服では、どうしても厚着になるが、厚着しての行動は、発汗の循環性に劣り、結果として、体力消耗をきたし良いことはないので、待ち撃ち以外では、機能重視の良い製品を選ぶべきであろう。
 空気銃ハンターのタイプによっては、様々な行動様式がある。ほとんど平服と変わりない状態で充分な人もいることだろうが、その場合は出来るだけ、質素で清潔感のある身だしなみに注意が必要である。まったくの平服では、あまりにも猟としての見識に欠けた状況であるので、気軽さもほどほどにすべきであろう。
 ここで猟服に対してのデザインでぜひとも必要な箇所は、ポケットである。ブルゾンタイプの斜めに入れるポケットは、手を暖めるだけの機能しか持ち合わせていない。ポケットは縦型にしかハンティング用はあり得ない。これは一番の収納能力と、確実な束縛機能に価値がある。大きさによっては獲物まで入れることが可能で、その場に応じて銃以外はすべてポケットに収納して、いつも片手はいつでも自由にできることが猟の形態基本である。
 もしもハンティング用として販売しているブルゾン型があったなら、それはハンティングデザインを真似ただけの偽物である。
 下着類 高級化に伴い、その性能も格段に向上しているが、ことエアハンターにとってはほとんどの場合、身近にいつでも着替えられる環境を持っているので、よほどのことをしない限り、それほどの必要性は感じられないだろう。
 帽子 狙撃に邪魔にならない帽子の条件は、ツバのない帽子になるが、スキー帽に近い形態であり、耳まで被せるので、防寒用には、最適であるが、防水性のあるものは見あたらない。
 ツバのある野球帽は、光りを遮断するが、藪などの障害物に触れると、脱帽されやすく、邪魔になることが多い。
 手袋 寒い地方ではどうしても着用したい道具であるが、小さな空気銃弾を、手袋で摘むことは不便なので、必要なときだけ、指を露出できるタイプが便利であるが、手との密着感が悪いので、自分で手作り改造するとよいだろう。待ち撃ちには最適である。
 靴 軽くて、乾燥が早く、揆水性のあるものが良く、その多くはゴアテックス製品にある。編み上げの長く履きずらいタイプが、勇ましく見えるが、エアハンターにとっては、少々重装備に見えるので、渡河しない限り、短いタイプで充分なハンターは多いだろう。靴の重要箇所は、靴底であるが、登山靴ほどの重さと堅牢さはいらないが、ハイキング用ほどのボリュームで充分であろう。
 靴、帽子、手袋についてもこの素材が、多く使われており、革製品を脅かすまでに成長しております。一頃みたいに革で要所を固める必要もなく、むしろその目的、用途を考慮すれば、この新素材に軍配が上がる事が多いでしょう。下着類についても高級化に伴い、その性能ま格段に向上しておりますが、事エアハンターにとっては殆どの場合身近にいつでも着替えられる環境を持っておりますので、それ程の必要性は感じられないでしょう。


 出猟前の銃の点検
 銃の点検の筆頭は、弾の有無の確認である。
二番目に、エネルギーの有無である。エネルギーとは、弾を装填すれば発射可能となる状態であり、ポンプ銃では蓄気室(チャンバー)の圧力の存在である。ピストン銃では、スプリングの圧縮または、気体の圧縮により、ピストンが後退しているか、どうかと言うことになる。プリチャージやガス銃などは、シリンダー・タンクに圧搾空気または、炭酸ガスが入っているか、と言うことの確認である。
 プリチャージ銃以外は、エネルギーはない状態で、フィールドまで運ぶが、プリチャージ銃だけは圧搾空気が入ったままで、常時保管してあることが多いので、このプリチャージ銃には要注意である。国内でこのような状態を経験するのは、おそらくこのプリチャージ銃が初めてである。
 構造的な点検項目は、オイルが必要な箇所に、給油されているか、点検する。
 各部の点検箇所は、
 ポンプ銃各摺動部に、適したオイルの給油がなされているかの確認(各種空気銃に共通)。特にピストン部には専用オイルで、しめらしておく程度に給油。ポンピングすると、蓄気室に空気が挿入されるときの、キュッと言う音の確認。
 ピストン銃の中折れ式では、銃身を折る支点となっているところの、センターボルトの緩みに注意。他の箇所のボルトについても同様。サイドレバー、アンダーレバー式についても同様な点検箇所である。
 プリチャージ銃(ガス銃) ポンプ銃やピストン銃のように、大きく動く構造ではないので、その点検は至ってシンプルであり、あえて言うならば(ポンプ銃に共通)弾を給弾するための、ボルト先端のOリングに少量の専用オイルが付着していること。銃のタンクへの給気用コネクター先端のOリングにも同様に給油。
 各種空気銃の出猟前の点検箇所を説明したが、機械物であり限り、作動部と摺動部への給油が最も頻繁に点検するべき箇所であり、オイルについては、防錆油は厳禁であるので、よく分からない人は、シャープ・ポンプ銃用のシャープオイルを買い求めるとよいだろう。
 Oリング類へのオイル塗布は、少量付け、オイルで光沢がでる程度である。多すぎると良いことはまずない。
オイルの欠如で、Oリング切れや空気漏れが起き、精度にも影響するときがある。
 予備品および携行アクセサリー
 銃についてのものとなると、そう多くはないが、分解に必要な工具類、銃腔クリーニングキット、各種弾、携帯用銃カバー、レンズ拭き、スコープ・レンズカバー、プリチャージ銃では、移充填ホースキット、ダイビング・タンクが追加される。
 いつも同じ車であれば、小物は常時収納しておけばよいだろう。
 猟場で役立つ携行品
 ごみ袋、紐、針金、ビニールテープ、タオル、ポリタンク、携帯用応急セットなどが小物としての携行品であるが、狩猟用としての装備は、スコープ、双眼鏡、距離計などの充実が、思考性の高いハンターへの対応幅を広げ、より多くの向上チャンスとなる。幸い、昨今は光学品にいたっては革新的な進歩を遂げ、今までそう多くはなし得なかったハイレベルな行為が可能となってきている。
 これらの装備については、それぞれの課題で詳述しているので、ここでは出猟時には必携ともいえる備品について述べる。
ナイフ シースナイフ( 通常、革、合成繊維、プラスティクのサヤに納められ、抜くと刃がむき出しになる形態)と呼ばれる類のナイフは、危険性と一般人への脅威となるだけで、何の役にも立たない。たまにその利用価値が見い出されるとしたならば、車に収納しておいても使える範囲でしか意味を持っていない。
 北海道の友人であるシカ撃ちの名手は、数百円程度の小さなホールディングナイフで十分、やたらに硬質な高級品より、少々ナマクラでも、その場で使用目的に合った研ぎ方ができ、ポケットに入る程度のものが良いとのことである。
 また、刃渡りが長いシースナイフ(アメリカではボーイナイフと呼ばれている大型ナイフ)は、ヒグマとの対峙の際、急所まで到達する長さが必要とのことである。実際の現場を走破してなくては吐けない言葉である。そしてナイフには必ず細めの丈夫な紐を付けておくことが、万一の不測の事態に対処できるそうである。
 エアハンターは深山(みやま)深く押し入るわけではないので、それほどの用意は必要なく、どうしてもという際でも車に置いておけば事足りる。
 腸抜きが付いている小さなホールディングナイフは必須携帯品である。丈夫なハサミなども、現場では重宝することがある。また、
ス−パーマーケットにあるビニール袋をいつもポケットに入れておくこともよいであろう。
 袋と紐類 これら欠かせない携帯品である。
物をまとめたり、人家のある周辺ではやたらに住人達を刺激しないために、射獲した獲物をその場で被い包むのである。また万一の止血や、銃の応急処置にも役立つ。
 車には針金をいつも装備しておくことも良い対処方法である。楽しむための道具より、対処するための地味な道具のほうが気を遣うべきなのである。
 懐中電灯 車から遠く離れた距離を往復する場合、夕暮れまで短いこの時期には、どうかすると、暗くなるまでそこに留まることを余儀なくされる。形態としては、頭に固定できるものが遙かに便利なことがある。


 ズボンベルト 
これを着服しないハンターはいないでしょう。出来るだけ丈夫なもので、ちゃらちゃら音の発生しない物が良く、ナイフケースや距離計ケースなどを通せる程度の幅のベルトになります。


  解禁前の猟場下見調査の重要性
 誰に言われなくとも、この課題の重要性は理解できると思う。この下見調査の基礎固めに大切なのが、猟日誌をつけることである。そこに記録という資料に残す行為なくして、その先はないのである。
 日誌の実行によって得られる情報は、他人に見せたくないほどの大切な内容が蓄積していく。自身の気持が移り変わる様まで克明に記入していけば、それはもう猟日誌にとどまらず、人生日誌そのものに成長していく。
 解禁前には、などということに限らず、猟場を始終見渡して行けば、自ずと理解できる状況がいくつも気になり、さらに足を進める結果となる。また、いつも訪れるハンターには、そこに住む人達にも、熱心なその態度を理解してもらえる大きな機転ともなるだろう。
猟期しか来ない、知らないハンター行為には、どうしても理解しきれないものが、そこには横たわっている。できれば、四季折々の風物に触れ、狩猟を通してその土地や、人々の暮らしぶりを知ることである。土着の事象、人心をしることで人生の窓口が広がるのである。
 もちろん獲物に対してのアプローチも欠かさず行うが、そこで気がつく事実は、自身の目で見ることより、そこで生活、仕事している人達からの情報のほうが遙かに多いのである。
 知らない土地に行ったときは、必ず他人と快く話す習慣を身につけよう。 自身だけで観察したものと、そこに生きている人々の感覚を共有したものとでは大きな差が生じてくる。そして安全面を考慮すると、その差はさらに広がるはずである。
 獲物の暮らしぶりや、付場を住人から情報を得るには、その聞き方も大切なテクニックである。もちろんその前に、人としての常識をわきまえたうえであるが。
 まず、獲物の種類、時間、季節による移動、変化、道路の変化、農作物の変化、などの重要事項を日誌に前もって付けておけば、総合的に判断しやすくなり、分析能力にも一役かうことであろう。
 天候に関連しての、獲物の動向にも気を配ることである。必ずしも穏やかな日だけではなく、荒れた日の動静についても日誌にメモできれば、さらなる目的に対しての精度が高まる。
 これらの一連した行為の集大成は、猟期が近づくにつれ、その具体性が要求される。今までの調査の成果がいかに反映してくれるか、それがまた大きな楽しみとなっていくのである。楽しみ方が倍加するわけである。
 いま国内のエアハンターは一段階ステップアップしようとしている。しかし、その条件の一つである指導者の欠如は深刻な状況である。この原因の多くは、エアハンターが宿命的に持っている気質に起因している。
 独立独歩の精神は、ある意味においては大変すばらしい要素であるが、人のために仁慈を尽くす行為には、少々軽薄になりがちである。
 初心のハンターが、師と仰ぐべき指導者を見い出す方策もなく、行き当たり上の気のいいハンターに、その価値を見い出そうとしても、そう多くの機会は与えられない。
 良き指導者の一つの目安は、この猟日誌を習慣的に実行しているハンターが、当初の資格条件となる。また、銃器やアクセサリーに造詣の深いハンターもその一人であるが、よく観察していただきたい。そのメカニックにこだわるだけで、肝心の狩猟感覚をおろそかにしている方もいるので、あくまでも狩猟についての造詣が深いことを主眼に、自身の身近な範囲からも脱却して、広い見地での見方と評価に徹することである。


狩場と標識の見極め{猟場の注意看板写真}
 環境省が毎年発行している鳥獣保護区等位置図は、お世辞にも見やすいとは言えない。料金を徴収している以上、もう少し使う側に立った企画をしてもらいたいものである。  いつも行く猟場もそうであるが、初めて挑戦しようとしている猟場については、慎重な配慮が必要である。五万分の一の地図に出猟予定地を転写して、そのきわどい位置関係を明記してから狩猟に臨むべきである。どうしても不明な箇所があったら、関係当局に問い質すことがよいだろう。場合によっては担当者を呼んでの確認も可能である。
 出猟地では写真のような注意標識をよく見かけるが、人家周りの注意を警鐘している事実は、エアハンターの良き猟場とも言える。と同時に、危険とも隣合わせだということも認識することである。
 ただし、この標識が古い場合は要注意、とっくの昔に銃禁、休猟、保護区などの撃てない区域に指定されて、標識だけが取り残されている場合もあるからである。標識の存在を楯に行政と争っても、時間はかかるし、思ったほどの効果はないだろう。概して行政当局は、こうした責任を、あえて実行している当事者に委ねられている場合が多いようである。また、行政サイドで発刊された官報などでも、その年の許可範囲を指定、表明している限り、行政の不手際を楯にすることは、国民の安全を脅かす結果となり得るのである。つまり、その不備な点を、逆手にとっての行為を助長すべきではないのである。
 銃猟禁止区域(銃禁)標識の向きに注意しよう。{銃禁標識の立っている状況図}
標識を背にしているエリアが銃禁のエリアになる。区域の境となるポイントは、道路、河川、山沿い、住宅境が主な線引き要領になっているので、その猟場に慣れるに従い、その意味とするところは理解できると思う。問題は、どのポイントが境になっているかであるが、不明なエリアには近づかないか、どうしても狩りたいのであれば、地方事務所などに問い合わせるべきである。
 銃禁の標識が立っている所は、反面、甲種(ワナ猟)の猟場になる場合が、多いはずである。つまり、銃禁と指定している事実は、全面禁猟ではなく、銃による狩猟だけを禁止しているのである。
 エアハンターにとっての良い猟場は、銃猟禁止または保護区域に隣接したきわどい地域がスィートゾーンとなりやすく、その現場に慣れるに従い、そのきわどいゾーンにハンターは接近を余儀なくされることも多いと思う。この撃ってはいけない地域は、ゲームにとっても必要な要塞であり、我らが猟場と禁止区域を行ったり、来たりしていることからみても、子孫が絶えることを防いでいるのである。しかし、エキスパートエアハンターに狩られるケースでは、子孫激減の可能性が高くなることも事実だ。
 私の経験では、2年間の猟期でその地域の「年無し」と呼ばれている蹴爪の立派なキジが未だに影を潜めている現状は、これを物語っている。特にキジのような、比較的狭いエリアを習慣的に徘徊しているゲームは、大きな狩猟圧の脅威にさらされているとも言える。
 結果として、その地域には、放鳥キジだけの生息に、とどまっている。


甲種(罠猟)への誘い
広大なエリアが猟場になっております。
 以外と自分の家の周りも、罠猟が出来るところは多く拡がっております。
 法定猟具を使う事が条件に許可されておりますが、相当な広範囲に及んでいるその理由の一つは、駆除活動への即応性が念頭に有るのでしょう。
 勿論駆除以外での実行については、その指定された猟期の範囲でしか行動出来ませんが、動物を理解する上での自身への啓蒙には大変役立つ事だと思います。
 そして何よりも良い事は、小物の猟であれば、自宅付近で出来る猟であることです。
 甲種に付き物の罠を点検、見て回る事の利便性に有利であり、場合によっては地域の整備にも一役かう事になるかも知れません。
これからの狩猟人への期待と要請は、時代と共に、否応なしに切迫しております。ただその存在が、少々歪められて伝わり、一部の心ないハンターによって、全体を評価されている現状は認めざるを得ません。
 一日も早く正当なハンターへの評価が得られる様に、我々ハンターは積極的な社会参加が必須条件と成りつつ有るでしょう。


 レーザーガンへの誘い
 二十年ほど前になりますが、大きなスクリーン上に映し出されたクレーを、実銃に近い形態の二連銃に、本物そっくりのカートリッジを装填してから撃つ、しかも弾速を機械がが計算し、クレーの前を「狙い越し」しなければ当たらない、実射さながらの室内射撃が流行った事がありました。この時がレーザーガンの始まりだったのかも知れません。 現在ではオリンピック種目にも加えられる勢いが有りますが、弾を込める動作は省いた構造となっており、その呼び方はビームライフルと言われております。
 この方式の精度は云うに及ばず、実射以上の精度を維持出来ます。これを自宅又は庭先で、練習に励めば、間違いなく射技は向上いたします。射撃練習に必要な銃の性能は、限りなく正確な着弾が条件ですので、しかも静かに、弾は要らず楽しめます。国内での競技も少しずつ前進している様ですが、これをエアハンターや家族、友人が使えば一大センセーショナルなグループ競技に発展する可能性を秘めており、その将来には、若いハンターが増加する可能性も有ります。
 何の制約も受けずに、自由な発想での競技種目を考えられます。
  現在の様にパソコンも普及しておりますので、発射音を操作したり、発射時の衝撃まで改造すれば相当な臨場感が生まれて来ます。 適当なフィールドが有れば、その日だけの即席フィールド射撃会が気軽に開催可能です。
 私も非常に興味を持っており、この企画の将来性は大変明るいものと期待しております。 前述した、限りなく正確が条件とは、もしも、着弾がバラツキますと、そのバラツキ以上の技量に成長した射手が撃っても、決してその射手の持っている精度の再現は不可能になり、射手にとっては無意味な銃となります。 この状態で、初心者が同様な条件で射撃し続ければ、同様にそのバラツキ以内の技量止まりの技量になってしまいます。
 初心者だからこの程度の精度の銃で良いなどと言っている指導者が居たとしたならば、その日から、指導者を代えた方が良い筈です。 銃と云うものは、どの様な状況でも限りない精度を求めるべきであり、精度が良い銃は、ある一定の法則的な範疇にバランス良く収まっている証なのであり、精度以外の項目にも優れた面を必ず持っております。
 精度が維持出来ない銃には、その理由となるバランスの悪い箇所が必ず潜んでおります。 ただし、射撃銃を狩猟に使用する事は特殊な例以外は無意味になります。
 要するに、始めから良い道具を持てと云うことです。
 レーザーガンはレーザー光線を利用しておりますが、光線ですので限りなく直線でビームを照射します。
 弾道が放物線を描くのとは条件が違い、射撃練習には向かないと言う人に一言。
 放物線と直線の違いはまったく影響しません。要は、サイティング(ゼロイン)したポイントに、当たるか当たらないかの問題であり、当たるまでの道中が曲がっていようと、直線であろうと、いつも同じ形状の線を描ける事が最大の価値なのです。
国内ではほとんどが、10メートルで行っておりますが、将来50メトルまで撃てる事が出来れば、飛躍的に普及するかも知れません。
 しかし、それにはレーザー照射を強力化にしなくてはなりませんので、その安全対策を解決しなければ、実用化は望めないでしょう。
 このシステムの普及にはこの点の開発を急ぐべきでありますが、製造、販売元自身の多くは、銃には縁遠い人達で形成している事は、残念な事です。


  パソコンによる
  ハンティングゲームへの誘い
 HUNTING ANLIMITED
 私はパソコンゲームなるものにはまるで縁がなく、近所の同年輩の友人が、息子と一緒に興じているのを聞いて、あまり肯定的な考えにはなれなかったが、ここに紹介するハンティングアンリミテッドについては大変肯定的になってしまうのは、何とも勝手な話しである。
 そもそもこのソフトを製作している国がアメリカであり、もし国内であればそれほどの関心は残念ながら持たなかったであろう。アメリカという国には、ソフト上でいうデータは膨大な蓄積となっている。何よりも嬉しいことは、実際のハンターによるプロジェクトが当たり前に存在していることである。
 そこいくと、わが国のソフト業界とハンターとの接点は大変希薄な環境下にある。この事実は他の面でも多くあり、このことがOEM専門のメーカーになり下がっている何とも情けない実情なのである。
 実猟さながらに楽しめる
 ハンティング アンリミテッドの仕様概容。
 アメリカで数あるハンティングソフトの中では、かなり高い完成度を誇っている。今までいくら操作しても、その目標となるゲームの発見までのアプローチがスムーズでなかった点に大改造を施し、大自然の中に、あたかも自身がその中にスッポリおさまってしまったような臨場感に溢れている。
 どうしても導入できない人のためには、F1キーを押すことにより、ヒントを表示し、獲物を発見するまでの手順を簡単に教えてくれる。また、随所に獲物の視認可能なミッションも多く用意されている。ただし、獲物を発見しても、上手く接近したり、仕留めることはプレイヤーの腕次第になる。
 画面は3Dを駆使して完成したハンティングゲームなので、流れる雲、川,波打つ湖、豊富に配置された木々、舞い散る吹雪などを上手く再現して、その大自然にドップリ浸かった臨場感が楽しめる。また、動物が隠れる多くのポイントと動物達が持っている行動に、多くの性格を配してゲームを一層リアルなものにしている。
 ゲームは単に同じ姿勢で歩き続けるだけではなく、首の動作や、立ち止まり行動もハンターを意識しているがごとく表現されており、足を折ってしゃがんだり、尾をピンと立てたり、実にリアルである。
 例えば、群れといるシカを一頭倒したとすると、他のシカがそのシカに近づき寄って、一瞬様子を見た後、脱兎のごとく逃走に豹変するシーンまである。
この細部にわたる表現は、3D人工知能システムの搭載によって、群れで行動する動物達の習性や、食物を探す行動、お互いの戦いや追い合う行動、テリトリーへの執拗なまでの習性を上手く表現している。また、動物が思っても居なかった場面に遭遇した瞬間の表情、行動までも再現している。
 耳を澄まして、動物からのメッセージを聞いてみよう。場合によっては、滝音で聞きづらいかも知れないが、あなたの集中力によっては、そこにいるゲームの息吹を感知できるかも知れない。それは動物の鳴き声や足音などが細やかに再現されており、たとえゲームの姿が見えなくとも音は聞こえるかも知れない。
 このゲームは、音によっての追跡がその主体をなしているので、夜などのプレイにはヘッドホーンの使用がよいだろう。実際の猟では、この大切で、その醍醐味の中核をなす音への関心をぜひ増幅していただきたい。まさにマタギの世界である。
 細心の注意と緊迫感が、このゲームの価値であるが、それを怠ると、いつの間にか忍び寄って来た灰色グマに襲われて、ゲームオーバーになるかも知れない。
 このゲームでは、多彩な猟法が用意されている。シカの種類、クマのハンティング方法も選択できる。そして、遠射はもちろんのこと、近距離でのスリリングな環境も用意されており、スリル満点である。
 また、銃種、口径や弓まで選ぶことが可能である。慣れてきたならばハンディをつける意味でも、弓猟の大変スリリングな鑑賞に浸ることが可能である。その対象がグリズリーであれば、なおさら緊迫した環境となろう。
 このソフトの操作方法は比較的簡単である。ADWSキーで移動、スペースキーで据銃、アイテム使用は数字キー、R はリロードとなっている。
 姿勢は、立ち、膝、伏せと三姿勢が選択でき、その場に応じた環境づくりもハンターに課せられている。スナイパータイプが好きなエアハンターに持って来いの選択は、スコープ装備の条件となるが、ここに登場するスコープはズームによっての変倍が可能であり、かなりの遠射が可能となる。しかし、よほどのトリガー操作がない・